見出し画像

ウクライナ平和の鐘 031 苦しみを拭う祈り

https://youtu.be/ss79UKTqk3M

■2022(令和4)年4月19日 031 苦しみを拭う祈り
(動画の3:02~5:56)

本日の「平和の鐘 鳴鐘の輪」。ロシア軍の猛攻が始まったとされるウクライナ東部・南東部。世界中の多くの人が、現地の人々の苦しみを拭いたいと願い、平和を祈っています。それは仏様の慈悲に重なります。

合掌

 世の中は苦しみに満ちていて、安らぐところがない。そのような世界の中で、苦しみを取り除き安らかに生きる道を説かれたのが、お釈迦様の教えです。

 法華経に描かれた譬え話の中には、そのような世界で苦しむ子どもたちとそれを救う親の願いが、幾度も形を変えて描かれています。

 例えば譬喩品の三車火宅の譬えでは、荒れ果てた悪鬼の住む屋敷で火事が起き、今にも焼け落ちそうな状況に気付かず屋敷の中で遊んでいる子供たち。また如来寿量品の良医治子の譬えでは、美味しいものだと思って毒薬を飲んでしまい子供たちが苦しんでのた打ち回っている。お父さんであるお医者さんが「この薬を飲めば治るぞ」と薬を差し出すのに、子供たちは「これは不味いに違いない」と薬を飲まず苦しみ続けている。

 法華経では、こうした子どもたちを父親がいろいろな策を講じて救います。

「今此三界 皆是我有 其中衆生 悉是吾子
 而今此処 多諸患難 唯我一人 能為救護」

 これは法華経譬喩品の経文です。この世界のあらゆる人々、あらゆる生命は、私(お釈迦様)の自分の子供なんだ。この世の中は苦しみに満ちているけれども、私だけがその苦しみを取り除いてやることができる。そのような意味です。

 ウクライナの東部・南東部でロシア軍の激しい攻撃が始まったと報道されています。もちろん日本にまで報道が伝わる時には、現地の実際の出来事から一定のタイムラグがあるでしょう。つまり、少し前からおそらく今もなお、現地では激しい戦闘が起きていて、大勢の人が苦しんでいる。

 その苦しみをなんとか取り除きたいと、世界中の人が願っているはずです。それが仏様の心です。

再拝

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?