ビールを飲んだ

阿倍野ロックタウンの缶ビールはなんか若干ぬるくて、冷蔵庫から出して10分くらい経った後の温度で不味かった。ビールはキンキンがうまいと教えてくれたのはライブハウスだった。あの頃好きだった人がよく飲んでいたのがビールで、同じものを飲みたくて練習した。友達と行った居酒屋の飲み放題でビールを飲む練習をしてその後吐いた。その話をしたら笑ってくれたあなたのことを私は好きだった。私が1人でいたらいつも、かほ何飲んでるの?っていって私を話の輪に入れてくれるところが素敵だと思った。気がついたらビールは飲めるようになっていた。考えるのがめんどくさくてビールを頼む日が増えた。でも、ビールがうまいのは一口目だけだった。恋が一つ静かに私の中で終わって、もうビールを飲む理由は無くなった。でも、一口目だけがうまいビールを飲んだ。何度飲んでも、うまいのは一口目だけだった。

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