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ミュージカル『ロミオ&ジュリエット 2024』の感想。くるロミオが最高すぎるという気持ち。

ロミオを演じるにあたって役作りで意識したことなどが書かれているであろう岡宮来夢くんの2024年6月分の月記を拝読する前に、そして大阪で大千秋楽を迎える前に、わたし自身が東京公演のロミジュリを観て感じたことを書き留めておきたくなりました。
こうしてnoteにまとめた理由は、文章がとても長くなったことと、何らかのきっかけでくるむくんに関心を持たれた方の目に留まり、ロミジュリ 2024 WHITE verの円盤購入や、日本凱旋公演を12月-1月に控える『進撃の巨人-the Musical-』(以下、進撃ミュ)を観劇するきっかけになればいいなと思ったからです。
わたしがこのnoteでしている話は主に3つです。

①『ミュージカル ロミオ&ジュリエット 2024』の東京公演のくるロミオを観た感想

②岡宮来夢くん、俳優になってくれて、ロミオを演じてくれて、本当にありがとうございます。わたしにとって、くるロミオが歴代最高のロミオです。という気持ち。

③くるロミオいいなと思った方、進撃ミュのくるむエレンも好みである可能性が高いです。くるロミオを観て1789のロナンを演じて欲しいと思った方、進撃ミュのくるむエレンを観ればその思いが更に強くなります。嘘じゃないので試しに初月無料のDMM TVで進撃ミュ(初演)を観てみてください。

※わたしは岡宮来夢くんのオタクなので、視点も文章もくるむくん贔屓のものになります。一個人の感想ですのでよろしくお願いします。




くるロミオのビジュアルと衣装について

取材時のシックなタキシード姿や、雑誌のインタビューの中で小関裕太さんから「(声が)クラシカルで、ロイヤルな雰囲気がある」と褒めて頂いていたように、くるむくんの生まれ持った魅力がより引き立つのは絶対に『Disney 声の王子様 Dream Live 2021』の王子様風の衣装だから、今回からでもパンク風の衣装やめませんか?と思っていた時期がありました。

しかし、実際にロミジュリ2024版の衣装を身に纏ったくるむくんの姿を目の当たりにして、その考えを改めることにしました。

かわいい……

かわいいロミオがスタッズいっぱい付いてる衣装着てるのって、いいな……


モンタギューのジャケットの補正効果で普段より肩幅が大きく見えてかっこいいし、長い裾の生地感が軽やかで、動きに合わせてひらひら翻って素敵です。
インナーのTシャツの柄が目立っていないところも好きです!

髪も明るすぎない色でくるむくんにとっても似合っているし、ウェーブがかったくるくるした癖毛がかわいい!アホ毛みたいなのもある!最高!
ダンスのあと髪が乱れたときに、ウェーブした髪がクマ耳みたいになっていたことがあり、ハケたときに直っていましたが、とてもかわいかったです。

仮面舞踏会の黒×赤の衣装も、本当にかっこよくて大好きです!!
こっちの衣装のブロマイドやアクスタも欲しかったなあ!!!!


東宝版ロミジュリ2024におけるロミオの人物像について感じたこと

19年と21年のBLACKとWHITEを観たうえで、24年版のロミオの印象を箇条書きしてみました。

  • モンタギューという地元ヴェローナでは有数の名家の生まれ

  • お顔立ちが整っており、体格も良い

  • 足が速いしバルコニーまで簡単によじ登れるから運動得意そう

  • 佇まいにカースト上位の風格があり、同年代の中で大人っぽく見えるから異性にモテそう

  • 同性からも一目置かれている人物で、場の雰囲気を壊す反対意見を言っても干されない

  • スマホを頻繁に見ていて手放さない現代っ子

  • 面倒な連絡はワン切りしたりスルーする性格

  • 好んで独りでふらふらしているがコミュ障ではない

  • 親や仲間から愛されていて、ロミオ自身も他者を愛する心を持っている

  • ベンヴォーリオとは心の内を包み隠さず話し合える仲を築けている

  • 歳下のジュリエットに一目惚れして求婚し、約束通り結婚する

  • 親以外の大人(神父やジュリエットの乳母)を素直に頼ったり、その言葉を信じることができる

  • 体を張って必死にモンタギューとキャピュレット両家の争いの仲裁をするけど、挑発されて衝動的にティボルトを刺殺してしまう

  • 夢見がちな性格だけど、ヴェローナを追放された後の自分の将来を楽観視することはない

  • ジュリエットが亡くなったと勘違いして、服毒による後追い自殺をする

このロミオという人物をくるむくんが演じたことで、年相応の幼さや、箱入り息子として育ったために世間知らずなところさえ愛おしくて、2幕で勢い良くどんどん悪い方向へ転がり落ちていく様子に胸が痛くなったし、結末を知ってる物語なのにシーンが進むにしたがってボロ泣きしました。

