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Uniswap v3 (Polygon)

おはようございます。🐤

PolygonにUniswap v3がやってきました。

開始から3日後の2021年12月26日時点で、TVLは約$30Mにまで急成長しています。QuickSwapが$880Mくらいなのでまだまだこれからというところですが、どこまでシェアを伸ばすか注目です。

今日はこれまで別世界だったUniswap v3が、Polygonに来てくれたことによって庶民の手に届くようになった記念ということで、v3のことをヤホーで調べてきましたのでお話したいと思います。

Uniswapの概要

まず歴史からです。Uniswapは言わずと知れたDeFiの老舗プロトコルで、2018年11月に誕生したDEX(分散型取引所)です。

誕生当時はいわゆる板取引形式の取引所でしたが、2020年3月にv2に大きなバージョンアップをしてからその効率性と手軽さが大人気となり、一気に利用が拡大するとともにSushiSwapやPancakeSwapなど派生のDEXがたくさん出てきました。

たった数ヶ月でUniswap v2方式のDEXは広く一般的になりました。特徴を簡単にいうと、x * y = kの価格決定方式をもってプロトコルが自動で価格決定をするAMM(自動マーケットメイカー)です。インパーマネントロスという言葉も生みました。

例えばETH-USDCのプールに1 ETHと4000USDCが入っていたとします。ここからトークンを交換してもこの数量の積は一定だという考え方です。ETHの数量をxとし、USDCの数量をyとすると、常にx * y = 4000になるということです。

一方でETHとUSDCの価値は常に等しいというルールもあるので、ETHの数量が2.0になったら価格は半分の2000USDCになりますし、ETHの数量が0.5になったら、価格は倍の8000USDCになるという寸法です。

数量が変化していくと上のグラフのような反比例のグラフになります。

v2の問題点

その大人気であるv2にも、プロトコルの広がりと時間の経過とともに問題点が浮き彫りになっていきます。

例えばUSDCとDAIのようなステーブルコインペアの場合、常に1 USDCと1 DAIが1$で等価交換できるためには、プールにとても大きな流動性が必要になります。

どういうことかというと、トークンを交換する時には、一方を売って(プールに投入して)一方を買う(プールから引き上げる)のですから、必ずプール内の数量が変わります。数量が変わるとさきほどのAMMのしくみにより価格は変わります。これをプライスインパクトと言います。

仮にプールの大きさの1%の量のUSDCをDAIに交換したとすると、1 USDC=1 DAIであったところが、交換後は1.01 USDC=0.99 DAIとなってしまいます。

ステーブルコインなのに1%も損してしまう交換は嫌ですよね、だからもっともっとプールの大きさを大きくする必要があります。価格の変動を小さくしようとすると交換の量に対して大きな大きな流動性が必要なのです。

そして、流動性が大きければ大きいほど、取引に使われていない資金が多くなります。上の図でプール内の資金の99%は活用されていない=資金効率が悪いということになります。

v3の概要

ここでv3の登場です。v3では「予備金はどうせ使わないんだから、あることにしといたら良いんじゃね?」という発想から始まります。

つまり、上の図でいうと、10,000 USDCと10,000 DAIの資金プールで100USDCを交換して、1%のプライスインパクトが発生していましたが、

👦「10,000 USDCと10,000 DAIがあることにしとかない?」
👧「どうせ使わないんだからいいよね?」

といってプールから90%にあたる9,000 USDCと9,000 DAIを引き上げてしまいました。

これをUniswap v3では、「Virtual Reserve」(仮想の予備金)と呼んでいます。(参考:Uniswap v3 core

交換するトークンの数量が同じですから、これでも収入として得られる交換手数料は同じです。魔法のように資金効率が10倍になりました。

この場合、最大で11,000 USDC=9000 DAI、つまり、1 USDC=8181 DAI、あるいはその逆まで価格が変動することを許容します。それ以上は資金が枯渇するので交換することができません。

このように、自分が許容できると考える価格の変動範囲を、Uniswap v3のプール流動性追加のときに入力します。

価格の範囲を絞れば絞るほど資金効率は高くなりAPRは上がります。

しかし範囲を外れた時にはその資金は流動性提供から外され、利回りはゼロになります。そこで強制清算されてプールから出されるイメージですが、価格が範囲内に戻るとまた流動性の提供と利回りは復活します。

そしてもう一つ、v3では手数料レベルが選択できるようになりました。これまでは0.3%一択でしたが、v3では0.05%、0.3%、1%の三択となりました。

ステーブル系は0.05%が多く使われ、その他では0.3%が多く使われるようです。

まとめ

考え方はとてもFXに似ています。でも、資金を借りてレバレッジをかけているわけではないのでリスクの下ぶれは小さいです。

そして、考えるのがめんどうだと思う人は範囲を絞らず「全範囲」という選択肢もあります。これだとv2と同じ考えですが、v3は仮想的に資金を拡大できるので、そんな人がたくさんいると仮想のTVLが大きくなり、自分の取り分は減るでしょう。

つまり、全範囲だとv2の時と比べてAPRは減ることになります。ある程度は絞らないと普通の利回りは得られないようです。

そして、もらえるのがLPトークンではなくてERC721のNFTだというのも新しいですね。範囲の指定や手数料率の設定など個々に差がありすぎてERC20では記録がしきれないということだそうです。

さあ、Polygonでv3は流行るのでしょうか。確かに資金効率がとても良くなるので本家イーサリアムのUniswapではTVLは増え続けています。

では、僕も資金を準備して預け入れてみます。何かわかったらまたブログで記事にしますね〜🐤

それではまた、DeFi〜(@^^)/~~~

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