31.議事録を書く難しさ

私が前職のデベロッパーで最も鍛えられたスキルの1つが“議事録作成”です。現在も社内外の打合せに参加するたびに議事録を作成しています。ちなみに、今日も1つ議事録を作成しました。

議事録の要素とは

私は議事録を書く意義を3つ認識しています。1つはアウトプットすることで自身の理解を深めるため、1つは参加していない人に内容を伝えるため、もう1つは自身の身を守るためです。

1つ目はわかりやすいですよね。ですが会議に出てみて、その内容や決定事項などについて聞いていてわかっているつもりになっているにもかかわらず、いざ書き出そうとすると難しいものです。そしてアウトプットできないということはインプットが十分ではないことに繋がります。ですので、議事録という形でアウトプットすることはとても重要なわけです。

2つ目もわかりやすいかと思います。現在進行形で進めているプロジェクトメンバーで会議に出席できなかった人のための議事録という側面もあれば、何年も前に同様の事例が起こっていないか確認するための要素でもありますよね。

3つ目は、わかるという方と、え?という方に分かれるのではないでしょうか。仕事以外での議事録ならともかくとして、仕事上での議事録作成においては、言った言わないを予防するために非常に効果的です。あまり前向きな話ではありませんが、議事録を取っていないことで、以前に決定したことを無視したことを発言力の強い人間が言ってしまうと、それで会議があらぬ方向に向かう場合もあります。また、“コトダマ”として記録を取っておくということにもつながります。つまり議事録とは“アウトプットする練習、文章要約技術の練習となるだけでなく、いざというときは自分の身を守る守護神”になるわけです。

昔の自分に、「そんなカリカリするな」と言いたい

ですので、議事録作成はとても難しいのです。一見、会議で話した内容をまとめるだけという簡単な作業に思えますが、傾聴力、構造力を持って会議に参加した上で、要点を把握し、さらには文章要約力まで必要になるわけです。これだけたくさんの能力が必要であるにもかかわらず、新卒の頃の私はなかなか議事録をうまく書けない自分に対し自暴自棄になっていました。俺は議事録“すら”書けないのか、と考えていましたが、そんな甘いものではないと今ではわかります。そして、議事録に限らずですが文章にして残す能力は高くなれば高くなるほど自分の大きな武器になります。

もしあまり議事録書いたことないよって方は、まずは小さな会議からでもいいのでまとめてみてはいかがでしょうか。そして最初は、その内容を他の参加者に確認してもらってください。その繰り返しが、自分の能力を総合的に向上させる一つの武器になります。何かの役に立てば幸いです。

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