証明
きみがいなくなるところを想像した
未読のままのトーク履歴
更新されないブログ
約束の時間が、1時間、2時間、と過ぎて
なお聞こえない足音
きみのいない朝に目をひらいた
暗い部屋の片隅で、床を紅く濡らしている
凍える街並を見下ろした背中
揺れる指さき
ひとことでも言ってくれたらよかった
きみのいない夜がわたしを苛む
きみはおだやかに微笑む
しあわせだったとくちびるで象る
そうしてわたしは永遠を知って
沫雪にのせて溶かした
きみがいなくなる夜は、きっと星がきれいで
わたしがいなくなる夜は、月のない夜だ
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