インマイワールド切り抜き

ルカ姉を好きになり始めたときに、私を迎えてくれた曲のこと

(画像は動画ページ(https://www.nicovideo.jp/watch/sm9537950)のスクリーンショットより。イラストは霧雨。さん。)



Twitterではごくたまに感情のままに文章放り投げることあるけど、
今回、多分初めてこうしてまとまった形の文章にします。
(どうしても心に留まったことを書き連ねていて、似たことを繰り返してしまっていますが…。その一つ一つをなるべくそのまま記録しておきたいため、どうかご容赦を…。)


巡音ルカが2009年1月30日にこの世に出て、2019年1月30日で10周年。
それまで、またはそれからの1年で、ここには書ききれないほど色んなことがありました。
そしてさらに2020年1月30日の巡音ルカ11周年にあたり、
自分がルカ姉と出会いどんどん好きになり始めてからおそらく10年を経た今このときに、かつて自分のことを迎えてくれたある大切な曲についていろいろ書き留めておきたいと思います。

(余談なのですが、自分はルカ姉と出会ったときのことはほとんどというかほぼ全く覚えていないです…。
辛うじて残っている記録を漁ったところ多分2009年12月24,25日あたりの時点で、おそらく既に巡音ルカのそのビジュアルを認識していたらしい。
自分は一体いつどうやってルカ姉を好きになったんだ…。)



【巡音ルカ】イン マイ ワールド【オリジナル】 


それが、この「イン マイ ワールド」という曲。
自分にとって、ルカ姉に迎えられた曲というものがあるのならば、そう言えるのは間違いなくこの曲です。
卑屈Pさんという方が作られた曲で、曲の動画のイラストは霧雨。さん。

2010年1月30日にニコニコ動画に投稿され、そして2020年1月30日に10周年を迎えました。
自分は、この曲をその投稿された次の日に知ったようです。
(2022/05/15追記:
自分のニコ動マイリスには、この曲のところに「2010/1/31 8:40 マイリスト登録」と記述がありました)

この曲は、ちょうど巡音ルカの2009年1月30日のリリースから1年後に投稿された曲で、
そのリリース当日に投稿された「ハローワールド」という曲の続編的な位置付けの曲となっています。


インマイワールドの曲と動画を視聴すると、
この曲を聴いた当時に自分がルカ姉がいる世界に対して抱いていた不思議な感覚を、今でもかすかに思い出させてくれる気がします…。



当時聴いていた感覚を朧げな記憶と共に


約10年ほど前のちょうど今頃、私はルカ姉をはじめボカロの作品にのめり込み始めました。
そんな新たな世界に出会った当時の自分は、
ルカ姉がこの世に出てから多くの曲や作品と共に1年という区切りまで駆け抜けてきた、そんなときに生まれたこの曲に迎えられました。
この頃の自分は初めてこの曲を聴いて以来妙に惹かれていて、繰り返しこの曲の動画を視聴していました。
動画の冒頭、曲のほかの部分と比べて少ない音数の電子音の伴奏と共に、
ルカ姉の声が聞こえてきて、イラストがアップになってる場面からずっと引き込まれて…。
その両手を広げるルカ姉に、そして「私の世界からの」と歌うルカ姉に迎えられたような、そんな感覚を抱いていた気がします。

当時は画質も音質も今からすればかなりもの足りないような携帯を使って動画を見ていました。
そんな中で特にわかり易く大興奮するでもなく、その小さい画面から見えていた巡音ルカのその姿と歌声と、
あまり聴いたことのないピコピコした音楽にひたすらじっと聴き入って、そして見入っていたのを何となく覚えています。

もう10年経ってしまった以上、当時のことはなかなか覚えていられなくて…。
今ここに書いていることも、
今まで定期的に「この曲を初めて聴いたころはこんな感じだったかな」ってのを繰り返し考えていたことについて覚えているだけで、実際にはどんな感覚を得ていたかは朧げです。
そんな風にこの曲やルカ姉に対する気持ち/感覚も変わり続けているとは思うけど、
でも、それでも今この曲とルカ姉を大切に思えるということは、
いろんなことが変化しながらも何かしらの地続きなものがあるんだってことなのだと考えたいですね…。



