ウクライナ平和の鐘 007 皆共に仏道を成ぜん

https://youtu.be/ZkN1hrgz95Y

■2022(令和4)年3月19日 007 皆共に仏道を成ぜん
(動画の3:25~6:00)

誰もが苦しみを逃れたいと願い、しかし愚かだから悪業を重ね、かえって苦しみを招いています。自分だけ楽になればいい、ではなく、「皆共に仏道を成ぜん」と願う法華経の祈りについてご紹介しました。

合掌

私たちが悪業を積む時、それが苦しみという結果をもたらす。だから苦しみを逃れるためには悪業を離れて善業を積む。そして、何が苦しみの原因となる悪業なのか、何が幸福の原因となる善業なのか、それを見極める智慧が必要なのだ──これまでそのようなお話をしてきました。

仏様はその智慧を持つ方であり、私たち凡夫はなかなかそのような境地に至りません。むしろ日々様々な煩悩に突き動かされて、悪業を重ねています。

でも、あらゆる生物は苦しみを厭い、苦しみを逃れたいと思っている。これは動かしようのない事実です。そして、自分の苦しみを逃れたいと他の人を攻撃してしまう。自分の国が得をするために他の国に戦争しかける。しかしそれは悪業なんです

誰かが幸せに生きるために、別の誰かを不幸のどん底に陥れる必要なんて、本当はないんです。でも時に、そのような状況が起きます。戦争もそのひとつです。国に命じられて戦場に送られた兵士は、敵を殺すことが仕事です。戦場では、嫌でも相手を殺さなくては自分が殺されてしまいます。

そのような状況に陥らないこと、そのような状況を作らないことが、実は大事なんです。戦争になる前の段階での話です。

毎日の平和の鐘の祈りとして、妙法蓮華経の経文「願わくはこの功徳をもって普く一切に及ぼし、我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」を言上しています。仏道修行の功徳を自分だけではなくあらゆる人に広げて、皆が仏となる道を目指すという、決意の言葉です。

悪業と苦しみを手放し、善業を積み、安らかに生きていくこと。それを自分だけ、身内だけではなく、世界中のあらゆる人が実現することを願い、智慧のない私たちが智慧を求めて生きていくこと。それが仏道修行です

再拝

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