くるロミオの回でも学生さんのグループ観劇があったようですが、ロミオやジュリエットと同年代の子供たちがこのミュージカルの物語に対してどういう感想を持つのか興味深いです。


ACT1『いつか』

『ヴェローナ』でワクワクして『憎しみ』で大感動した後に満を辞して登場するくるロミオ様、客席にいるけど緑豊かな森の中で木漏れ日に照らされてるし、ステージに上がって裾をふわっと捌いて腰を下ろした後は背後にキラキラ光る湖畔の水面が見えて、どこからか小鳥の囀りが聞こえる。まじでディズニープリンス。(雰囲気について例えるならオーロラ姫よりも白雪姫がより近い。森の中で指に小鳥乗せてるシーンのやつ)
そして、24年版の演出は客降りが完全復活していて本当にうれしかった!

くるむくんは第一印象を大切に演じたいと語っていたけれど、歌い出しの「女たちは」から本当に素晴らしいと思います。思わずうっとりしてしまう魅惑的な歌声でぐっと惹き込まれる。
この一曲で、ロミオとジュリエットのふたりが互いに運命の相手との出会いを待ち望んでいることが分かるし、くるロミオが希望に満ちたキラキラとした笑顔で「たとえ天に召されようと 決して消えることはない」と歌い上げる姿が、後から振り返ってみると悲しくもあり、その言葉を違えなかった誠実な生き様が愛おしくもあるという…。

ところで、ロミオは森の中でひとり何をしているのか?という疑問については、くるロミオの場合は森林浴しつつ木々の緑と木漏れ日の映えがいい感じの写真を撮っていると思います。(くるストの伏見稲荷大社を散歩する回を見よう!)

また、くるロミオは右手の薬指に一つだけ指輪をつけていますが、これには恋愛成就のお守りのような意味があるようです。
ゲネプロ写真を見るに、小関さんのロミオは右手の人差し指と小指、左手の小指に指輪をつけているようなので、小物一つからも役作りの差が出ていて面白いです。


ACT1『世界の王』

この曲を歌うくるむくんのことを、2023年の進撃ミュを観た時からずっと待ち望んでいました。
進撃ミュでは、くるむくんは主演のエレン役として喜怒哀楽の激しいお芝居とアップテンポなダンス、ワイヤーアクションをしながらM18まである曲の半数近くを歌唱するという難しい役柄を見事にやり遂げていました。

進撃ミュのM10『進路希望宴歌』は、仲間の意識を変えるためにエレンが自分の気持ちを高らかに歌い上げ、仲間を鼓舞する明るいナンバーになっています。
わたしはこの曲がロミジュリの『世界の王』と似ていると感じて、進撃ミュを観劇した2023年の1月からくるむくんが歌う『世界の王』を聴ける日を夢見ていました。
それが現実になった今、『世界の王』で心の底から楽しんで歌い踊っているくるロミオの姿を、オペラグラスで余すことなく目に焼き付けたい気持ちと、一生懸命手拍子をして盛り上げて一体感を楽しみたい気持ちがあり、毎公演どうすべきか悩みました。幸せな悩みでした。

ロミオは親しいベンヴォ―リオからの電話をワン切りしたり、自分のことを探し回っていると聞いても誤魔化し笑いで乗り切ろうとする自分本位の結構えぐい奴だと思います。それなのに、くるロミオの笑顔を見ると悪気が無いと感じて、駄目なところもお茶目でかわいいという盲目的な感想になる。
くるロミオ=かわいい=正しい。

