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Hyde症候群

概要

  • 大動脈弁狭窄症に消化管血管異形成(angiodysplasia)に伴う消化管出血を合併したもの

  • 後天性von Willebrand病の一種

  • 高度ASの20%に発症すると報告されている。


提唱されている機序

  • 大動脈弁狭窄部位で生じる高いずり応力(shear stress)によって、血液中のvon Willebrand因子(VWF)高分子マルチマーが減少→消化管をはじめとする各部位に血管異形成を生じる?

  • 加齢に伴う変化(形成)や大動脈弁狭窄症により消化管粘膜が低潅流→交感神経系が刺激され腸管血管の平滑筋細胞が弛緩→局所の血管が拡張する?


治療

  • 消化管出血部位に対する外科的あるいは内視鏡的止血療法の効果は一時的

  • VWF補充療法による止血効果も十分ではない.

  • 大動脈弁置換による原因除去が有効。短時間で高分子マルチマーは正常化する。


参考

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