流星隊特番を経て

特番の途中から苦しくて悔しくて涙が止まらなかった。途中から記憶が少し曖昧になっている。
鉄虎の決めた道を受け止めたいのに、どうしても受け入れられない自分がいて嫌になる。
ずっと鉄虎の流星レッドが見たくて応援して、課金もしてきた。
夢なんて叶わないことの方が多いんだからって覚悟してきたつもりだけど、もう二度と叶わないんだなと思い知らされた。
卒業後の千秋と奏汰が2人ユニットを組んでいて、鉄虎は赤い衣装を身にまとって、翠と忍と、そして後輩と、ステージの上を駆け回る。
7年間見てきた綺麗でキラキラしていて、儚い夢だった。
苦しくて悲しくて、でも幸せな日々だった。
あんスタを引退できれば良かったんだけど、鉄虎への気持ちが大きすぎてそれも難しそうだ。

5年くらい経てば受け入れられるかな、とぼんやり考えている。
鉄虎、大好きな鉄虎。
素直に受け入れられないPでごめんね。
だけど、センターで笑う鉄虎だけでも見られて本当に良かった。
ただ、2年生になってからまるで涙を見せない鉄虎のことが心配にもなってしまう。
今も、赤を受け継いでいく私たちや千秋の夢を叶えてほしかったとも思ってしまう。
今はまだ赤い衣装を預けておく、というセリフにどうしても縋ってしまう。

渡辺さんが、ゆっくり受け止めればいいと言ってくれてすごく嬉しかった。
油断するとすぐに涙が溢れてしまう。
現実を受け止めることが恐ろしくてたまらない。

いつかこの事実を咀嚼できた自分がこれを見たら、こんなこともあったなって笑うのかな。
それとも、一生受け止めきれなくて苦しむのかな。

心臓を一突きされたような心地で、泣き通して、このまま泣き疲れて眠りそう。
心の中に少しだけ残った冷静な自分が、目を冷やさないと明日会社に泣き腫らした目で行くことになるよと呟いている。

大好きな鉄虎。
この気持ちはきっと一生変わらないと思う。
だけどごめんね、少し時間が欲しい。
鉄虎の選んだ道を笑顔で応援できるように頑張るから。

初めてあんスタに触れた日。
まだ学生だった。
最初は翠くんの見た目がかわいいな、なんて気持ちでアプリをダウンロードした。
少年漫画の主人公のような男の子が大好きな私は、すぐ鉄虎に夢中になった。
不器用で、ドジで、だけどタイガーアイがいつもキラキラと輝いていて、笑顔が眩しかった。
拳闘の四獣で紅郎も言っていたけれど、本当に太陽のような子だと思っていた。

卒業論文も就職活動も、仕事で苦しんだことも、転職活動も、家庭でのトラブルも。
紆余曲折あり、やっと今社会の中でなんとか胸を張って生きていけるようになってきた。
苦しい時も楽しいときも、いつも鉄虎が傍にいてくれた。
この子がこんなに頑張ってるんだからって、なんとか食いしばってきた。

私はここ2年ほどでやっと報われた。
現実時間におけるここ2年、南雲鉄虎はいつも苦しんでいた。
泣いて泣いて、気持ちをたくさんぶちまけて欲しかった。
私が苦しいときそうしていたように。
だけど鉄虎は泣いたりしないし、いつだってヒーローだった。

私が苦しんでいた頃、南雲鉄虎はいつも笑っていて、
私が楽しく生きていけるようになると、南雲鉄虎は苦しんだ。
偶然の一致だけれど、それが酷く心苦しい。

報われて欲しい。
その一心だった。
私にとってその形は「流星隊レッド 南雲鉄虎」だった。

だけど、夢はいつか覚めるものだ。
その時がついに来たのだろう。

私は朝起きるのが苦手だから、もう少し微睡みの中で夢を見たい。

少しの間だけでも存在したはずの流星隊Nで隊長をしていた南雲鉄虎の通常レッド衣装が欲しいな、なんて。
夢ノ咲流星隊歌が実装されないだろうか、なんて。

それすらもきっと叶わない、悲しい夢を見ている。

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