ハチミツ二郎シングルファーザー日記 #6 オミクロン株でリモート授業 弁当作り


娘と釣り堀へ

2022
213()

6時起床。隣にすずが寝ている。
起こさないように布団を抜け出す。

すずは相変わらず具合が悪そう。
昨日すずを譲り受けた飼い主さんから同時に産まれた子猫ちゃんも目が赤くなってしまい病院に連れて行ったら猫風邪だと言われたとのこと。

病院の開始と同時に電話。
ウチの近くに日曜もやってる動物病院があった。

昼はどすこいちゃんこうどんの続き。
余っていたキャベツとえのきを足して。
娘は全部食べた。
やっぱり鍋だと野菜を沢山食べる。

15時、予約していた動物病院へ。
「行かない」と言っていた娘も自分でお着替えして一緒に来てくれた。
待合室では「大丈夫だよー。お医者さんみてくれるよー」とすずに声を掛けていた。それを見て微笑むひとつ隣に老犬を抱っこして座っているマダム。
動物好きな人はみんな優しそうな顔をしている。
だけど元妻も動物好きだから、よく分かんないな。
いや、悪い奴もいる。
そういえば悪い奴はみんな猫抱っこしてる。

診察室には入らないと言っていたけど、診察室にも来た。
鼻の薬の吸入治療をしてもらって目薬と鼻の薬を処方して貰う。

会計待ち。
娘は病院の入り口に貼ってあった、探していますという貼り紙をスマホで撮っていた。
「この猫ちゃんいなくなっちゃったんだって。探してあげよう」

家に帰って、雨だったけどそのままオレは買い物。
明日明後日明明後日全部サラリーマンと芸能の仕事のWワークなのでお弁当や夕食の用意を買っておかなければいけない。少なくとも明日の朝昼夕までは一気に献立を考えて作っておかなければいけない。
本当は月火水どれか1日でも元妻に頼みたかったが、牢屋に入っているのでもう頼めない。

雨に濡れて帰ってきたら娘がお風呂を準備してくれた。
すずはベッドで寝ていた。
寝ている猫が1匹いるだけで、幸せ度がアップする。早く元気になって欲しい。

今日雨でバイクがスリップして膝から血が出ていて気付いた娘がバンドエイドを貼ってくれた。
寝る前も「ダディ、すずに目薬した?」
「目の横の骨を持ってやるんだよ」とか獣医さんが言ってたことをオレに教えてきたり、しっかりお姉さんになってきた。

「あしたはいよいよバレンタインデーかぁ」
「何もないでしょ?」
「ホントはかあちゃんとチョコレートつくるよていだったんだけど」
「かあちゃん牢屋入ってるからな」

不貞相手の男に渡すチョコレートを作るついでに娘とチョコ作りしようとしてたんだな。
そんなのウチで作らせてたまるか。

川の字で寝てきたがすぐ娘は「2階で寝ちゃダメ?」と言って2階に上がって言った。すずが隣にいるのが気になるみたい。
自動的に娘はひとりで寝れる様になった。
オレはオレの身体にピタッとくっついて寝ているすずを寝返りで潰さない様に気にしながら寝る。懐かしい感覚だ。
娘が産まれたばかりの頃、毎日こうやって寝ていた。

214()

AM4:00起床。起きたら隣に娘が寝ていた。
今日は朝から透析、そのまま終わったら即フジテレビへ移動して夜前まで収録。
朝昼晩のごはんを用意してから娘を起こし、家を出る。
オミクロン株の流行で登校、リモート、選べるので娘はリモート。
朝のおにぎり、昼のお弁当、夜のハッシュドビーフを作ってから家を出る。

透析後、そのままクリニックからタクシーでフジテレビへ。
クイズ!脳ベルSHOWの収録、MCの岡田さんがコロナで欠席、ヘビーウォッチャーメンバーが川野アナを支え5本録り。
優勝して特別賞品の金の笛を貰う。
どーしても欲しかった。

川野さんから出演者スタッフにチョコレートを戴きました。

予定より早く終わったが、娘から電話がきていた。
出れなかったので着ていたLINEも見る。
早くかえってきて
やっぱり陽が落ちてからの留守番は寂しいんだろう。メイクを落としてすぐタクシーに乗って帰る。
 