ロミオ自身が『いつか』で「遊びでなら何人かと付き合ったけれど空しいだけ」と歌っていたり、マーキューシオから「(ベンヴォ―リオは)お前が今まで置き去りにしてきた女の子とは違うだろうが」と言われているので、ロミオがモテるのは自他共に認める事実。
その設定を踏まえたうえで、くるロミオの場合は、女の子の方から「遊びで良いから試しに付き合ってみない?(本気にさせてみせるし、それが無理でも既成事実作ってみせる!)」とぐいぐい言い寄られてるタイプだと思う。
人工呼吸のくだりや仮面舞踏会に行く流れから、ロミオは自分の意に反することははっきりと主張するけれども押しに弱いと感じるので、くるロミオの持つ清廉潔白な雰囲気から想像するに、女の子に押し切られて付き合ってみるけどやっぱり好きになれなくて振っていそう。

『世界の王』は、ロミオとベンヴォ―リオが日替わりの動きをしているところも楽しくて、毎回わくわくしながら見ていました。
「大人の力に負けたりない」と元気に歌い踊る曲の中で、ふたりが色んな子供の遊びをしていて本当に面白かった!(バスケ、野球、テニス、バレー、ブランコ&シーソーなど)
円盤収録回は無難にバスケするかな?と予想していたので、ブランコ&シーソーをしていたの面白過ぎて最高だった!!足が地面に着いてるのに浮く遊具遊びを表現するのが力技過ぎてほんとに大爆笑でした。
あと、わたしは見れてないのですが砂場遊び回があったらしく、くるロミオがせっせと作った砂のお城をヴォリよしが蹴り壊していたそうで、そんなの絶対笑うやつじゃん!見たかったな!!と思いました。運だからしかたない。


ACT1『僕は怖い』

くるむくんが歌うこの曲を聴くために、昨年の11月28日から指折り数えて生きてきました。曲調がくるむくんの得意なものだと思ったし、オーディションで歌ったのもこの曲で、オーディションを受けた翌日に合格の連絡があったとインタビューで話していたので、ますます期待が高まっていました。
それなのに、ゲネプロの切り抜き動画ではどのメディアもこの曲を一切使っていなかったので、初日を迎えるまで何故だろうと思っていました。

くるロミオの『僕は怖い』を聴いて、岡宮来夢くんという俳優と出会うことができてわたしは本当に幸せだと思いました。

ロミジュリにおいてわたしが初めに泣いてしまうシーンはこの曲です。
悲しいからではなくて、くるむくんの弛まぬ努力に、圧倒的なセンスに感動して、思わず息を止めて見入ってしまうし、自然と涙が込み上げて来るんです。

この曲は“死”とのダンスが非常に重要だと思うのですが、くるむくんのオタクとして、くるロミオの一挙手一投足につい注目してしまいます。
過去のロミジュリの円盤を見て、わたしは『僕は怖い』のダンスをかっこいいと思ったことはありませんでした。
「神の怒りに触れた者たちが 追いやられる行く先が」の後の間奏の部分の振り付けがどうしても間延びしているように感じられて、好きではありませんでした。
わたしはくるロミオのダンスを見て、初めてロミオがドラムのリズムではなくギターのメロディーで踊っていると感じました。音とダンスがハマった時の『僕は怖い』のダンスってこんなにかっこいいんだ!
くるむくんは音を拾って踊ることが本当に上手で、体幹が強くて姿勢も綺麗で、振り付けを丁寧に踊りながら魅せる動きやポーズをしてくれるところが本当に素敵なのですが、それをセンスがあるという一言に集約するのはもったいないくらいの最高の出来栄えだと思います。

『僕は怖い』が始まると、ロミオは舞台の上で暗闇の中にひとりきりになります(死は含めないものとする)。くるロミオが心細そうに、怯えているような仕草で手を胸の前で握るとき、右手薬指の指輪が目を惹きます。
指輪からこれから出会うジュリエットの存在が感じられてとても好きです。

『世界の王』であんなにコミカルに楽しそうにしていたロミオが、『僕は怖い』では一変して死を恐れてシリアスに歌い踊ります。
ロミオはキャピュレット家の仮面舞踏会に忍び込むことを初めは嫌がりながらも、最後は親友たちの説得に応じて行くことを約束します。
くるロミオはモンタギューの同世代の中で際立って真面目な印象があり、例えるなら学級委員長のように見えるので、「お前らが暴走しないように見張りに行ってやる」の言葉に非常に説得力があります。

