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ウクライナ平和の鐘 040 やり直せる

https://youtu.be/0CJVMtXqfts

■2022(令和4)年4月29日 040 やり直せる
(動画の2:59~6:43)

本日の「平和の鐘 鳴鐘の輪」。殺人鬼アングリマーラのように、自分自身の心と行動を反省して菩薩として生きるのに、遅すぎることはありません。他国への侵略と攻撃を停止することも、そうなのです。

合掌

 昨日アングリマーラのお話をご紹介しました。殺人鬼として人々に恐れられた彼は、99人の人を殺して100人目に出会ったのがお釈迦様でした。その教えを聞いて自分の行いを悔い改め、仏弟子となります。今日はその続きのお話です。

 アングリマーラは仏弟子として修行に励むのですが、殺人鬼として大勢の人の命を殺めた過去を人々から厳しく非難されました。アングリマーラは「これは自分の業の報いなのだから、甘んじて受けなければならない。それが修行だ」と思って、堪え忍んでいました。

 ある時アングリマーラが托鉢に歩いていると、ある家の妊婦が難産でなかなか子供が産まれないで苦しんでいるのに出会いました。彼は何をすることもできず、僧伽に戻ってお釈迦様にその経緯を伝えました。

「私はどうすれば良かったでしょう」

 お釈迦様は彼にこう言いました。

「それでは、その家に行って、次のように言って彼女の為に祈りなさい。『私はこれまでに一人も人を殺したことがない。その徳で子供は安らかに生まれてくるだろう』」

 アングリマーラは驚きました。実際には彼は99人もの人を殺めていたからです。

「お釈迦様、私はたくさんの人を殺しました。そのようなことは言えません」

 でもお釈迦様は、重ねてこう言われたのです

「ならばこう言いなさい。『私はお釈迦さまの下で生まれ変わって、新たに修行を積んでいる。それ以降は一度も人を殺したことがない。その徳でお前の子供は安らかに生まれてくるだろう』」

 99人もの人の命を殺めたアングリマーラ。でもお釈迦さまは、「仏弟子となり修行に励んでいる今、お前は生まれ変わったのだ」とおっしゃったのです。

 どんな罪を重ねても、それを悔い改めるのが遅すぎることはありません。自分の心の中の地獄・餓鬼・畜生・修羅、そのような思いを苦しみの原因と気づき手放して、菩薩として生きること。それはいつでも、自分がそう思った瞬間にできることなのです。

 今ウクライナで大勢の人を殺しているロシア兵、そしてそれを命令している為政者。彼らに向けても、お釈迦様は同じ事を言われるでしょう。

再拝

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