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突然ものすごい懐かしい話なのですが、2012年8月から2015年6月まで、
私は銀河に住んでいました。

正確には、銀河を舞台にした舞台劇に毎年足を運んでいました。(タイトル画像は最初に観に行った5作目のパンフレットの表紙です)

「舞台」という役者さんの世界に圧倒的に魅せられて。
リアルタイムで目の前に展開していく生の迫力に病みつきになってた。
と同時に、作品が描く世界のスケールの大きさ、登場人物ひとりひとりの魅力、それとどっちが善悪とは言い切れないやるせなさがある銀英伝という作品が、やっぱり素晴らしかった。

今でも本当にいい時間を過ごさせてもらったなぁ、と思う数年間。
後にも先にもこんなに好きになった舞台はありません。
(ちなみにこのシリーズ、1作目の主演が松坂桃李さんだったことも貴重ですが、それ以上に7作目から主演した間宮祥太朗さんの舞台出演作を生で観られたことが今となっては本当に貴重だったと思います。間宮さんの舞台上での圧倒されるほどの存在感、輝き。そしてあの発声、声量。すべてにおいて凄まじかった。震えたよ。文字通り伝説です。今やTVで引っ張りだこの存在ですが、私は出来ることならもう一度間宮さんは舞台で観たいと思う、数少ない役者さんのひとりです)


さて、しかしながら今日の本題は銀英伝でも舞台でもなく。


舞台にハマったこの2012年以降、ずーーーっと自分の中で「なんとなく使っていてスッキリしない」言葉というものがあったんです。
それが、「芝居」と「演技」という2つの言葉。


芝居と演技ってどちらも意味が同じですよね。
みなさんは普段、どっちを使いますか?

私は舞台に通うようになって、生で役者さんを拝見した時に、しっくり来るのは「芝居」という言葉だな、って思ったんですよね。


今、どっちでもいいじゃん?って思いながらこれを読んでるそこのひと。
どっちでもよくないぞ。少なくとも私にとってはどっちでもよくない(笑)。


ちなみに芝居と演技を(お得意の)Wikiで調べると、

芝居(しばい)とは、劇場や演劇、あるいは演技のこと。
もともとは、猿楽等の芸能を寺社の境内で行った際、観客は芝生に座って鑑賞していたことから、見物席や観客を指して「芝居」と呼んでいた。これが徐々に能楽や舞踊等の諸芸を行う場所全体を指す言葉になり、そこで行われる芸能(特に演劇)や、演技の意味にまで転じた。「芝居を観る」という表現は現代でも非常に一般的で、商業的な演劇、歌舞伎やオペラ等、演技を含む舞台表現全般を劇場で鑑賞する場合に使われる。
詐欺行為やいたずらで人を騙すために演技することも「芝居」と呼ばれ、「ひと芝居打つ」等の表現がある。
演技(えんぎ)とは、それを見る者がいる前提において、身体による技術を見せ、何かを表現する行為。
具体的には、演劇・映画・テレビドラマなどにおいて、俳優が役を演じて見せることを演技と呼ぶ。舞踊・歌唱・体操などにおいても、その表現を演技と呼ぶことがある。また、日常生活においても、本心を隠して自分を偽ることなども演技と呼ばれることがある。


こうして改めて言葉の意味を言語化すると、芝居にも演技にも「詐欺行為」とか「自分を偽る」という後ろ向きな意味合いも含まれていて、そこもちょっと面白い。


さて、

個人的にはこの、芝居という言葉の語源「芝生に座って鑑賞していたことから芝居」という、まるで当時の景色を見つめているような目線を感じられるのが好きで、役者さんについて語る時や作品の感想を書く時にはこっちを使いたい派です。

けど、雑誌等に掲載されるプロのライターさんなどが書かれる記事内においては演技を用いられていることが多いと思う。感覚的な集計ですが。

あとそれと、演技っていう言葉に「技」という字が使われるからか、こちらの方が高度な印象がちょっと高め。より聞こえがいい、っていうのかな。役者さんに対するリスペクトも感じられる。
芝居という言葉が決して安っぽいわけではないのだけど、もしかして役者さんにとっては芝居よりも演技って言葉を用いて自分のことを語られる方が気持ちが良いのではないだろうか?とか。いろいろ考えてしまうわけです。

そんなことをつらつらつらつらと考えているうち、およそ8年間もの間、私の中ではすっかりとこれが定番テーマになってしまった(笑)。

たぶん根っから言葉というものに対する興味が深いのかもしれない。シンプルに言葉というものが好きなんでしょうね。でもあんまり執着し過ぎると、ちょっとした言い回しや語尾が気になりすぎて、生活しにくくもなるんだけど。


そんな私のしょうもなくはあるけれど、長年のテーマだった問題に答えをくださる方と、私はついに出会うことができました。
それは。
金曜ドラマMIU404で陣馬耕平役を演じた橋本じゅんさんです。


いつも言葉の選び方も言い回しもすごく人柄まんまっていうか、ナチュラルで、愛があって、熱いものも感じて、読んでてあったかくなる感じが好きなんです、じゅんさんのAmebaブログ。
ドラマの影響で読み始めたんですけど、いつしかすっかり楽しみになって。

それで、ある朝もいつも通り更新されたブログを拝読していたら、なんだか急にじゅんさんにこのことを直接お聞きしてみたくなっちゃって…。
演じることに対する愛情も美学もお持ちのじゅんさんなら、どう考えるんだろう?って、純粋に聞いてみたくなった。

そう思ったらもうじっとしていられない「マテ」ができない犬なので、すぐさまブログにコメントさせていただきました。

そしたらほんとに、コメントにお返事を返してくださいました。
なんてことだ…。

以前、すべてのコメントに返す日のブログも拝読したことがあり、その時も感動してなんてことだって呟いた記憶がある。

なんてことだ…。
じゅんさん本当にありがとうございます。


私のコメントに対し、じゅんさんはこんな風に答えてくださいました。

>elicaさん
こんにちは😃
どちらも同じですが、演技というと、高尚というか、堅い気がして、芝居が多く使います。演技って今やフィギュアとか新体操の本番中の方がしっくりきますね笑


!!

あっっ!!しっくりくる!!!!


なるほど、これかーーー!!

これを読んでようやくピンときました!
そう、私はふだんスポーツに比重を置いて活動していることが多いんです。
中でもフィギュアスケートはありがたいことにインカレを取材させていただいたり、雑誌校正の経験などをさせていただいたこともあって、かなり私にとって影響力のあるスポーツのひとつ。
フィギュアの世界ではじゅんさんの仰る通り、「演技」という言葉をよく用いるんですよね。
私の感じてた違和感の出元はたぶんここ。
スポーツと演劇、異なる世界に同じ言葉が跨っていること。おそらくここで引っかかっていたみたい。

(ほんと細かいことでアレなんだけど、)私はそれぞれリスペクトしているこの2つの世界に、言葉の使い分けで境界線を持っていたかったんだと思う。
スポーツ界の演技を讃え、演劇界の芝居を称える。
取るに足らないけれど見過ごせない小さなこだわりの在り処。
私にとってはそれが言葉の意味ひとつひとつなんだなぁ、と改めて教えていただきました。

たわいないコメントを心に留めてくださり、じゅんさん本当にどうもありがとうございました。


これからドラマや映画、役者さんのことを語る際には自信を持って「芝居」を使わせていただきます!もう迷わない(笑)!

おかげさまでスッキリしました。
今日からまた一段と、スッキリと思考を整理しながら前進してゆきたいと思います。


今日も良い1日を❤️







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