わたしは24年版のロミジュリを観て、くるロミオを観て、『僕は怖い』はロミオが自分に迫り来る死の影を恐れている曲ではないのだと、初めて思いました。
『僕は怖い』は、ロミオが自分と親友たちの身に迫り来る死の影を恐れている曲だったんですね!
モンタギュートリオのキャスティングが、どの組み合わせでも同年代の友達同士のように見え、それぞれの役柄とそれを演じる俳優さんの関係性が合わさった時、舞台上でこんなに素敵な芝居を生むのかと感動しましたが、曲の解釈も塗り替えてくれました。

くるロミオが「友よ 聞いてくれ」と、一人きりになった暗闇の中で語りかけるように「無頼と放蕩に明け暮れたその先に 待ち受ける何かは明るい夜明けじゃない いつか来る終わりが 僕には見えるんだ」と歌う姿は、モンタギュー家の跡取りとして、自らがモンタギューとキャピュレットの憎しみの渦中にあるなか、生まれながらにキャピュレットへの憎しみを抱えている親友たちに対して、このまま生きていても未来には破滅(死)が待っているだけだと言っているのだと感じました。
そして、ロミオがその想いを親友たちに直接打ち明けられないのは、「兄弟よりも親しい」友達に嫌われたくないから。失望されたくないから。正しくないと思っていても、間違っていると面と向かってはっきりと言うことができないのだと思いました。(しかし、後にジュリエットと出会い彼女を愛することで…)

くるロミオは、親友たちのノリに流されて仮面舞踏会に行ったのではなくて、「死ぬのが怖い」のに、目を凝らして必死に抗おうとしても決して見ることが出来ず、逃げられもしない死の影を怖がりながら、自分のみならず親友たちから死を遠ざけたくて、ひとりで真剣に考えたうえで仮面舞踏会に行く選択をしたのだと思いました。
ロミオのことを真面目で仲間思いだと感じたのは、くるロミオが初めてです!

東宝のロミジュリは若手俳優の登竜門的位置づけにあるようですが、したがって主演であるロミオが最初にソロで歌う『僕は怖い』というナンバーが持つ意味も大きいと思います。
前述したダンスと芝居のふたつを揃えるだけでも素晴らしいですが、くるむくんの最大の魅力はやはり歌だと思います。芸歴6年目を迎えたくるむくんがロミオを演じてくれる幸せを噛み締めて毎公演観ていました。
くるロミオの『僕は怖い』の歌をたくさんの方が褒めているのが目に入るたび、自分のことのようにうれしいと思いました!くるむくんやったね!

くるむくんがこのロミオ役で何か賞を頂けたらいいなあ…。
菊田一夫演劇賞とか…。
賞が全てではないんだけど、手応えとして何か形に残るものを受け取って欲しい。
本当に、最高のロミオだから!


ACT1『天使の歌が聞こえる』

階段を使った演出が印象的で、曲は音域が広くて高音のロングトーンがありとても難しいと思う。
くるむくんの声の低さは長所であり短所でもありますが、弛まぬ努力で音域を伸ばしている成果をこの名曲揃いのロミジュリの至る所で感じます。
くるむくんって本当にすごい!かっこいい!
柔和なかわいいお顔立ちになのにかなりの負けず嫌いで、夢や目標を叶えるには公言した方が良いと言って本当に実現させるパワーとガッツのあるくるむくんのことが大好きです。

この『天使の歌が聞こえる』の前に、ロミオがジュリエットと背中同士でぶつかって「大丈夫ですか?」と聞いてパリスに邪魔されたあと、ジュリエットの姿を見失って探してるときに、キャピュレットの女性たちに囲まれるシーンで周りから「Fooo!」みたいな賑やかしの声が聞こえるんだけど、劇場で初めて観たとき無意識の内に自分も声を出そうとしててギリギリで止められたけどまじで危なかった。
配信の時は家で声を出してました。円盤出ても絶対に声を出します。
くるロミオかっこいいんだもんまじで!「Fooo!」って言わせて!

