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考えごと日記その20 岩倉使節団のお金の出どころを考える

岩倉使節団のお金についての記述を見つけた。「欧米から見た岩倉使節団」。そこには米国視察の費用のうち、5万ドルを米国が負担したようだ。

当時の5万ドルが今の日本円でいくらなのかとか、実際にかかった米国視察費用の何パーセントなのかが残念ながらわからない。ただここには米国の気前の良さが強調されて記されているので、かなりの高額だったことがうかがえる。

そして欧米各国のなかでも、とりわけ米国は岩倉使節団を大歓迎でむかえている。これは「米欧回覧実記」にも同様に記されている。この大歓迎ぶりは清国とは対照的なので、やはり日本を従属国として考えていたのだろう。またネットでは英・仏の国名もあったので、おそらく各国から資金援助があった可能性がある。ここはさらに調べていきたい。

ところでこの岩倉使節団。お金の出どころもさることながら、使節団にまつわるさまざまなエピソードがとにかくおもしろいッ。これから米国へと向かう船上で、伊藤博文が試しに模擬裁判を開いてみたり、一行が欧米の食事マナーに悪戦苦闘したり、はたまた英国に降りたった大久保利通が路上の乞食の多さに驚いたり。

なんだかボクが20代のときに菓子店視察と研修でフランスへ渡ったときのことを思い出す。未知の世界に対する期待と不安。あのときのボクの心中と岩倉使節団一行の心中は、おそらく同じようなものではなかろうか。

本書はまだ読み途中だけど、残念ながら図書館に返さないといけない。しかしとてもおもしろい本なので後日購入することにする。歴史ってじつにおもしろいッ。


【追記】

当時の5万ドルが現在の日本円でいくらか調べてみると……

1871年(明治4年)は 1ドル=1円。当時の日本の物価をみると、酒一斗樽がちょうど1円。

現在の酒一斗樽の価格をネットでみると約4〜10万円。仮に6万円で計算すると…

50,000円 × 60,000円 = 3,000,000,000円

30億ッ!!

なんか目に浮かぶわ……

米国「お金は心配いらない。近代国家というものを全部見せてあげるから、全部盗んでいきなさい。そのかわり……来るべきときが来たら、わかるね?」

その来るべきときが、日清戦争。

(注)素人によるざっくりの計算なので、正しいかどうかの責任は負えません。


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