娘に獲ってきたぞ、と金の笛を見せる。
「凄ーい!ちょうだい」
娘にあげる。
だけど無くされたら困るから冷蔵庫に貼る。

すずは娘の隣で寝ていた。
目が真っ赤で開かない状態。
ごはんも食べない。
元の飼い主さんが迎えに来ることに。
お母さんと一緒にいさせて元気になるまで見てみようと。

夜、元の飼い主さんが車で迎えに来る。
娘も「行く」と言って着替える。
娘が飼い主さんに渡すとすずの目薬のやり方を紙に書いていてそれも渡していた。

「お母さんのところに一回戻って元気になったらまた迎えに行こう」と言って帰る。

215日(火)

朝起こして娘はリモート授業、オレは午前中はリモート仕事、午後からルミネtheよしもと2ステ。合間に本『マイ・ウェイ』の撮影。
夜も本の撮影。プライベートの写真を撮りたいということでいつも呑みに行く堀切菖蒲園ののんきへ。夜なので娘も連れて行ってもいいですか?と聞いたら事情も全部知っていて、困った時があったらウチに預けて頂ければ面倒見ますよと言ってくれていた担当者なので快くOKを貰う。
行きの車中、男性スタッフ3人と移動している娘はかしこまって喋らず。

店に着き撮影開始、娘はサイダーを注文して大将のあっちゃんが焼いてくれた和風ハンバーグ風つくねを食べて待ってくれていた。

ふと見るといつの間にか娘は隣に座ってた女性客と話しながら追加で焼いてもらったハンバーグ串を食べていた。9才にしてもつ焼き屋に馴染んでいた。

カメラマンさんが本とは別にオレと娘の写真を記念に、と何枚か撮ってくれた。
そうこうしている間に娘も打ち解け、帰りの車中では「なんで男子はみんなしゃべんないの?〇○(自分の名前)しかしゃべってないじゃん!」と言っていた。

家に着いたら
「きょうのハンバーグの串のやつおいしかったー」と言っていた。

いつか酒が飲めるようになったらまた堀切ののんきにふたりで行きたい。
そんな日がきっと来る日まで頑張ろう。

216()

朝、6時までにお弁当を作り、6時からリモート仕事、8時前に娘を起こし、透析の送迎車に乗って透析へ、月水金はこれが朝のルーティン。
冷凍食品は基本使わないのですが、最近は冷凍食品もレベルが高くて美味しいというので色々買ってきてみて、今日は冷凍食品のお弁当にしてみる。

昼、帰ってきたらお弁当は空っぽだった。
「きょうのおべんとうの春巻き今まで食べた春巻きで1番おいしかった」と言われた。「コロッケもおいしかった」と。春巻きもコロッケも冷凍食品。冷凍食品のお弁当もアリかな。というか完全にアリだ。だとしたら凄く助かる。

夜、NSC講師。
吉本の養成所の講師を初めてやる。
本当は元妻に娘を見てもらいたかったが、もう牢屋に入っているので娘に夜ひとりの留守番頑張ってもらう。月火水夜仕事だった。昨日は連れて行けたけど一昨日と今日は連れて行けない。娘とふたりで頑張るしかない。

217()

娘リモート授業。
昨日「チャーハンの上にオムライスの玉子がのってるやつ作って」と娘からリクエストがあったので作る。「サイコー!まいにち作って」と言っていた。

16時、リモート授業もリモートワークも終わったのでふたりで公園に行く。最近フラフープを買ったのでフラフープをやったりサッカーボールで遊んだり。
娘がひとりで遊んでいる姿を見ながらベンチに座りスマホで『ああエキセントリック少年ボウイ』を聴いていたらなんだか切ない気持ちになる。
カーボーイの兄貴が金借りにこないだけまだマシか。

そのあと車に乗っていたらスカイロケットカンパニーのMCがマンボウやしろじゃなくて松田大輔だった。娘がボリュームを上げた。

すずは元気かな?と2人で話す。
飼い主さんからお母さん猫と会えてごはんも食べるようになってきていると教えてもらう。

すずがいないと娘はオレと寝る。
最近は寝る前に娘を爆笑させている。沢山笑かしてから寝かせる。
寝る前に必ず笑かして寝かせる。
かあちゃん居なくなった寂しさを埋めてあげないと。