『天使の歌が聞こえる』でキスする前に、「遂に出会えた」と歌いながら階段の手すりを掴んでいるジュリエットの手を握るくるロミオのモテ仕草が最高に好きなんですけど、硬派な印象のくるロミオが本命の相手にはそういうメロいことするの、ずるすぎるよね。ああ罪深い、罪深い。


ACT1『バルコニー』

ジュリエットが「夜空の星たちがみんな微笑んでいる ふたりの出会いを祝うかのように」と歌っているときに隠れながら「えへへ…!」と素直に喜んで照れているくるロミオかわいい。
そのすぐ後に「お父様と縁を切りその名を捨てて」と歌われて腰を下ろして考え込んで、「それが無理ならせめてわたしを愛して わたしもキャピュレットの名前を捨てるから」と歌われて、家のことを考えたらどうしたら良いのか分からないけど、とにかく今は自分の好意を伝えたい!って様子でジュリエットのもとへ行くくるロミオが、くるむくんそのままで好き。

くるロミオが「恋人と呼んで 僕の新しい名前だ 僕はもうロミオじゃない 君を愛してる」と歌うのを見ると、ジュリエットを喜ばせて口説くためのその場しのぎの言葉じゃないと思えるから不思議。

『バルコニー』の二声のハーモニーをすごく楽しみにしていて、「この恋の蕾は美しく咲くだろう 僕たちの愛の恵みを受けて」のところが特に素敵だった!ジュリエットのお二人にも感謝の気持ちでいっぱいです!

セカンドキスの方がハードルが高いと思うんだけど、くるロミオはジュリエットに言葉で気持ちを伝えるだけじゃなくて、手を握る時間が長くて、メロかったです(語彙力)

くるロミオがキスするとき、『天使の歌が聞こえる』の時からジュリエットのうなじを直接引き寄せてた回があって、ユージーン・フィッツハーバートじゃん!と思った。髪の上からじゃなくて、髪の下に手を入れて引き寄せてた!(くるむくんが一番好きなディズニープリンセスは2021年の情報によるとラプンツェル)

そして、パンフレットでジュリエット役のかわいいお二人にハチミツボイスとたくさん褒めてもらっていた岡宮来夢さんによる渾身の「結婚してください」と「おやすみ」で死んじゃったけど本望でした。


ACT1『愛の為に』

わたしはくるむくんの鼻筋が世界で一番美しいと思っているので、横顔を見ることが多い東宝ロミジュリ演出の恩恵を世界で一番享受していると思っています。
あとやっぱり仮面舞踏会の黒×赤の衣装よく似合ってる!くるロミオかっこいい!

「全てを懸けて愛しています」でもやっぱり死んじゃった!

くるむくんの声って癖のない王道主人公タイプだから、ロミオが神父様に真摯で切実な思いを伝えようとするナンバーとのハマり方が本当に素敵。


ACT1『エメ』

わたしは、くるロミオとさくジュリの『エメ』がこれまでに聴いたことのある過去全ての『エメ』の中で一番好きです。

名曲揃いのロミジュリを代表する一曲で、そもそもの曲自体が素晴らしいんだけど、さくるペアの声の相性が良くて、スキルがあって、『エメ』をどうやって歌い上げるかのプラン(フレージング)が完璧に合致してて、本当にすごかった!
神父様に導かれて跪いて祈りを捧げた後、両手を繋いで「二人の魂だけは引き裂けない」と歌ってから、一度手を離すじゃないですか。
さくるペアの本気はここから始まる。

出だしのさくジュリの「エメ この宇宙」が強くて、くるロミオが同じ力で「この宇宙」と返して、さくジュリが更に強く「エメ 終わろうと」と歌ったら、くるロミオがそれに合わせて「終わる時も」と返して、最後の「エメ」をふたりで一緒にフルパワーで出しながらビブラートの幅を完璧に合わせてくる『エメ』、最高過ぎました。

円盤の特典映像として梅芸でさくるペアの『エメ』撮ってくれていますように!! 神様…!お願い~します~!

最後に誓いのキスするとき、くるロミオが毎回ニコって笑ってからするんだけど、配信で若干映っていて改めてメロかった(語彙力)

くるむくんはミュージカル『ファンタスティックス』でもキスシーンがありましたが、お相手のルイーザ役の豊原江理佳ちゃんからしてもらう演出だったので(コロナ禍のため唇というより頬寄りだった)、ロミジュリでくるむくんからするキスシーンがたくさん見れてメロメロメロでした(語彙力)


