見出し画像

エリックゼミ×デロイト トーマツ グループ「Women in Tech」最終発表

はじめまして、エリックゼミ4年の村山羽菜(むらやまはな)です!🌼
私たちエリックゼミが約1年間、デロイト トーマツ グループと取り組んで参りました「Women in Tech」というプログラムが、先日最終発表を迎えました。


1. デロイト トーマツ グループ「Women in Tech」とは

「Women in Tech」とは、デロイト トーマツ グループがテクノロジー技術の活用推進に注力していく中で、当該分野を担う女性を応援するべく2021年に誕生したチーム及び活動のことです。デロイト トーマツ グループのCTO(Chief Talent Officer)でDEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)リーダーの大久保理絵さんが率いるチームは2024年3月時点で80名程度が参加し、社内外で啓発活動を行っています。

2. 青山学院大学エリックゼミとの事業構想策定共同プログラムとは

そんな「Women in Tech」と、社会課題解決をテーマに掲げる私達青山学院大学エリックゼミ(以下、エリックゼミ)との事業構想策定共同プログラムが、2023年5月にスタートしました。
「テクノロジー業界を志向する女子学生の数を増やす」という事業構想テーマに対して、私を含めたエリックゼミ4年生(3期生)が3~4人×3グループに分かれ、2024年1月の最終発表に向けてグループごとに事業構想に取り組みました。
デロイト トーマツ グループの方々は、各チームにメンターとしてついて下さり、私たちの議論のサポートを行う形で1年間伴走していただきました。

ここからは、1年間のプログラムの流れを振り返った後、
私が所属していた「グループC」の最終的な構想内容について、詳しく紹介していきたいと思います!

3. 最終発表を迎えるまで

1年間にわたったプログラムのうち、10月までに行った活動についてはエリックゼミ生の以前の記事にてご確認ください!

〇5月中旬…プログラムキックオフ
グループC佐伯:【エリックゼミ×デロイト トーマツ グループ】事業構想のキックオフを行いました@丸の内
〇5月下旬…ロジカルシンキング講座
グループB磯崎:「エリックゼミ」×「デロイト トーマツ」【Women in Techプログラム】Day2 活動報告
〇7月…構想発表
グループC渡会:夏休み目前🌻「Women in Tech」
グループC佐伯:【構想発表】エリックゼミ×Women in Tech

10月…中間発表
構想発表後の夏休みを終えると、前期以上に、各グループが授業内外の時間を議論に賭しました。そしてそれぞれの構想で達成したい未来(ビジョン)を決め切った状態で、この中間発表を迎えました。
この時私たちグループCは、「どのように達成していくか」という施策内容の部分は未だ固まっていませんでした。
しかし、時間を掛けて完成させたビジョンだった分、納得感が高まり、最終報告に向け全員が同じ方向を見据えて、リスタートすることができたと思います。

4. 迎えた最終発表、グループCの事業構想内容

事業構想のテーマは「テクノロジー業界を志向する女子学生の数を増やす」。
その達成のために私達のグループが課題として捉えたのは、
テクノロジー業界において生き生きと働く女性の少なさ=女子学生にとってのロールモデルの少なさでした。
一言にテクノロジー業界と言っても広義なため、IT業界に焦点を絞り、
なぜ女性たちが生き生きと働けていないのかを考えた結果、「女性に向けられたマイナスな固定概念によって、正当な評価が行われず、彼女たちが持っている能力や可能性を引き出し切れていない/部分的にしか発揮されていない」ことが原因ではないかという結論に至りました。

テーマを達成する上での課題

実際にIT業界で働く女性にヒアリングを行った結果、女性に対して評価に偏りや決めつけがあること。それによって、仕事のモチベーションが低下することがあることが分かりました。正当な評価が行われないことによるモチベーションの低下は、私たち学生が毎期貰う成績評価に対しても感じていた同じペインです。そこで私達が考えたのが…
人の介入を減らし、AIが評価を一貫で行うサービス「相棒ちゃん」です!

「相棒ちゃん」サービスの概要
「相棒ちゃん」導入先の企業社員が見れる評価確認サイトとシートのイメージ

このサービスによって、性別による評価の偏りを減らし、女性が生き生きと働ける環境を作り出すことができると考えました!
しかし、その生き生きと働ける職場環境は、長期的に維持されなければ意味がありませんし、外部に発信しなければ、女子学生が抱く「IT企業で働く女性」のイメージは向上しません。
そこで私達は、相棒ちゃんにチャットボット機能を埋め込みました。
そこに寄せられた社員の悩みや喜びの声のデータをAIが蓄積・分析し、社員満足度を算出。
この数字を基に、企業が社内環境の整備や、採用面での企業の魅力度を効果的にアピールすることを可能にするためです。
もちろん、悩みや喜びの声一つ一つに対して、名前の通り“相棒”のように、相棒ちゃんは自ら思考し、アドバイスを返します。
効果的な数字で企業の魅力度が打ち出され、それを見た女子学生が、以前より少しでも多く志向するようになると考えたことから、テーマ「テクノロジー業界を志向する女子学生の数を増やす」に繋げています。

