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アルパカさん2.0🚀

おはようございます。🐤

今日はアルパカさんに面白そうな動きがあったので、要約してご紹介していきます。

詳しくは原文をどうぞ!

アルパカさん2.0の新しいサービス/制度

「アルパカさん2.0(AF2.0)」の新サービス/制度を読んだけど、なんだか難しいし、結局自分にどう関係あるのかわからない、という方のためにがんばって全文読み込みました。おそらく「より自由な投資戦略を可能にするための改善」だと思えばおおむね正しいです。

アルパカさんユーザーの間ではかなり前から「より自由な借り入れ」「より自由な投資先の選択」を求める要望がありました。今回のAF2.0はそれにこたえるものです。どういうことか、具体的なイメージを示してみます。

【現在】
・レバレッジ・イールドファーミングをする際、例えばBUSD-USDTのペアに投資する時には、そのペアのどちらかの資産を担保にする必要がある
・だから、BTCBやETHなどをショートしたい場合、3倍のレバレッジをかけて自己資金の0.5倍の価値でしかショートをすることができなかった
ショートの投資効率=0.5

【要望】
・クロスアセット借り入れ(ファーミングペア以外の資産を借り入れてレバレッジをかける)を実現してほしい
・レンディングをレバレッジファーミング以外の目的にも開放してほしい

【AF2.0】
・BTCBやETHなどの変動性資産を担保に、BUSD-USDTのペアにレバレッジ投資することができる⇒より投資効率の高いショートが可能となる
・例えば、1.0 BTCBの自己資金に対して2.0借り、合計3.0 BTCB分を担保にステーブルペアを運用する
ショートの投資効率=3.0

ということです、アルパカのみなさんにはこの素晴らしさをきっと理解していただけると思います。

めちゃめちゃ大雑把にこの「アルパカさん2.0」の概要をつかんでいただいたところで、次からひとつひとつ解説していきます。

より自由なレンディング資産の活用(Money-Market)

アルパカさんのレンディングは、貸し出し先がアルパカさんのレバレッジ・イールドファーミング(LYF)だけでした。

アルパカさん2.0(AF2.0)では、他のレンディングサービス(VenusやCompoundなど)と同じような過剰担保型のレンディングができるようになります。

さらに、他の信頼できるサービスとの連携も考えているそうです。

その詳細を次から5つの項目で説明します。

①資産のランクによるリスク管理

現在のアルパカさんで供給できる資産は次の9種類です。これ以外の資産を預け入れたり借りたりすることはできません。

ALPACA, CAKE, BNB, BUSD, USDT, USDC, TUSD, BTCB, ETH

これらのメジャーなトークンに限定していることがこれまでリスクを抑えることができていた要因でもあります。他のトークンを借りることができると便利ですが、リスクを増やしたくありません。

なので、次のように資産を三つのランクに分けることにしています。

Collateral Tier(担保にできる資産):他の資産を借りるための担保とすることができます。他の資産と同時に借りることもできます。

Cross Tier(クロス借り入れできる資産):担保にはならない。いくつかのポジションと同時に借りることができます。例えばLYFのクロスマージンに使うことができます。

Isolation Tier(クロス借り入れできない資産):担保にはならない。1つのポジションに限り借りることができます。

下の図は、Aaveのイメージです。「Collateral」の違いはわかりやすいですね。

それ以外の2つのティア(CrossとIsolation)の違いは、クロスマージンに使えるかどうかです。クロス(Cross)だと複数のポジションに同時に貸し出すことができ、1つのポジションが清算に近づいた時自動で担保を追加することが可能になるんだと思います。

一方、分離(Isolation)だと1つのポジションにしか貸し出しできないよう制限します。それにより1つの資産の清算の可能性は高まりますが、他のポジションは守られます。

②より自由な金利設定

現在のアルパカの金利設定は、1つの資産に対して1つの金利スロープしか設定できません。AF2.0ではサービスごとに異なる金利スロープを設定できるようになります。(下図参照)

③借り入れ/貸し出し最大値の調整

AF2.0では、各資産は2つの値をもつことになります。

  • Collateral Factor(担保係数)

  • Borrow Factor(借入係数)

【例】
Q: アリスは1,000 USDCをもっていて、BNBを借りたいと考えています。いくら借りることができますか?

A: USDCの担保係数が0.9で、BNBの借入係数が0.7の場合、アリスは最大$1,000 * 0.9 * 0.7 = $630相当のBNBを借り入れることができます。ただし、この限度額ギリギリまで借り入れてしまうと、少しでも借り入れたBNBの価値が上がると清算されてしまうので危険です。

④負債比率チェックタイミングの変更

Debt Ratio(負債比率)は、借り入れ、担保の引き出し、ポジションをクローズする時などにチェックされ、これが一定以上だと取引が成立しません。

AF2.0のコントラクトでは、負債比率のチェックをトランザクションの最後にすることにします。この小さな変更で何が実現するのでしょうか。見た目よりもずっと多くのことが実現できます。例をあげてみます。

負債比率のチェックを先に行う場合、ユーザーは借り入れする前にまず担保を預けなければなりません。一方、負債比率のチェックを最後にもってくる場合、ユーザーは負債比率のチェックの前にさまざまな操作を行うことができる。例えば、ETHを借りて(負債比率↑)、それを全部USDCに交換して⇒USDCをレンディングプールに預けて(負債比率↓)利息を得ることもできる。

