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猫のいる生活(上)

我が家は結婚してから15年余り夫婦二人の生活であった。        子供はいない。色々理由はあるが様々な葛藤もあったがもう無理だと思う。でも仕方ないという言葉では片付けられないモヤモヤは私には今もある。

夫氏ことおぢさんは65歳になり5年間の嘱託社員を卒業した。      それと同時期に我が家に猫のお嬢さんがやってきた。

彼女は「さくらこ(桜子)」といい推定1歳。文字通りお嬢さん。

去年の夏、我が夫婦の行きつけのお好み焼き屋さんの奥さんがかわいがっている野良猫ちゃんを紹介してくれた。避妊手術済の証さくら耳カットしてあるからさくらこと呼んでいるんですと。                おぢさんは大の猫好きで実家にいた時も外猫に餌をあげていた経験があり、以降仕事のない日以外はほとんど通うようになります。         台風の季節となり彼女はお好み焼き屋の3軒先の猫好きなお母さん宅の外猫として保護を受けるようになりますが、彼女はお好み焼き屋でも餌を貰い、外猫として受け入れてくださっている家でも餌を貰い、夜おぢさんが来れば近寄ってきておやつをもらう日々そしてすくすく成長いったのでした。

転機は昨年の年末。例のように夜おやつをあげに行くとしぐさがいつもと違うしなんかおびえているなぁと夫婦で話していて、翌日の昼に気になっていたおぢさんが再び行くと尻尾を負傷していることが判明。お好み焼き屋の奥さんと相談して保護してもらっているお宅で病院に連れて行っていただけることとなりそのまま玄関内で年を越すこととなりました。原因はおそらくハクビシンに咬まれたのではないかということでした。

おぢさんはかねてより猫を飼いたいと言っていたのですが動物の飼育経験のない私にとってはとても不安で仕方がなかったのです。なので結婚して以来ペットを飼うこと自体をNGとしてきました。ところがここにきて益々おぢさんには飼いたいという欲求が高まってきたのでした。そこで彼はある行動に出ます。(続く)


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