218()

弁当作って透析。
透析中、学校から電話。
透析しながら折り返す。
娘の出席確認が取れなかったからだと電話に出た別の先生が教えてくれる。
娘に電話
「あ、」と言って授業に戻る。
リモート授業中にカメラをオフにして遊んでいるのだ。
コノヤロー。
オレの娘だからしょうがないんだけど。

昼帰宅。
弁当箱は今日も空っぽ。
勉強しなくてもお弁当だけはしっかりべる。

娘と話す。
「パソコンのちょうしが悪かったから」
いつものように笑顔で
「ウソでしょ?授業中に遊びたかったんでしょ?(笑)」と聞いたら
「うん(笑)」と。
「ダディは勉強しなくてもいいけど、先生が悲しむからそれはやめな」と言ったら「わかった」とは言っていたけど。

娘は16時半に「お昼寝するの?」と聞いたら「しないよ!」と言っていたのに、しばらくして話しかけたら寝ていた。
オレも17時半に寝る。
起きたら19時半だった。
娘はぐっすり寝ている。
夕食の支度してない。
21時過ぎ、点けていたテレビ番組の内容に急に口を出してきた娘、「この金庫あかないんじゃない?」と、突然。
少し2人でテレビを観る。
「お腹空いてる?」と聞いたら「すいてない」と言うので歯磨いて電気消してテレビを観ながら寝た。

219日(土)

今日は埼玉の宮原の眼科へ娘と眼の定期健診へ行く。オレの友人が院長をやっている眼科。
瞳孔を開く点滴で帰りは眼が白く眩しくなるので後輩に運転に来てもらう。ナベプロのこゝろというコンビの山出谷という後輩に。
伊達ちゃんや西口プロレス社長の宮成さんから「二郎さんに憧れてて会いたがってる奴がいる」と何年か前に言われていて伊達ちゃんからも「まだ早い」
宮成社長からも「二郎ちゃんに会うにはまだ早い」とオレの知らないところで勝手に時期尚早とお預けを食らっていた奴だ。
LINEでお願いしたらやってくれるということで3人で大宮方面へ。
眼は前回と比べて特に異常は無し。娘は視力が少し悪い。YouTubeSwitchのせいだろう。オレもファミコンのやり過ぎで目悪くなったもんな。
下調べした埼玉名物のスタカレー、スタミナラーメンを食べに娘娘 上尾店へ。
山出谷も「ウマいスねぇ」と喜んでいた。

娘が数日前から「つりやってみたい!」と言っていたので釣り堀に行こうと思っていたら病院に着く手前につり堀の看板が何軒かあったので調べて釣り堀へ。3人で並んで釣り。
娘は9匹、オレは8匹、山出谷もちょこちょこ釣っていた。
本当はオレも9匹釣ってたんだけど、娘より1匹少ない8匹にしておいた。

「公園行きたい」という娘の希望で原市駅前の公園で遊ぶ。あのハライチのふたりの地元だ。
ベンチに座って見ていたら山出谷が仲良く遊んでくれていた。
一回近付いて見に行ったら「ダディあっちのイスすわってていいよ」と追いやられる。
山出谷お兄ちゃんと2人で遊びたいんだな。

夜、山出谷にメシ食って帰ってもらおうと足立区のオレの行きつけの町焼肉へ行く。内藤大助チャンピオンに教えて貰った店。ここの焼肉は美味い。山出谷も「ウマッ!」「全部ウマい。マジヤバいスね」と喜んでいた。

帰宅、「バイバーイ」と山出谷に手を振る娘。

「きょうたのしかった!」と言っていた。
母親が居なくなった寂しさを後輩たちが埋めてくれる。芸人はみんな優しい。子供にもみんな優しい。
娘の「きょうはたのしかった!」を沢山出してあげたい。

220()

朝、洗濯。
ドラム式洗濯機の乾燥が弱くなってしまって洗濯乾燥後に風呂場の浴室乾燥で干さなければいけない。面倒臭いんだけど、これもなんか楽しくやれるようになってきた。自分の洗濯は一人暮らしの時にずっとやってたし、子供の服を干すのも、もうこんなに大きくなったのか、とか思いながら同時に、やっぱ子供だから小せえなぁとか思いながら干してる。
取り込んでタンスに入れる作業は娘にも手伝ってもらってる。ふたりでやれば楽しくやれる。

