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山口ペイトリオッツ 挑戦の軌跡 #17


GAME1
山口91-90八王子
(22-21,15-19,26-22,28-28)

1Qは互いにオフェンスが好調な入りとなった。先に前へ出たのは八王子。1.フィールズのゴール下の圧力でマッチアップする12.サンプソンを押し込み、簡単に得点を重ねていった。立ち上がりから7-9までの9得点を一人で挙げ、1Qトータルで11得点というスタッツとなった。山口は、12.サンプソンのスリーポイント2本で繋ぎつつ、7.エヴァンスが抜群のシュートタッチで得点を重ねていった。ポストプレーからターンしてのミドルショットがことごとく決まり、1Qで8得点とチームを引っ張った。

展開としては1.フィールズを中心に八王子が先手を取り、彼がベンチに下がる時間帯で山口が追い上げるというものだった。最終的には山口が1点リードの22-21で終えたが、八王子の方にまだ余力がありそうに見えた。

2Qは山口がスリーポイント攻勢でリードを奪う流れに。12.サンプソン、1.山下、25.田中(ファウルをもらってフリースローを1本)8.土居がスリーポイントから得点を挙げた。これは想像だが、八王子の強力なインサイド陣に対抗するためには、スリーポイントを積極的に狙っていく必要があるというゲームプランなのかもしれない。落ちているシュートも含めてスリーポイントの試投数がここまで○本となっている。また、1.フィールズのインサイドアタックに関しても7.エヴァンスをマッチアップさせることで、少しずつその優位性を奪っていった。

そんな中で八王子は2Qの途中から出てきた24.マレーの活躍が光った。投入直後にスリーポイントを沈めると計10得点を挙げ、試合を繋いでいた。インサイドで1Qほど得点が奪えない中、88.ウォッシュバーンもスリーポイントを1本決めるなど、アウトサイドから得点を奪い、37-40と3点リードで前半を終えた。


3Qの入り、八王子が1.フィールズのオフェンスリバウンドからの得点でリードを保っていく。ただ、その後山口がディフェンスリバウンドを一度で確保することができるようになって、得意の速い展開に持ち込むことができるようになっていった。64.井手や0.山田が輝く展開になってくると、0.山田が9得点、11.山口もスリーポイント1本を含む5得点とガード陣のポイントも増えていった。八王子も0.上田、23.バンバ、88.ウォッシュバーン、6.新号、99.大城と色々な選手が得点を挙げ、山口に離されずについていっていた。3Qの最後99.大城がブザービーターを沈めて63-62と1点差のクロスゲームで4Qへ突入した。

4Qの立ち上がりは山口がディフェンスからリズムを掴んだ。相手のボールマンを自由にさせない距離でのディフェンスでターンオーバーを誘発し、ファストブレイクでポイントを上げるという強みが最も発揮された時間となった。4Q開始から12-0のランを見せ、大きくリードを奪った。しかし、八王子も1.フィールズのゴール下で4Q最初の得点を挙げると0-6のランをやり返し、その後は10点差付近を巡る攻防が続いた。

79-71でオフィシャルタイムアウトに突入すると、12.サンプソンと7.エヴァンスの連続得点で点差が再び12に。山口がこのまま逃げ切るかに思われたが、八王子が時間をかけないオフェンスで得点を挙げ、追い上げていく。山口としてはファウルが使える中で簡単に自陣まで運ばれてゴール下のシュートを許したり、時間をかけずに軽いショットを放ったりと、オフィシャルタイムアウト明けの時間の使い方には疑問が残った。そんな小さな隙を見せていると、あれよあれよという間に点差が詰まり、残り10秒で77.大金がシュートを沈め、八王子がついに90-90と同点に追いついた。

ただ、最後の山口のポゼッション、64.井手がギリギリのドリブルでファウルをもらいフリースローを1本決めて勝負あり。山口が何とか逃げ切り連勝を3に伸ばした。


GAME2
山口71-113八王子
(12-19,18-27,19-37,22-30)

山口先勝で迎えたGAME2、両チームのスターティングファイブはGAME1と同じだった。1Qは互いに重い展開となり、アウトサイドからのシュートがなかなか決まらなかった。両チーム通じてスリーポイントシュートは0.山田の1本だけだった。そんな中で互いにペイント内からの得点を何とか積み上げる形となったが、1.フィールズや88.ウォッシュバーンのインサイド陣の強さで上回る八王子が次第にリードを広げていった。10-11から0-8のランを見せたが、全ての得点がペイント内でのものだった。結局12-19と八王子が7点のリードを奪った1Qとなった。

インサイド勝負では八王子に分があると思われる。山口としてはどのように走る展開に持っていくか、はたまた誰のシュートタッチが良くなるかにかかっていると言えるのではないだろうか。

2Qは八王子のアウトサイドシュートが決まり出し、さらにリードを広げる展開になった。最初の得点を6.新号のスリーで挙げると、54.澤地、99.大城、88.ウォッシュバーンと2Qで計4本のスリーポイントシュートが決まった。そして、1Q同様インサイドでも優位性を発揮し、2Qの得点者が9人と内から外から満遍なくポイントを重ねたクウォーターとなった。山口はスリーポイントがチームとして2本しか決まらず、1Q同様苦しいバスケットになった。八王子のオフェンスも止められずにリードを広げられてしまった。30-46と八王子が大きなリードを奪った前半となった。


3Qでは八王子がさらにリードを広げていった。序盤は7.エヴァンスのペイント内での得点でついていくことができていた山口だったが、37-51の局面から0-18のランを作られてしまった。八王子としては、77.大金を起点としてオフェンスを組み立て山口を圧倒。0-18のランでは良いディフェンスからの速攻で簡単にポイントを積み重ねた。勢いに乗った八王子は4Qでも流れを維持し、今節初登場となった19.ママドゥが18得点と大活躍。層の厚さを見せつけた八王子がGAME1の雪辱を果たし、71-113のスコアで快勝となった。

山口はGAME1ではギリギリの展開で勝利を収めたものの、GAME2は勝負にならず大敗となってしまった。特に、悪い流れを止められずズルズルいってしまったGAME2の3Qは、このチームの継続した課題であると言える。オフェンスではシュートで終われずターンオーバー、相手のオフェンスに対してもファウルでも止められない、タイムアウトでも…となる中でどのように状況を変えていくかは難しい。

できることを一つずつやって少しずつ相手のリズムを乱していくしかないのかもしれない。チームとしてどのようにこの課題を克服していくか、まだまだ試合数はあるので、このシーズン中に解決策が見えてくることを信じて、声援を送り続けたいと思う。


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