#SAW質問箱総集編 11
正直私もAMARIに鍛えられている感は有ります。度々Twitterで話していますが、私は25年間たった1枚のCDをリファレンスにしてきています。自宅、スタジオ、乗り込みのスタジオ、PA、フェスの音響。僕が滞在しているところでは全て同じ音楽を再生し続けてきました。最近ではお邪魔したら再生の準備が整ってるくらいです(笑)
DREAM THEATERのfalling into infinityというアルバムは、彼らにしては珍しくコンパクトでキャッチーな曲を集めた美しいアルバムです。同時に大天才ケヴィン・シャーリー(エアロスミスで有名)によるハイレベルなミックスでも知られています
最初はとにかく「好きだから」かけまくって聴きまくっていた訳ですが、その一枚が素晴らしいリファレンスだと気づくのに時間はそんなにかかりませんでした。レンジ、パワー、定位、楽器の種類、素晴らしい曲(笑)。まあこんな見事なCDはそうそう無いでしょうし、何よりヘヴィボトムな点が特別なのです。そんな訳で私はこのCDの隅から隅まで、スタートからラストの1秒まで。ブックレットの砂粒の一粒まで研究し尽くしてきました
ところが、AMARIにDAを変えた瞬間、もはや私の体の一部とも言えるDREAM THEATERから今までと違った表情が見えてきたのです。これはMOTU896mk3、UFX2、ADI 2 proを使っていた時には無かったことです。ハイエンドの伸び、生ピアノの鳴り、驚くほど明瞭な定位、楽器のサステイン…。なんて表情豊かな音源なんだ!人類にはまだ44.1で出来ること沢山あるよ!と思ったことを覚えています
※もちろんMOTUもRMEも素晴らしい機材ですよ(896以外はまだ手元で稼働しています)
さて、思い出話はもう良いでしょう。現代の音楽制作に優先順位を付けるなら
①性能良いコンピューター
②選択できるベストなモニタリング環境
③その他デジタルアレコレ
④アナログ領域
だと思います。私もAMARIを手にして確実に色んなものが聞こえてきてますし、毎回ミックスやマスタリングで成長点を見出すことが出来るようになりました。色々ある奴なのですが、手放すことのできないパートナーなのは間違いありません
ご友人が何を手にされたかわかりませんが、機材が新しいフィールドに導いてくれることは多々あることです。上を見てはキリがありませんしお金は有限ですから、しっかり吟味する必要があります。そんな中で、自分のためにやって来てくれた機材が色んなことを教えてくれる、と信じて徹底的に向き合ってもらえたら嬉しいですね
*過去に質問箱で回答したものの中から、反響が多かったものを中心に再編集・追記して投稿しています
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