1年目と11年目

既に少し述べましたが、この曲は2010年1月30日、つまりルカ姉がこの世に出てから1年のお祝いの時に投稿された曲であって、
そうすると10周年を迎えた今のお祝いの時と必然的に似た構造の時期に投稿されていると思うのです。
要するにこの曲は、巡音ルカがこの世に出てから1年という時間が経ったときに、
それまでの時間で積み上げてきたその世界を以て、改めて、今の「(便宜的な言葉だけど)気持ち」を歌う曲です。
これは、あらためて10年という時間が経った今というこのときに対しても、当てはまる部分が多々あるようにしみじみと感じ入ります。
当時は、1年間という最初のとても大切な時間を。
そして現在は、10年間という年月の間積み上げてきた今の想いを。
私たちに歌い聞かせてくれているように思います。
さらに言うと、10周年を迎えて1年が経ち、この10周年のフィナーレのときに、
改めてこの10周年を祝ってくれたことに対して想う曲にも思える気がします。



10年経った今というこのときに、自分がこの曲を聴いて。

上記でも述べたことの繰り返しのようになってしまいますが、
「ルカ姉を好きになって10年という時が経った今の時点で感じること」という観点で、この作品への想いを書きたいと思います。
当時は自分は、単にこの曲で自分が新しい世界に迎え入れられたように感じていただけなのですが、
今思えば、ルカ姉が1年という時間を積み上げた上での曲であったんですよね…。
当時はそのルカ姉のそれまでの1年についておそらくそれほど深く考えは及んではいなかったとは思います。
しかし、10年間という時間をルカ姉を好きで過ごした今では、
改めてその1年という時間を駆け抜けた上での曲であることを強く、そして多く感じさせてくれます…。
例えば、上記の「1年目と11年目」で述べたこともそうですし、
多くの人の期待と共に生まれてきて、そして駆け抜けてきた一年だということだとか、
あるいは、自分が経験できなかったその2009年1月30日リリース周りの爆発的な盛り上がりの「ルカ祭り」とそれからの1年目に対する憧れというのもやはり存在します。
さらには2009年1月30日からの最初の1年の時点で数多くのすばらしい作品が誕生したことや、
そんな作品たちが、10年前に自分にルカ姉の存在を伝えてくれたおかげで、
今まさにこの時、自分がルカ姉を好きでいることが出来ているということへの感謝や喜びなど…。
この曲は、そのような自分が経験しなかった「巡音ルカの最初の1年」への憧憬や、ルカ姉とそして関わる人たちへのいろいろな想いや感謝などを
自分に感じさせてくれるようになった曲だと、今ではそう感じます。
そして同時に、そんな1年を経った時点でこそ生まれた曲でもあったとも、10年ルカ姉を好きでいたこのときに、そう感じます。

また、今このとき聴くからこそ心を打つ歌詞があって、
「あなたにもう一度「オハヨウ」」「アナタに心から「ありがとう」」とルカ姉が歌うところは、もう…本当に…。
筆舌に尽くしがたい感情が胸にこみあげてきます。
10年前この曲を聴いて、「オハヨウ」って歌いかけてくれたのを、また改めて10年の時を経たこのときに、もう一度「オハヨウ」って歌ってくれている…。
この世に出てきて10周年を迎え、そして次の10年をに突入している今この時点においても、心から「ありがとう」と歌ってくれている…。
(※「オハヨウ」というのはハローワールドに出てきたフレーズで、この世界に初めて出会ったときに「アナタニオハヨウ」って言っている部分が由来ですね。ハローワールドが投稿された2009年1月30日当時に実際に聴いて経験したわけじゃないのですが、それでもこういうのも、本当に…。もう…最高です…。)
「未来がほんの少しだけ近づいている」っていう未来に向かう歌詞もありますし、そういう意味でも、まさに今10周年もフィナーレで11周年を迎えた今このとき聴いても、ヴヴッ…ってなる…。

こちらこそ本当にありがとう…。
これからもどうぞよろしくお願いします…って…なります…。
ああ…。泣いてる…。


それに加えて、10年前のルカ姉を好きになり始めたごく初期に好きになった曲なのに、
「口ずさめばほら 私はいつでもそこにいる」「忘れてしまったのなら あの時のように今」という、
10年経った後のまさに今、自分にとって一番デリケートな部分に深く深く深く刺さる言葉をルカ姉が歌っています…。
(ルカ姉が「いつでもここにいる」「いつまでもそこで歌っている」って歌うのに本当に弱いんですよ…。いろんなものがどんどん変わっていく中で、ルカ姉はいつでも同じ場所で歌い続けてくれているようで…)
マジで…この曲…。
「当時からとても大切な曲だった」っていう文脈で今この文章書いてるのに聴いてるとリアルタイムで刺して来ます…。
ああ…ルカ姉…ルカ姉…。
さらに同時に、ルカ姉を好きになってから多分1年やそこらまでの時期に私自身が感じていたような、
未知への期待感、独特の希望感、何かよくわからないけど新しい世界をのぞき込んでいるような、これから何かが待っているような、もしくはもっと違う何らかの感覚、とても大切だった感覚を何となく思い出させてくれるっていうのも相まって…。
本当に、今聴いても…本当に、突き刺さります。