私達が「相棒ちゃん」で目指したい未来、さらにその先では人々はどのように輝いているのか?
(写真手前に座られているのは審査員のお三方。 私たちの構想を聴いて下さり、質問やアドバイスを下さりました。 終始緊張しました…(笑))

5. プログラムを終えて、学んだ3つのこと

正直、大学4年間で一番頭を使い、悩み、もがき続けた1年間だったと思います。
それだけの時間をかけて用意した最終発表でも、審査員であるエリックさんや大久保さんからの
「評価ってこれからの時代に必要だと思う?」
「評価システムは既に多く存在するけれど、これだけサービス範囲を絞っているのなら『競合』ではなく『コラボレーション』という手もあるのではないか」
といった指摘は鋭く…。まだまだ未来を自由に描く想像力の高さや、頭の柔らかさが足りないことに気づかされたプログラムでした。
しかし、ただ苦しくて辛いだけだったか。悔しい結果だけで終わったか、というと、全くそうではありません。
私はこのプログラムを通して、大きく3つのことを学びました。

  • ①当たり前を疑い、周りの物事に常に「なぜ」を問いかけること
    今回の事業構想の中であれば、いきなり「なぜテクノロジー業界に女性が少ないのか」に飛びついて考えるのではなく、「そもそもテクノロジー業界に女性は本当に必要とされているのか、必要であるとすればなぜか」を考えるということです。そんなこと考えなくても必要に決まってる、と思う方もいるでしょう。私もその一人でした。しかし、いざその理由を言おうとした時に浮かんできた答えは全て「周りがそう言っているから」「なんとなく今女性活躍を推進しようとする動きがあるから」など、自分で考え尽くした答えとは程遠いものでした。そのまま議論を進めてしまえば、課題意識は薄っぺらいものとなり、構想全体の深みもなくなるとともに、私たちの熱量も大して乗りません。

  • ②ペインの重なりを知る、見えなければ知りにいく
    自分たちだからこそ持った問題意識から、構想自体の深みを出し、構想に乗せる熱量も増やすという点では、ペインの重なりも重要になってきます。ペインとは悩みや苦しみのことを指しますが、ここで言うペインの重なりとは、構想をする側(私たち学生)と、構想のターゲット(グループCの場合はIT企業で働く女性)との間で、共通して持っている悩みのことを指しています。私は塾講師としてアルバイトをしていますが、受験でつまずいてしまった塾生に対して、似たような私の受験失敗エピソードを話し、その時の乗り越え方をアドバイスすることがあります。その時、1人の生徒に言われたのが「塾の先生ってみんな良い大学に行ってるし、年齢も何個か上で大人っぽく見えるから少し遠い存在に感じることがあります。でも今のエピソードを聞いて、身近に感じて安心しました」という言葉でした。共通の悩みを持っているからこそ、相手に寄り添った&刺さる策が出せるものだと思います。そして共通の悩みを持っている相手ほど、助けたい存在になり、その悩みを自分たちが解決したい!と思うことで熱が入るのです。ヒアリングを通して女性社員の方の悩みを聞き、それが私達と一致したからこそ、最終発表は構想の深みも熱量もパワーアップしたものとなりました。
    ③自分たちのサービスは、自分たちが一番の「親バカ」になる
    ①②を意識して作り上げた私達のサービス「相棒ちゃん」は、構想者である私たちがきっと一番のファンだったと思います(笑)でもそれほどそのサービスが大好きだったからこそ、「この部分を考えればもっと良くなる」と最後まで思考を絶やすことなく走り続けられたのだと思います。

今回は事業構想プログラムだったため、「より良い事業構想を作るため」に重要だと感じたことをまとめました。
しかし特に①②は、これからコンサルタントとして社会人のスタートを切る私が特に心に留めていきたい2つです。常に根本的な問題解決に取り組み、クライアントのお悩みや課題に寄り添ったご提案をできるような人として活躍し、少しでもここで学んだことを社会に還元できればと思います!

謝辞

本稿が目に留まるかは分かりませんが、最後に感謝の気持ちを残しておきたい、伝えたい方々が沢山います。
このプログラムのきっかけを作って下さったほか、私が弱音を吐いた時や、チームの議論で行き詰った際に、温かく見守ってくださったエリック教授。
他業務でお忙しいにも関わらず、私たちの指導に時間を割いて下さった、デロイトのメンターの方々。
メンターとして関わることは無くとも、スケジュール管理や全体の取り纏めなど、私たちから見える面、見えない面問わずサポートしてくださったデロイトの関係者の方々(1年間ご一緒することはできませんでしたが、学生に常に寄り添って下さった社員の方々も含みます)。
4月から参加して不安だった私に優しく温かく接してくれたエリックゼミのみんな。
そして、部活や学校の活動もある中で、一緒に最後まで1年間走り抜いてくれたグループCのるな、勝太、壮平。
改めて皆さまに感謝申し上げます。本当にありがとうございました!!


グループC(Chevolution会社と名付けてました笑)ありがとう!!
3期生みんなで!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?