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平和の鐘と唱題 616 正義を見失う世界
ガザ地区でのウクライナの攻撃による死者がついに3万人を超えたとという報道がなされています。完全に封鎖された域内では極度の飢餓が進行し、そのため病院で亡くなる子供たちがいます。また、わずかな支援物資が到着して、それを取りに集まった群衆に向けてイスラエル軍が発砲し、その攻撃及び密集地帯での大混乱で人々が将棋倒しに押しつぶされ、100人以上の人が亡くなった。本当に今、かの地で起きていることは、私たちの想像を絶するものがあります。
X(ツイッター)ユーザーのAtsuko S @atsyjp さんは、以前からガザ地区の惨状に胸を痛め、現地の人たちの書き込みを日本語語に翻訳して発信しておられます。私もフォローして拝見していますが、今日はその中から次のような現地の人の書き込みをご紹介します。まだ21~2歳の若い方、現在はジャーナリストの立場で現地で発信もしておられるそうです。
https://x.com/atsyjp/status/1763206251696333110?s=20
このジェノサイドが始まる前、僕は普通の21歳で、自分らしい人生を生きようとしていた。働いて、友達と遊んで、明日はもっといいことがあると夢見ていた。今気が付いてみれば、僕は以前は全然知らなかったことをして、まったく新しい知識を身につけている。たとえば、怪我人の運び方、人を埋める正しい… https://t.co/AmmjOckeMA
— Atsuko S 🍉 (@atsyjp) February 29, 2024
このジェノサイドが始まる前、僕は普通の21歳で、自分らしい人生を生きようとしていた。働いて、友達と遊んで、明日はもっといいことがあると夢見ていた。今気が付いてみれば、僕は以前は全然知らなかったことをして、まったく新しい知識を身につけている。たとえば、怪我人の運び方、人を埋める正しい方法、赤ちゃんに必要な粉ミルクの種類、ありあわせの材料を何でも使って食べ物を作るやり方。生き延びようとする人々を助けるために朝から晩まで頑張る毎日なんて、考えたこともなかった。僕の人生観は変わってしまった。これまで見てきたものは、一生ずっと僕につきまとうんだろう。
心底不思議なのは、なぜこのような虐殺が目の前で進行しているのに、誰も止めることができないのかということです。
私は昭和40年生まれです。私が生きてきたこの半世紀の日本から見た世界は、まだ正義というものがありました。どこかで侵略や虐殺があれば、国連軍がそれを止めてくれる、そのようなことを信じることができた時代でした。
それが完全に覆ったのが、まずロシアのウクライナ侵略です。ただし、これについては多くの国がウクライナに味方をして支援をしています。しかし、その侵攻が続く中で起きた新たな戦争、つまりハマスによるイスラエルに対する大規模なテロとそれをトリガーとした今のイスラエルによるガザ地区への徹底的な、まさにジェノサイドと呼ぶべき攻撃です。こちらも国連では多くの国がイスラエルを非難しています。ガザ地区に人道的支援が必要だと誰もが言っています。なのに、それが満足にできない。イスラエルを誰も止めることができない。
なぜこのような世界になってしまったのでしょう。先ほど読み上げたように、それまで平和な日常を生きていた青年が、生活が一変して、惨劇の中で生き残る道を懸命に歩んでいる世界に。誰もそれを止められないということは、将来例えば日本が侵略を受ける側になった時、今生きている青年たち少年たちが同じ状況に置かれてしまうということなのです。
そうしてはなりません。世界には正義がなくてはなりません。正義を取り戻す道を、今からでもいいから、人類は歩かなくてはならない。そのように思います。
南無妙法蓮華経
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