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19.内乱の一世紀

①争いの後の混乱

グラックス兄弟はラティフンディアに疑問をもっていた。

「一人の人間が土地をもっていたのなら、戦争で重装歩兵となって我がローマを守るものは誰もいなくなってしまうのではないか?」

グラックス「元老院諸君!リキニウス・セクスティウス法によれば、大土地所有は制限されている!今っ!諸君らは家族名義でこの法律の穴をすり抜けているようだが、根本的な解決が求められる!私は大土地所有の制限法案を提出する!」

結果。

グラックス「よくわかった!ホルテンシウス法によれば、平民会で可決されれば法律として施行できる。平民会で取り上げてもらおう!」

グラックス「諸君!元老院で大土地所有制限法が否決された。彼らは自分たちの利益しか考えない守銭奴と成り果てた。もう彼らに政治を任しておくことはできない。平民会がローマを牽引していくべきなのだ!大土地所有制限に賛成の者はいるか!」

結果。

こうして、大土地制限法を守らない元老院グループ「閥族派」と守る平民会グループ「平民派」ができてしまい、法律を守る守らないの大混乱に突入していく。

②スラVSマリウス

閥族派にはスラ。平民派にはスキピオの親戚のマリウスが主導者となった。彼らは人気取りのために無産市民達を囲い込もうとした。

「食べるものがない?こちらにくれば腹一杯やろう!」

「コロッセオで剣闘士たちの戦いが無料で見れるぞ!」

こうして無産市民たちを懐柔し、勢力を高めていった。無産市民たちはやがて傭兵となっていく。

剣闘士たちの戦いは映画「グラディエータ」なんかで見れる。(時代が違うけども。)

剣闘士たちの大規模な反乱が起こった。「スパルタクスの反乱」だ。奴隷たちが大勢この反乱に加わってローマを苦しめた。スラも反乱鎮圧に手を焼いた。

同じ頃、同盟市がここぞとばかりに反乱を起こした。

同盟市「我々にもローマ市民権を!」

閥族派には奴隷反乱で疲弊しており、同盟市まで鎮圧することは大変で、反乱を起こしていない同盟市まで波及したら手が付けられないため、同盟市にローマ市民権を与えることとした。

こうした混乱の中、政治家ではなく軍人が権力をもっていく。


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