他にもいろんな戦略の可能性があります。

⑤設定可能な緩やかな清算

AF2.0では、「緩やかな清算」を取り入れます。これはAUSDでも採用されているもので、全資産を一発で清算する代わりに、少しずつ清算するということです。

どういうことかおさらいしてみましょう。下の図で、T=1のときに7000ドル借りることができるところを6000ドルの借り入れとし、1000ドルのゆとりをもってポジションをたてたとします。

時がたち(T=2のとき)、BTCの担保価値が下がったことで借り入れ限度額に達してしまいました。この時、一括清算するのではなく、部分的に(例えば20%など)清算をすることで、大きな損失を防ぐことができるのです。(T=3)

より自由なレバレッジ・イールドファーミング(LYF2.0)

ユーザーはこれまでのレバレッジ・イールドファーミングを行うこともできるし、AF2.0で生まれた新しいしくみの上で新しい戦略をたてることもできるようになります。

①クロスマージンとサブアカウント

クロスマージンとは、レンディングプールに供給しているいくつかの資産を合算して担保とすることです。これはレンディングの「Cross」以上に預け入れることで可能になります。

また、1つのウォレットアドレスで複数のサブアカウントを持つことができるようになります。

②個別に設定可能な金利

同じBUSDを借りるにしても、例えば次のようにファームごとに金利を設定することができます。これにより、より効率的に金利を稼ぐことができるようになります。

  • USDT-BUSD ファーム⇒2%

  • BNB-BUSD ファーム⇒8%

  • 草トークン-BUSD ファーム⇒12%

③担保資産と借入資産の縛りを撤廃

ここが一番のミソだと僕は感じています。レバレッジファーミングをする際の、担保資産と借入資産の縛りを撤廃し、自由になることです。

これまでは、ETH-USDTペアでレバレッジファーミングする場合、自己資金はETHかUSDTの2択でした。これが過剰担保レンディングの開始によって、次の図のように、BNBを担保としてETHを借り、ETH-USDTペアでレバレッジファーミングをすることができるようになります。

つまり、BNBの1xロングを維持しながら(ガチホしながら)、ETHの0.5xショートに投資するという戦略が可能になります。

…例が良くないですね、これだとこれまでのLYFでもETH借りのETH-BNBペアのレバレッジファーミングで実現することはできます。しかも、逆の方がいまだと有効かもしれません。(;^_^A

さらに、これまでは2択だった借り入れ資産の種類が、複数同時に借りることができるようになります。借り入れの量を調整することでエクスポージャーを自在に調整できます。

また、これらを組み合わせて、BTCBを借りてBUSD-USDTのレバレッジファーミングを行うことで、100%以上の資産効率でショートをすることも可能です。

さらにさらに、ショートの資産効率が上がるということは、自動化ヴォールト(Automated Vault)にこれを応用すれば、さらに資産効率のよい運用が可能になります。

④報酬をマルチ化

これまではGrazing Range提携パートナーからの報酬は、Grazing Range内(現在のガバナンスヴォールト内)でのみ報酬として配布されていました。

AF2.0では、パートナーが自分のトークンを含むファーミングペアに報酬を配布できるようになります。これによりレバレッジファーミングの利率の向上と魅力アップ、そしてパートナーが参加するインセンティブにもつながるでしょう。

各プールの報酬が増え、TVLが増えることはガバナンスの収入増にもつながります。ALPACA to the moon🚀

その他の技術的な進展

たくさんありすぎて疲れてきましたね…、もうすぐです。

その他の技術的な進展としては、コンポーザビリティ(組み合わせ可能性)の向上があげられます。他のプロジェクトとの連携も進めやすくなります。

スケジュール

これらの更新は10月から開発にかかっていて、12月にはフロントエンドの開発に着手します。

AF2.0の開始時期はまだ決まっていませんが、以下のスケジュールのとおり2段階に分けて開始する予定です。

  • Money-Market:2023年第1四半期の半ば~後半

  • LYF2.0:2023年第2四半期の前半

AF2.0はアルパカファンが待ちに待ったサービスです。この基礎的なアップグレードにより、投資の可能性がすごく高まります。これまで考えていなかった戦略もできるかもしれません。これからもアルパカさんに注目です。

まとめ

アルパカさん2.0は、ユーザーの要望が高かった項目を取り入れて、「こんなことができたらいいのに」ということを実現しました。

  • Venusのような過剰担保レンディング

  • クロスアセット借り入れにより、ショートの投資効率が格段に高く

  • クロスマージン取引により、リスク管理の自由度アップ

  • プールごとに金利の設定が可能に

これはDeFiの一つの完成形といえるでしょう。VenusとPancakeを効率よく組み合わせたような最強のプロジェクトになりました。これはイーサリアムにもないDeFi業界のトップを走る、最新の取り組みだと思います。

実直に一歩一歩積み重ねてきたプロジェクトなので、涙があふれます。アルパカさん、うっ……

というわけで、今日の内容は以上です。みなさんにアルパカさんの素晴らしさが少しでも伝わったら嬉しいです。

それではまた、DeFi~(@^^)/~~~

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