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TALK33<夢で逢えたら>

大学生時代に、日大芸術学部の授業をモグリで受けに行っていた頃に、ある講義で面白い話を聞きました。
それは、アフリカのある部族は、夢の中で犯した罪について、起きてから実社会で罰を受けるというのです。
訳分かんないでしょ?

例えば夢の中で誰かを殺しちゃったとしますよね。
そうすると、その罪を起きてから償うというのです。
これね、どういうシステムなんだ?って不思議だったんですよ。

まずね、そこに絶対必要なのは、自己申告ですよね。
自分で言わない限り、誰にも殺したことはバレない。
ていうか、殺してないですからね。
その相手、実際に生きてますから。
その人のところに行って
「昨日は殺してすまなかった・・・」
とか言っても、相手もぽかーんですよね。
「え、お前、俺のこと殺したの??」
「殺した・・」
「え、じゃあ今ここにいる俺は一体誰??」
「いや、俺が殺したのは、殺したお前で、お前は殺されてないお前・・」
「俺は殺されてないんだよな?」
「いや、殺した・・」
「え??」
「あ、正確にはお前は殺されてない。でも、お前を殺したんだ・・」
「よく分からないけど、じゃあその、殺した俺に謝れば?」
「いや、殺したお前はもう死んでいる・・」
「ああ、そうか・・」
「だから生きてるお前に謝ってる・・」
「生きてるってことは殺してないんだよな??」
「でも、確実に殺したんだ!めっちゃ殺して、ちゃんと死んだかどうか確認までしたから!」
「すげー殺されたんだな、俺・・・」

なんていうシュールな会話がずっと続くのでしょうか。

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