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山口ペイトリオッツ 挑戦の軌跡 #18

GAME1
山口78-93岩手
(20-24,23-23,18-23,17-23)

山口のスターティングファイブはいつもの5名。岩手は16.伊藤、31.髙畠、10.仁平、17.ジョーンズ、34.リチャードの5名となった。

最初に流れを掴んだのは山口。岩手のインサイドアタックに対するディフェンスの寄りがいつも以上に速く見えた。インサイドのビックマンから自由を奪うとスティールを連発。そこからのファストブレイクでポイントを重ねた。立ち上がりに8-0のランを作り、岩手にタイムアウトを取らせることに成功した。タイムアウト明けも山口がリードをキープし10-7から7-0のランで10点の差をつける入りとなった。ここまでは良いディフェンスから速い展開という理想的なバスケットが見られていた。

しかし、岩手のここからの反撃も強烈だった。山口のインサイド対する収縮を逆手に取り、アウトサイドのシュートを見せることで山口ディフェンスを広げていった。17-7から、ピックに対して64.井手がアンダーに回るディフェンスを見せた隙を見逃さず、30.横川がミドルショットを沈めると、0-10のランを作り試合を振り出しに戻した。同点に追いついた後はインサイド陣がゴール下を支配し、オフェンスバウンドやポストアップからポイントを重ねた。山口が大きなリードを奪って始まった1Qだったが、岩手が20-24と逆転してみせた。

2Qは1〜2ポゼッションを巡る攻防となった。山口は速い展開に加え、7.エヴァンスのポストやピックを使ってのアウトサイドシュートという形でポイントを上げていた。岩手はガード陣が試合を作り、アウトサイドから積極的にシュートを放っていた。中でも、30.横川のシュートタッチの良さは目を見張るものがあり、2Q終盤には2本のスリーポイントシュートを決めた。もちろん、ガード陣とのツーメンゲームからインサイド陣の34.リチャードソンもポイントを重ね、ここまで○得点とチームを牽引した。2Qは互いに譲らず、43-47で前半を終えた。


3Qは岩手がディフェンスから仕掛け流れを掴んだ。45-51から敵陣でプレスをかけボールを奪うと、34.リチャードがそのままダンクを決め3ポゼッション差に開く。すると、47-53から0.大澤が連続スリー、31.髙畠がフローターを決め0-8のランを作った。この時間帯は山口のオープンショットが決まらないこともあり、シュートを決めきった岩手のガード陣が素晴らしかったと言えるだろう。ただ、その後は一進一退、互いに譲らない攻防となった。12.サンプソンのスリーが決まり流れを切ると7.エヴァンスから64.井手というプレーで連続得点を重ねるなど、一気に試合を決められる展開にはさせなかった。3Qでは岩手が5点のリードを広げ、61-70で4Qへと向かっていった。

4Qも岩手のディフェンスがきっかけとなった。65-74から山口のボールハンドラーをコフィンコーナーに追い込みターンオーバーを誘発。その直後のポゼッションで13.小松がスリーポイントを沈めた。その次のポゼッションでもスリーを決め、山口を一気に突き放した。ダメ押しは67-84で迎えたオフィシャルタイム明けの山口のポゼッション。64.井手が相手陣に進入した瞬間を狙い澄ましダブルチームを仕掛けると、17.ジョーンズがスティールするとそのままイージーショットを沈めた。要所の局面でディフェンスから流れを掴んだ岩手が危なげなく逃げ切り、78-93で大勝を収めた。


GAME2
山口63-78岩手
(12-24,10-20,18-11,23-23)

GAME2は岩手が0.大澤をスタメンで起用した。1Qは岩手が終始ペースを掴み、試合を進めていた。立ち上がりこそ、シュートが入らず重たい展開になるかと思われたが、ピックを使いながら良いシュートを打ち続けることで、中盤以降に得点を重ねていった。ベンチから出場した30.横川がスリーポイントを2本、13.小松が1本決めたのが印象に残った。また34.リチャードソンのゴール下での得点も決まり、内外偏らないオフェンスが展開できていた。山口は、シュートタッチが悪くリズムを掴むことができていなかった。アウトサイドシュートが決まらないので、インサイドでのスペースも生まれず攻めあぐねる展開で、大きくリードを奪われてしまった。1Qは12-24で岩手が取った。

2Qはこの日ベンチスタートとなった16.伊藤の活躍が光ったクウォーターとなった。2Q開始からコートに立つとスリーポイント1本を含む、7得点を立て続けに挙げた。これで1Qから引き続き流れを維持した岩手は、ディフェンスから速攻という理想的な展開でリードを広げていった。山口は1Qから流れを変えられず、ターンオーバーも増え、イージーな得点を重ねられてしまった。インサイドにスペースが作れないため、リング下へのアタックも難しいオフェンスとなっていた。それによって、フリースローラインにも立てず、試合の繋ぎようが無い展開になってしまった。前半終わり、22-44とダブルスコアの差をつけた岩手が大きなリードを奪った。


後半は山口が盛り返し、22点の差があった中で最小9点差まで追い上げる展開となった。まず勢いをつけたのは64.井手だった。ボールを持ってから素早く敵陣に進入しシュートへつなげると、オフェンスリバウンドも確保しセカンドチャンスからの得点も挙げた。また、全体的にシュートタッチが戻ってきたことで、トランジションからのスリーポイントなど、時間をかけずにオフェンスが展開できるようになていった。4Qはその勢いがさらに加速し23得点を挙げ、あわやという展開にまで持っていくことができた。

岩手は前半とは対照的にアウトサイドからのシュートが全く入らず苦しい流れになっていた。ただ、その中でもディフェンスから仕掛けてターンオーバーを誘発したり、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスでポゼッションを増やしたりすることで試合を繋いだ。4Qには9点差まで追い上げられるものの、ガード陣の活躍が光り、逃げ切ることに成功した。

岩手ホームでの対戦も含めて岩手が4戦4勝という結果となった。

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