ウクライナ平和の鐘 061 破滅への門
■2022(令和4)年5月20日 061 破滅への門
(動画の3:02~6:49)
本日の「平和の鐘 鳴鐘の輪」。悪因苦果の理法(ダルマ)を受け入れず悪事に親しむことは破滅への門だと、お釈迦様はおっしゃいました。ロシアのウクライナ侵攻の中で、私たちはその門を目の当たりにしています。
合掌
今日はスッタニパータの一節をご紹介しようと思います。
この経文は、お釈迦様がある神から「破滅する人のことを聴きたい」と問われ、それに対してお答えになった箇所です。全部で11の破滅への門が説かれますが、初めのふたつを拝読しました。
ひとつ目は理法(ダルマ)です。仏教の特徴は、神様のような絶対的存在を想定するのではなく、世の中の理法としてあるがままの因果の形を捉える点にあります。そして、その中で私たちは生きているのだから、因果の理法に則った生き方が苦しみを離れる道なのだと示します。ですから破滅への門の筆頭に、理法に従うのであれば人は安らかに生きることができる、理法に反したなら人は破滅に至る、という事を説いておられるのです。
この理法から外れた生き方が「悪」です。ですから二番目に「悪に親しむことは破滅への門なのだ」ということを、お釈迦様はおっしゃっているわけです。
ロシア軍がウクライナという他国に侵攻をしました。因果の理法で見た時、それは安らぎへの道なのか、苦しみへの道なのか。今の世界を見れば、それは明らかです。そこで行われていることが善なのか、悪なのか。これも明らかなことです。
今ロシアは、戦争の終わり方、引き際を見いだせなくて、泥沼のように長く戦争を続けています。しかし因果の理法は必ずついて回ります。善因楽果・悪因苦果。これ以上悪業を積まず、安らぎへの道を歩むためには、今からでも遅いということはありません。理法を生きること。悪を離れること。それが今求められています。
再拝
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?