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「おまえってなにやってんの?」

中高時代の友達によく聞かれます。

聞かないけど心の中で思っている人たちもたくさんいる気がする。

この質問って答えるの意外と難しいんですよ。

ちゃんと伝えようとしたら長くなるし分かりづらくもなる、、

だからいつも
「修行している」
「生きる力を学んでる」
「ヤバいことしてる」
「愉しいことしてる」

とか一言で済ませちゃう。

「伝えたい」とかほざいてるくせに肝心なリアルでの現場ではめんどくさがっちゃうんですよね。

でも今回は全て語ります。ちゃんと。

今まで適当に済ましてしまったことへのお詫びも含めて。

「なぜ非電化工房という道を選んだのか」という話ではなく、

「いま井関耕平は非電化工房で何をしているのか。」というテーマで書こうと思います。

非電化工房とは?

詳しく知りたい方は、先輩弟子のあべゆかさんの記事がおすすめです!
細かくかつわかりやすく書いてくれています。

時間がない人向けに、簡潔にボクが説明します。

非電化工房とは栃木県那須に位置し、ボクの師匠である藤村靖之博士が始めたテーマパーク

「お金、社会、エネルギーに依存しない暮らし方」を提唱しています。

ここまででよく友人に聞かれるのが、

「非電化って、電気全くないの??」

、、、、

電気あります!!非電化だけど、

非電化の考え方について藤村靖之博士はこう仰ってます。

"「電気」は「快適・便利・スピード」をあげるために存在する。
電力を消費するもの、つまり電化製品やコンピュータなどの精密機器、工業用機器などは、すべからく「快適・便利・スピード」をあげるためのものです。
もちろん、「快適・便利・スピード」があがることは悪いことではありません。
ただ、電気によって「快適・便利・スピード」を過剰にあげた結果、失われてしまったものがたくさんあるのではないでしょうか。 "
(「非電化思考のすすめ」より)
" 「電化と非電化、どちらがいいか悪いか?」というつらい選択ではなく、「電化と非電化、愉しいほうを選ぶ」という考え方はいかがでしょうか? 貧しい昔に戻るのではなく、新しい豊かさを実現する、そのための選択肢の一つとしての非電化という考え方です。 "
(「愉しい非電化」より)

とにかく愉しくなきゃあ意味がない。

「楽しい」と「愉しい」は全く意味が違うんですが、それはまた今度書きます。

電気を使ってることがダメなんじゃないし、電気が悪者でもない。

非電化とは「選択肢」なのです!

非電化工房とは、今の社会や暮らしに希望を失った人たちや人生の選択に困っている人たちなどに新たな「選択肢」を授ける素晴らしいテーマパークなのです!!

ボクの師匠、藤村靖之博士って?

現代では珍しいであろう師弟関係。

ボクの師匠、藤村靖之博士(以後先生)て一体どんな人なの?

貴方のその疑問にボクがすっごーく簡単にお答えしましょう!

一言で言ってしまうのならば

発明家。

そう発明家です。

先生に初めて会ったときに「発明家ってこの世に存在するんだなあ」て思ったのを今でも覚えています。

発明家なんですよ。聞き馴染みはあるけどリアルな感じがしないですよね。

しかもただの発明家じゃありません。

特許を何千個も取得していて、ビル・ゲイツなどとも繋がりのあった、世界的な科学者であり発明家なのです。

そんな優秀なお方がなぜ非電化工房を創設したのか、、

先生は、大学で物理学の勉強をしていました。

高校生の時は、意外と普通の高校生だったらしいです。(進学校で成績はずっとトップだったらしいので、僕の思ってる普通とは少し違いますが、、)

大学では、これ以上ないくらい死ぬほど勉強したと言っていました。

その後、某大企業の研究室に入って会社のためにじゃんじゃかじゃんじゃか開発して大儲け。

その頃のことを聞くと、「あの時は、どんどん昇進していくのがなんだか楽しかった」と言っていました。

ある時、息子さんのぜんそくをきっかけに、「環境と子供の安全」を主題に仕事がしたいと会社のトップに提案したところ、大反対。

今までほとんどの意見が通ってきたのに、そんな寝ぼけたことはいいからと初めて大反対され、、

そして30代で、全ての地位を手放して独立開業。

企業内の発明家から、発明起業家に。

そこから「環境と子供の安全」をテーマに空気清浄機など数々の発明品を生み出した後、

「非電化」というテーマに舵を切り、非電化製品の発明を始めました。

代表作は、放射冷却を利用した「非電化冷蔵庫」

その他にも、ガラス瓶浄水器や非電化籾摺り機、非電化除湿器など数々の非電化製品を発明。

モンゴルやアフリカで、様々な非電化プロジェクトを遂行し、開発途上国で、非電化を軸に自立型・循環型の産業を創り出した後、

2007年、那須に移住して「非電化工房」というテーマパークをつくりました。

先生のことを書くと無限に書けてしまうのでここでやめておきます。(また別の機会で書きます。)