雨、昨日は朝から夜まで出掛けたから今日は家でふたりでゲーム。どうぶつの森やゼルダやCupheadやメイドインワリオを。

キムチチャーハンが食べたいと娘はたまに言う。
辛いものは苦手。苦手というかまだ食べられない。だけど学校の給食で出たキムチチャーハンは食べれたと。小学校の給食のキムチチャーハンは辛くないんだろうけど、家で作るとなると用意するキムチは多少は辛い。
昨日の焼肉屋で頼んだけど少ししか食べなかったキムチをお持ち帰りにしてもらっていた。
冷蔵庫に豚肉もある。
キムチをごま油で長めに火を入れて炒めて白菜の甘みを出す。
玉子も多めに使う。それでも辛かったら少しマヨネーズも掛ける。
これで大丈夫かな?
2階でDIYをやっていた娘を「ごはん出来たよー」と呼んで食べさせてみると、どんどん食べて食べながらおかわりもすると言う。キムチ沢山入ってたけど全部食べた。

娘は教科書を無くしたり、漢字ドリルを無くしたりする。
今も毎日の宿題の漢字ドリルと算数のドリルを無くしたと言って毎日宿題をやっていない。
「一緒に探そう」と2階の娘の部屋に行くと汚いのは知っていたが、更に汚くなっていた。
寝室に行ったらベッドの上もハサミやおもちゃやDIYで出たごみや粘土が散乱。「全部捨てるぞ!」と言ったら泣き出す娘。
元妻を出て行ったあと、綺麗だった寝室が頭を抱えるぐらい汚れている。
泣いている娘に「とりあえずドリル探そう」と言ってふたりで部屋を片付けながら探す。出てこない。教科書やプリントやノートを探し出してまとめたが漢字ドリルと算数のドリルは見つからず。
「あ、コレなつかしい!」
「あ、コレここにあったんだ!よかった。さがしてたんだ」とか色々喋りながら娘は片付けをしていた。
最終的には「アレを探そう!」とドリル以外の物を探し始めたので「ドリル!」と言う。
散らかった机の上には少し前に来ていた時に元妻が置いて行った娘との交換日記と手紙がそのまま開いて置いてあった。
交換日記は元妻から始まり1往復半で終わっていた。あべちゃん家に行った日の日記だったからもう1ヶ月前だ。
手紙にはパパに嫌な思いをさせられていたら我慢せずに近所の〇〇くんのママのところに逃げろ、と、ママには言ってあるから、と書いてあった。
余計なお世話だ。
嫌な思いをさせてるのはお前だ。シャケ野郎。
裁判が終わるまでは1年くらい掛かるだろう。それまでは、気持ち的には、それ以降も一切接触しないと伝えた。

スーパーに買い物に行き、夕食を食べ、娘とパピコを食べながらお風呂。
「いつかかあちゃんにまた会いたいな」娘がポツリと言った。
「もう会えないよ」
牢屋に居るからと言おうとしたら
「りこんしたから?」
離婚というワードは正式には娘には1度も言ったことないんだけどな。
「牢屋に入ってるからな」
娘は牢屋に入ってるとはホントは思っていない。だけど会いたいと泣いたりゴネたりすることはもう無くなった。
9才という1番大切な時期に色んな判断を間違えている母親に、会わすワケにはいかない。
「〇〇(娘の名前)が真面目にやってたらかあちゃん帰ってくるかもって頑張ってるのにかあちゃんが真面目にやらないんだもんな」と言ったら
「〇〇まじめにやってないよ。宿題もやってない」
なんかこの答えに娘の感情をみた。

「あしたぶた肉の白いスープのやつつくってよ」
「豚肉の白いスープ?味噌の?」
「そう」
「豚汁か」
「そう」
豚汁なら野菜沢山食べられるからいいな。

明日からは学校に登校させることにした。リモートだとちゃんとやらないから。
最悪ゴネたらリモート授業にすればいい。

明日の準備をしてテレビをオフタイマーにしてふたりで笑かし合いながら寝る。
笑かし合い過ぎて50分掛かった。
もうすぐ60分時間切れ引き分けだ。

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