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北海道タレントアスリート発掘・育成事業会議の開催

はじめに

北海道庁スポーツ振興課です。

 道では平成26年から、北海道の地域特性を活かした冬季競技「カーリング・スケルトン・バイアスロン」の3競技に特化し、有望な選手を発掘し、国際舞台で活躍できるアスリートを育成するため「北海道タレントアスリート発掘・育成事業」を実施しています。

会議について

 本年度が10年目の節目を迎え、これまでの取組を振り返り、次年度以降の事業についてご意見を伺うため、2023年11月8日(水)に標記会議を開催しました。
 会議には、事業で連携している各競技団体の方々や関係者、事業で発掘・育成した修了生に参加していただきました。

 始めに、事務局から事業の全体報告を行いました。

 その後、タレント生の発掘・育成を行った各競技団体から事業報告を行っていただきました。また、修了生からも本事業について、コメントをいただきました。

○カーリング

・育成プログラムの開発はマイナー競技と言うこともあり、今までプログラムがないところから試行錯誤しながら作った。
・アスリートの発掘・育成は、競技団体だけはできなかったことであり、子ども達にカーリングを選択する機会を与えていただいた、競技団体や今、活躍している選手を含めて良い機会だった。
・カーリングは特にメンタルがとても重要になるので、今後の課題としてメンタルトレーニングについて検討が必要。

○スケルトン

・マイナー競技で、なおかつ小学生中学生にどのようにして、競技のことをわかってもらうかということと、どういう基準で選考していくのか、どんな能力がある子ども達に適正があるのか、試行錯誤。
・身体能力があっても意欲がなくて挫折した子が中体連では活躍をしていたので、我々も導き方がうまくできなかったのかというあたりも反省点。
・連盟としてもジュニア層は今まで育成してなかった。海外では、小学生ぐらいからリュージュを始め、次はスケルトンにいったり、ボブスレーにいったりという一つの道筋がある。日本ではなかなかそこまでできないが、今後もジュニア層の発掘をできる機会があれば、世界に行けるような選手を育成したい。

○バイアスロン

・3競技の合同合宿は、違う種目の選手と触れ合う機会もあり、選手同士のコミュニケーション能力のほか、調理実習や普通では勉強ができないテーブルマナーとか一般常識的なことも勉強し、選手たちが社会にもすぐ出ていけるような、基礎的なことを学べた。
・日本の銃規制を少しでも緩和していただいて、子供たちでも空気銃から始めて、実銃での経験を少しでも早く積ませることが今後の課題。
・若手育成で、アスリートパスウェイ事業でU(アンダー)15を、バイアスロン連盟も手がけている。今は岩手県、秋田県を中心に、若手育成に力を入れているところ。今年度から北海道も事業を実施する方向で動いている。

修了生のコメント

・TID事業に参加して初めてカーリングをすることになり、そこで初めてオリンピックを目指すことを目標にした。
・同じ目標を持った仲間と切磋琢磨して10年間目指していける機会を与えてくれたことに感謝。
・栄養面など、若いうちからたくさんの知識をTID活動で得られたことは今に活きている。

最後に関係者で意見交換を行いました。

○主な意見

・メダルを選手の皆さんが取るということが一つの目的、そのために子ども達を育てるのが目的。育った子供たちがまた地域に帰って、また次の子供たちを育てていくという、次の世代にその競技を繋いで、競技を広めてもらう、地域の活性化という元気にする事業の一つでもある。
・医科学のサポートはやっぱり若いうちから非常に重要だと思うので、しっかり連携してやっていけるように相談しながらやっていければと思う。
・選手、コーチの育成の関係で、特にカーリングは北海道とアルバータとの関係の中で、北海道の中で広がっていった歴史もあり、スポーツ協会はアルバータ州とのスポーツ交流の再開の相談をしているところなので、一緒にやれるところがあれば、相談しながらやれたらと思っている。
・ジュニア世代が結果よりも競技を続けて、企業に入ったりクラブチームに入ったりして競技を続けて、世界を目指してくれている選手が今もいるということが一番の成功。
・海外に行って、色々な国際大会を見るということが、本当の一番の現場研修。もっと海外に行って試合経験もあるが、目指すべき舞台を生で見る、経験するというのもぜひ実現してほしい。
・この事業のいいところは、大人も変わっていくというところ。
例えば、子供の扱いとかしたことがなかったスタッフが試行錯誤して、周りの連盟の大人が変わっていくことも大きな成果の一つとして捉えていいのではと思う。

おわりに

 今回いただいた各競技団体からの報告や関係者との意見交換を踏まえ、来年度以降の事業内容について、検討を重ねて事業実施に向けて準備していきます。


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