もっと詳しく知りたい方は、「非電化思考のすすめ」など先生の著書を読むか、非電化工房に足を運んでください。

そんな先生のもとに弟子入りして、いまボクは具体的にどんなことをやっているのか、、

次でお話ししましょう。

非電化工房での暮らし

非電化工房での住み込み弟子の期間は、4月から翌年の3月までの1年間。

3月末に卒業して、それぞれの道へ旅立っていきます。

弟子は、僕の代で12期目。住み込み弟子だけで60人近く。通い弟子や塾の生徒なども合わせれば、3000人以上の弟子がいます。(すげえ)

日々どんなことをしているのかというと、

先生の新作著書「自立力を磨く」のタイトルにもある、「自立力」を習得するための修行をしています。

自立力とは、

「自給力」 食、住まい、エネルギーを愉しく自給する力。
「自活力」 必要なだけのお金を、愉しく仕事を創り出して稼ぐ力。
「仲間力」 共に夢をクリエイトする仲間を愉しくたくさんつくる力。

この3つの力のことです。

「自給力」という分野では、
 野菜作りや、お米作りなどの農業。
 2×4工法や、ストローベイルや籾殻などの自然素材を使った建築。
 太陽光パネルを設置して、太陽光発電。
など。


「自活力」
という分野では、
 ソーラーフードドライヤーやガラス瓶浄水器などの非電化製品の製作。
 タンドールなど工芸品製作。
 月3万円ビジネスやスモールビジネスについて考えたり、アイデアを出しあったり。


「仲間力」
という分野では、
 コミュニュケーション能力のトレーニング。
 ワークショップや塾、カフェ営業での繋がり作り。
など

ほんっとに様々なことをしています。

簡単に弟子入りしてから10ヶ月経った現在、習得した技術や、経験した事を箇条書きしましょう!!

2×4住宅建設、外装工事、漆喰塗り(左官)、塗装、整地・基礎工事、ウッドデッキ制作、足場制作、水道管工事、モルタル・コンクリート工事、浄化槽設置、井戸掘り、井戸給水設備設置、パワーショベル運転、トラクター運転、機械修理、ガラス加工、電気工事、太陽光発電、ステンドグラス制作、モビール制作、コンポスト制作、竹細工、野菜・米つくり、豆・芋つくり、液肥つくり、山羊飼育、鶏飼育、コーヒー焙煎・抽出、ジャムつくり、ピクルスつくり、ピザ焼き、沢庵つくり、干し柿つくり、シフォンケーキつくり、ワインつくり、タンドールでナン・タンドリーチキンつくり、薪つくり、バッテリー再生、たわしつくり、ロープワーク(8種類)、正月飾りつくり、クリスマスリースつくり、蒸留器制作、エッセンシャルオイル制作、天然除虫菊蚊取り線香制作、ガラス瓶浄水器制作、etc………

高校卒業したばかりのなんにもできなかった自分が、10ヶ月でこれだけのことを習得しました。

もちろん体験で終わってしまってるものもあれば、あともう少しやればコツをつかんで習得できるものもあるし、スモールビジネスレベルまで習得できたものもあります。

これを見ると自分でも「確かに生きれそうだな」ってなんとなく感じます。(笑)

水曜日から金曜日まで朝8時からから日が暮れるまで作業。土日はカフェ営業、月火は休日。

夏場は野菜たちの面倒を見るために6時から7時の早朝作業があったり、

冬場以外は、土日のみ「非電化カフェ」の店番を弟子で交代で担当したり、

ワークショップの準備や助手をしたり、

見学会の準備や案内をしたり、

オンライン塾で2時間ほど「住み込み弟子コーナー」でパワーポイントなどを使ってプレゼンしたり、

刺激的でクリエイティブな毎日を送っています。

「生活費はどうしてるの?」とか「収入あるの?」とかよく聞かれるのですが、

非電化工房はWWOOF(ウーフ)の制度を採用していて、工房のために働くかわりに、寝食は提供してくれるシステムになっています。そのため収入はありません。

学びながら働けて、収入はないけど支出はそこまでかからないイカスなシステムです。

休日にカフェに行ったり、Amazonでお買い物したりはもちろん実費です。

非電化工房での活動の記録は毎週インスタグラムにアップしています!是非ご覧ください!

おわりに

まあなんとなく井関耕平がいまどんなことをしてるのか分かってもらえたでしょうか。

そうなると次に出てくる質問は、

なぜ大学に行かなかったの?
なんのために非電化工房にいるの?
卒業後なにがしたいの?
なに考えてるの?

くらいでしょう。

このへんはまた気が向いたら書きたいと思ってます。

立場は違えど皆大変だと思います。

踏ん張ってがんばりすぎずがんばりましょう!!

じゃ、またね。

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