ACT2『街に噂が』

個人的に、月記で書いていたのはこの曲なのかなあって初日を観て思いました。舞台上でかなり動き回るし、音程が高いので。

『街に噂が』はロミオのソロ曲の『僕は怖い』のアンサーソングだと個人的には思います。
この曲では、ロミオが親友たちに対して、ついに自分の考えを吐露します。
くるむくんの丁寧な役作りが最も活きてくる場面と言っても過言ではないと思います。
親友たちの目からすれば、ロミオとジュリエットの結婚は青天の霹靂で、ロミオが別人のようになってしまったように見える。
でも、観客のわたしは『僕は怖い』の時点ですでにロミオが親友たちとは異なる考えを持っていたことを知っています。ジュリエットの存在はロミオの背中を押すきっかけになっただけで。

くるロミオは
初めから真面目で誠実で、
初めからモンタギューとキャピュレットの両家の対立を疎んでいて、
初めから親友たちとは異なる価値観を持っていました。
ジュリエットを愛したことで突然綺麗事を語るようになったのではない。
だからこそ、くるロミオに感情移入して、応援したいと思う。

「憎しみを捨てて 彼女への愛に生きてゆく 愛に生きる」

初日に感じた伸びしろを東京楽で完璧なものに仕上げてくれたくるむくん。
今後のご活躍がますます楽しみです!

「天使のような微笑み浮かべ 俺たちを裏切るつもりか?」という歌詞、くるロミオにぴったりすぎる。


ACT2『決闘』

くるむくんの声は王道主人公タイプと申しましたが、「止めるんだ二人ともすぐ 殺し合って何が残る 止めろ」のところ、あまりにも圧倒的主人公すぎてえぐかった。
もうくるロミオの『決闘』じゃないと満足できないので責任を取ってBlu-rayだけじゃなく公演音源のCDアルバムも出してくれませんか?
6度目の再演を祝してCDアルバム出そう!おーい、梅芸!東宝!

「誰もが自由に 生きる権利がある」の後の一連の「Wow~」が世界で一番かっこいい。高音の成長率もえぐい。
岡宮来夢の四文字に“努力する天才”というルビが必要。


ACT2『マキューシオの死』

くるロミオとささマキュの組み合わせ、ささくるの関係性込みで本当に毎回良すぎる。
わたしが好きなささくるエピは、パライソのカップラーメンとブルピリの夜の海と伊達双騎のネックレスと㊇の記念撮影前のうちわとロミオ&マーキューシオ。
そしてアクリ野球2021(花形二遊間)、2022(不在のくるむくんへ向けた選手入場コメント)、2023(付かず離れずの距離感でくるむくんを待ちながら外周を回ってくれるところ)です。
ささくるの友情よ、永遠に―――

この曲が終わってからロミオがティボルトを殺すわけですが、くるロミオが無垢で朗らかで誠実で真面目で優しくあればあるほど、ティボルトを刺殺したあとに動揺し憔悴している愛息子に対して、初めて芽生えたであろう心理的な抵抗感からその体に触れられないモンタギュー夫妻に感情移入して泣いてしまう。
危険から遠ざけて大切に守り、育ててきたくるロミオが人を殺めるなんて考えられないよね。
でもナイフを握ってふらふらと立ち上がったくるロミオは、体格の良い男性で、とても庇護が必要な小さな子供には見えないし、刺し方の力強さと狙っている場所に明確な殺意を感じて本当に怖かった。
『僕は怖い』『街に噂が』『決闘』で争いや憎しみを嫌い、ヴェローナという街の中で特別な存在に見えたロミオも、人を憎み、挑発されたとは言えきっかけ一つで容易く人の命を奪うただの人間で、追放されるべき罪人になってしまってつらい。

そして、くるむくんはそういう陰りのある役が非常によく似合う。
怒りや憎しみのような負の感情を演じるのが上手い。
光が強い程、影が濃くなる的な。
くるむくんの演じるエレン・イェーガーもすごく良いので、みんな進撃ミュ観た方がいいですよ!


ACT2『憎しみ ~ エメ』

もしかしてこの曲、くるむくんのために作られてたりする?

「自分の中にある 黒い炎 それは…」と、ためてから一気に両手を広げる振り付けの時に、いつも涙と汗の粒が宙に散って綺麗。

ダンスの姿勢の美しさ中にはポージングの良さも含まれると思うのですが、くるむくんは曲の中で音を拾って2.5次元的な決めポーズをかっこよく決められる人で、そのセンスをこのナンバーで沢山感じられて好き。
「憎しみ 憎しみ 嘆いてももう遅い」の部分とか「エメ」の後の手を上に伸ばしてダッシュでハケるところが特にそう。(くるむくんは中学時代は陸部で長距離走をしていたそうです)

歌に関してはもうとにかく良いとしか言いようがないので、音響の良い梅芸で聴くのが楽しみです!


