「人は幸せでも泣くし、悲しくても泣く」

『光る君へ』第10回の放送を見た。

道長とまひろは思いを伝え合い、想いをとげる。
その時に自然と涙を流すまひろ。表題の言葉をつぶやく。
まひろの涙を拭う道長。「これはどっちなんだ」と問いかける。
「どっちも」そして「幸せで悲しい」と。

人は自分の思いだけでは生きられないし、思いの無い所でも生きられない。
手にした瞬間それを失うことを怖れながら生きる人と、そんなことを思わずに生きる人と2種類の人間がいる。まひろは怖れながら生きる人なのだろう。
理性と感情、あくまでも同じ方向を向いているのに違う二人。
そんな表裏一体の立場と思いと。

胸に迫る科白だった。

蛇足
柄本さんが演じる道長が、良い意味で貴族の品の良さを感じられて好感がもてる。一拍置くかのように話しだす台詞の優しいテンポ。


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