醜着

恋人と別れる前〜別れた後にかけて、
そうでもなかった思い出が大事なもののように感じて、過去を丁寧に美化していく

ひどかった彼を、だけども、だけども、と唸りながら必死に抵抗して、剥がれ落ちていくメッキを溢しては貼り直し、10日ほどやり過ごす

大したことなかった人間を好きになり、愛おしめていた自分が作ってあげた化けの皮は、やっぱりただの皮だったのだと、忘れていた記憶を取り戻した

そうして少しずつ、平気になっていく、ような気持ちの今

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?