ACT2『神はまだお見捨てにはならない』

神父様の「隠れるのだ!」という言葉に従い、隠れられる場所がどこにもない舞台セットの中で3歳児のかくれんぼを強いられるロミオ役のことを気の毒だと思って見ていましたが、いざ推しがロミオになると絶対に笑ってはいけないシーンなのにかわいくて口角が上がりました。

くるロミオがジュリエットの指輪を握り締めて十字を切って祈りを捧げてから、乳母と神父に立たせてもらうまで、一度も顔を上げないで必死に祈り続けている姿が大好きです。罪人になってしまったけど、変わらず誠実なんだよなあ…。涙声で乳母と神父のふたりに対してお礼を言うところも好き。


ACT2『ひばりの歌声』

くるむくんはニコ生のコメントで昔に比べて上腕に筋肉がついたと褒められたときに「恥ずかしいからこの話もう止めよう」と言ったり、二冊出している写真集の中で一枚も脱いだりしてなくて、そういう人が舞台の上でパンイチにならなければならないプレッシャーは如何ほどなのかと、勝手に想像することしかできないけれど、男性俳優のパンイチはセーフみたいな演出はもう止めて良くない?
(絶対にあってはならないことだけど、)もし仮にジュリエットの腰元を隠すシーツが外れて下着が見えてしまったら、下着の色がどうだったとか、そういうハラスメント以外の何ものでもない恥知らずな話を終演後に客席で話したり、Xにポストするんですか?

名誉のために言うけど、くるむくんの体はとても綺麗でした。
でも見てしまうことに申し訳ない気持ちがあって、シャツとジーパン着ててくれて良いのにといつも思っていました。

切ないくらい愛に溢れた歌も、お別れのキスも、涙声の「さよなら」も、本当に素敵だった。
くるむくんかっこよかったー!!


ACT2『彼女なしの人生』

配信を見たら「あの人なしで 生きるなんて 考えられない」の時に前髪が目に被ってるくるロミオがアップで写っていてかっこよすぎた。
1幕ではあんなにキラキラしていたのに、すっかり捨て犬のようになってしまったくるロミオが可哀想でとてもかわいい。

くるロミオは世間知らずだけど真面目なので、故郷を追放されてひとりで生きていかなければならない自らの将来を全く楽観視していないところが良い。


ACT2『ロミオの嘆き』

もしかして、この曲もくるむくんのために作られてたりする?
「世界の 全てが 闇に 沈んだ」の音圧を浴びる感覚が堪らなかった。

毒薬を両手で握ってターンする振り付けのときに、衣装の裾の動きを綺麗に見せようと意識しているところが大好き。


ACT2『ロミオの死』

霊廟に着いてすぐ「ジュリエット」と言うくるロミオの声にエコーが掛かる音響効果がすごく良くて、初めて観たとき鳥肌が立ちました。
くるロミオが「冷たい唇で」や「この腕に抱けない」の時にジュリエットの肌に触れて、手から伝わる冷たい感覚からジュリエットの死を実感したかのように声を震わせて泣くところや、歌いながらどんどん泣き笑いになっていって、毒薬を飲む前に優しく微笑んでからジュリエットにキスするところ、大好きです。
もし家で観ていたら毎回嗚咽してたしティッシュ使いまくっていた。
あと、逆向きのキスもうまーーーい!

毒薬を飲んで苦しむくるロミオの姿を見るのがつらかった。
そして、最期の綺麗な死に顔と、自然に衣装のモンタギューの紋章が客席からよく見えるポジションでパタリと事切れて動きを止めるくるむくんの演技力に改めて感服しました。


おわりに

なんとかここまで書き切ることができたけど、本当はもっと書きたいことがある。
でも今から最後のロミジュリを観るために梅芸に向かうので、一旦これで終わりにしたいと思います。
大千秋楽が終わったら改めて書きたいし、特にマイベスキャスについて語りたいこと沢山ある!!

ロミジュリ2024が大好き!!!
くるむくん、ラストスパート頑張ってね!!!
語り継がれる伝説になれ!!!!


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