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TALK5 <シンガポールのクリスマスで感じた違和感>

数年前の話ですが、シンガポールでクリスマスの日の朝に、一人でリトルインディア(インド人街)のSri Kamalaというお店にマサラドーサを食べに行った。
ドーサは南インドの大きなクレープみたいなもので、ココナッツチャットニー、オニオンチャットニー、サンバールなどと一緒に出される。
これをテータリという甘い紅茶と一緒に食べると最高の朝食となる。
テータリは練乳を入れたミルクティーで(詳しい定義は知りませんが)、こちらでは、街の食堂みたいなとこで若い女性から労働者のおじさんまで、とにかくこのテータリを飲んでまったりとしている光景をよく見かける。
暑い国なので水分と糖分の補給が大事なんでしょう。日本人にとっての缶コーヒーみたいなものかな?
僕は缶コーヒーを飲まないので分からないけど、ワタナベイビーなんかは昔は1日5缶くらい飲んでた。
あれはあれで大事なリラックスタイムであり、栄養補給なんでしょうね。

話は戻ってシンガポールのリトルインディアのお店。
その日はクリスマス当日ということもあって、店内はクリスマスソングがガンガンに流れていた。
ガンガンっていうのはどのくらいガンガンかというと、パチスロ屋でガンガンにユーロビートが流れてるような、あのくらいのガンガンです。
なぜそんなにガンガンにかけてるのかよく分からないが、僕にはこの状況がとても面白かった。
というのも、インドは基本的にはキリスト教ではないわけです。
そもそも、僕がなぜクリスマスの日にインド人街に朝食に行ったかというと、シンガポールではクリスマスは祝日なので休みのお店も多く、インド人街ならクリスマスでもやってるだろうと思ったからなんです。
実際、インド人街はクリスマスでもごく普通に営業していて、食肉屋・野菜屋・魚屋・さらに食べ物の屋台なども朝から活気に満ちていた。
そんなクリスマスと関係ないインド人街で聞く、(ガンガンの)クリスマスソング、これがどうにもシュールだったのです。
クリスマスってなんなんだ?
宗教ってなんなんだ?
日本の夏のように暑いシンガポールのインド人街で、現地の人に混じってマサラドーサを食べながら、ガンガンにかかるクリスマスソングを聞いていると、僕はどこで何をやってるんだ!?と不思議な感覚に落ち入ったのです。

さらに面白かったのは、帰りのタクシーの中で流れていたラジオで、DJが世界のクリスマスの習慣について喋っていて

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