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アニマル・トラッキング─はじめに

 皆さんは「アニマル・トラッキング」という言葉を聞いたことがありますか?
 もしもこれを読んでいるあなたが、狩猟や野生動物の調査等に係わっていたり、学校で自然や環境、生物等について勉強・研究されているのであれば「もちろん!」と答えることでしょう。
 また軍隊やそれに近い組織にいらした方は、別な対象(主にヒト)を実際に「トラッキング」していた、またはその教育を受けたのではないでしょうか?
 こう書いてしまうと、何だかとても専門的で難しそうな、さも特別な技術のような印象を受けますよね? 山奥で迷彩服を着た男が、しかめっ面をしながら地面に這いつくばって、何かを一心不乱に探しているイメージを持たれるのではないでしょうか?
 でも、決してそんなことはありません。
「アニマル・トラッキング」とは読んで字のごとく「アニマル=動物」を「トラッキング=追跡」することで、老若男女どなたでも、そしてどこでも楽しめるレジャーです。(レジャーではないトラッキングについては、いつか別にnoteへ書こうと思います。)
 例えば雨上がりの乾き始めた道を歩いていて、道路の水たまりから点々と続く動物の足跡を見たことはありませんか? またはご自宅の鉢植えやプランターをひっくり返された後に、土の付いた可愛らしい足跡を見かけたことは?
 このように、別に山奥に行かずとも、トラッキングのための素材は意外と身近な所に存在しているのです。
 先ずは、普段の生活で目に付く足跡(足跡単体を"Print=プリント"、連続した足跡を"Track=トラック"と呼びます。)の持ち主を想像してみるのも楽しいでしょう。
 そして、持ち主の正体を想像する手掛かりは足跡だけではありません。彼らは様々な「落とし物」をして行きます。これを「Field signs=フィールドサイン」と呼びます。
 次回は、このフィールドサインについて書いてみようと思います。


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