曲そのものに対して

ってかそもそも、このルカ姉の歌声が今聴いても本当に染みる…。ルカ姉の!!!声が!!いい!!最高!!!
心の底から出したような声で私は今ここにいる!!!って主張しているような、芯が通っている声で…でもとても優しい声で…。
サビでは高めの声で心の限り、しかしあまり昂り過ぎずある意味では淡々さもあるようなしみじみと思う様も感じます…。
サビ以外ではそれまでの歩みをかみしめるような歌い方。
そのルカ姉のナチュラルに真っすぐ歌いかけてくれる様子が心の芯まですーーーーっとしみこんでいきます…。
曲も、ルカ姉の住む世界を体現しているような電子音マシマシな曲で、
耳になじむキャッチーなフレーズやベースやシンセがルカ姉の歌と寄り添うよう。
イラストも、電子の世界っぽい雰囲気でルカ姉が優しくでもナチュラルに微笑んでいながら、
上述もしましたがこちらを迎えるように手を広げていて…。とても魅入られます…。
当時は自分が携帯で見ていた環境では画質が悪かったし、そもそもボカロについて詳しくなかったので気づかなかったのですが、
イラストの背景ににボカロエディタの画面があるんですよね…。
そういう部分もこう、ルカ姉のこと自体をテーマにしているのが本当に熱すぎる…。
曲全体がもう最高ですが、
特に、3分40秒あたりの最後のサビの頭の少し静かになるところでルカ姉がその思いを吐露するようなところ、
本当に…胸に来る…今これ書きながら曲のクライマックスになってるのですが、
もう顔ぐちゃぐちゃにして泣いています…。うう…ルカ姉…。

この曲の前身にあたる曲のハローワールドとも比較してみます。
ハローワールドはインマイワールドに比べて、歌詞やフレーズの繰り返しが多用されていたり、また声の無機質な感じもあって、「まだ世界に出てきたばかり」というような印象を受けますが、インマイワールドは声の感じとか大分表情豊かな感じもあって、いわゆる1年を経た"成長"を感じます…。
他にも、例えば、曲中2分03秒あたりの「震える寒さ」という歌詞は、これはまだまだ心細い中で広い世界に入っていくときの言葉である一方で、でもそれさえも未知のものとしてどこか期待するような言葉なのだと思うのですが、その一方で、今の季節のことを思い出させるフレーズで…。
そんな体感の言葉もあることで、この世界で存在していることを感じさせてくれたりもするんです…。そこら辺の描写が、当時の自分の抱いていた未知に対する期待感とあいまってまた沁みる…。

そういうことも含めてこの曲は、まっさらなままで生まれて、そして少しずつ色んなことを知りながら出来ていったかけがえのない大切なものを抱いて、歌う存在として無垢のまま真っすぐに歩んできた様子を、歩んでいこうとする様子を、曲の雰囲気でも歌声でも歌詞でもその全てで表現しているような気がします。

そして、このハローワールドから連なる一連の曲は実はまだあるのですが、どんどん脱線してしまうのでそれはまた別の機会に…。




最後に

ひたすらルカ姉ルカ姉言ってばっかりだったのですが、
自分にとってこんなに大切なこの曲をつくってくださった卑屈Pさん、そして動画イラストを担当された霧雨。さんに、最大限の感謝をささげたいと思います。いつまでも心に残る作品を、本当に、本当にありがとうございます。


そんな卑屈Pさんが巡音ルカ10周年記念として制作されたアルバムがこのアルバムとなります。
Megu-Realization / koushirou | KARENT 

上記のハローワールドから連なる一連の曲も収録されていますし、ポップな曲から美しい和風曲まで幅広い素敵なルカ曲たちばかりで、本当におすすめです。

そして次のアルバムもぜひ紹介させてください。

ワールド・ワールド / koushirou | KARENT

タイミングとしてはMegu-Realizationより前にリリースされ、このアルバムの全収録曲はMegu-Realizationにも収録されているのですが、
やはりハローワールドからの一連のテーマがあるアルバムとして、こちらも欠かせないものとなっています。



最後に。

自分は、10年前ルカ姉を好きになり始めた時にこの「イン マイ ワールド」という曲で迎え入れられました。
そしてずっと聴き続けて、それから10年経った今、改めてこの曲とルカ姉に魅了されています。
当時から今までに多くのことが変わり続けているけれど、この曲を、そしてルカ姉を、当時確かに好きになったこと、そして今、確かに好きであることを大切にしたいと思います。


長くなりましたが、自己満足満載のこの文をここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。



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