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結婚式

先週はマイメンのさすらいラビーうのまんの結婚式があった。

うのまんとは大学生のときにお笑いの大会で知り合い、その後同じ事務所に入って、2015年春には「風穴〜ボケ1000個ライブ〜」を開催。スクリーンに映像が映らず、開演が30分押してしまう。
今の僕たちなら映像の準備が整うまでの30分をトークで繋ぐこともできますが、当時の僕たちは舞台袖で6人で輪になり、客席のお客さまには携帯を触らせて時間を潰していただくほかありませんでした。

そのライブは演出としてモニターが舞台下手に用意されており、1つボケるごとにカウントが1減っていくという仕組みになっていました。
90分のライブで1000カウントされるのが目標でしたが、マウスをクリックする役割の作家さんがマウスをクリックするのを忘れていて、時々モニターに映る数字がドカンと100くらい景気よく減っていくさまは、「なにがしたいんだ」とお客さまの心を躍らせました。

最終的に社長が終演後に舞台に上がり、お客さまに対して「まぁ、返金というのもなんですので、次回の風穴ライブは無料でご招待させてほしいです。」と、リーダー的ふるまいをしてくださった。

あまりにバタバタのライブだったので「なんかウォーターボーイズの序盤みたいでしたね。アフロに火が移って走ってるシーンみたいな」と僕達の誰かが言ったら「なに最後は成功したみたいに言ってるんだ」と制されてしまいました。

開演が30分押したうえ、野球の集団コントでは応援団のBGMがうるさすぎて、声がほとんどお客さまに聞こえなかったライブ


その3ヶ月後、前回のリベンジをするんだと「地球の笑い方〜イギリス〜」を開催。
1ヶ月半前から毎日下北沢で稽古を重ね、ハリーポッターやアフタヌーンティーといったイギリスにまつわるユニットコントを6本と、幕間VTRを作成。成田空港に行ってオープニングVTRを撮影したり、10万くらいかけて小道具や衣装を購入。
そしてライブ本番。

「今回は準備も完璧やしウケまくるやろ」と思っていたのですが、それがまさかのまさか、全部のコントと全部の幕間VTRが面白くなかったらしく、「クレジットからワシの名前消しといてくれ。縁を切りましょう。」とライブを手伝ってくださったスラッシュパイルの片山さんに言われてしまいました。

それ以降、僕たちはこの「地球の笑い方〜イギリス〜」を「縁切られライブ」と呼んでいたのは有名な話。本当に膨大な時間を費やしたので、おもしろくないかもなんて、6人の誰一人考えもしなかったのが敗因でした。

映像も稽古も完璧にしたけど、とにかく全てがあんまり面白くなかったライブ。


そんなトラウマのある関公協ハーモニックホールは、今では西新宿ナルゲキと名前を変えて僕らのホーム劇場になっていて、ウケさせてもらうたびに感慨深い。


前日、うのまんの結婚式に衣装で行くかどうかで相談しあった。
マナー的にどうなのかとネットで調べてみたが、「まあ、そもそも新郎は芸人になってるしな。」という風に考えて衣装で参加した。

僕の茶色なんてどうでもよくなるくらい、大鶴肥満のピンクは目立っていた。しかしそのピンクはカジュアルでカラフルな結婚式に彩りを添えるのに一役買っていて、うのまんの甥っ子を抱っこしたりして盛り上がっていた。

僕は友人のインタビューで話をふられたが、体感としてはスベったというか、会場のみなさんにあまり聞いてもらえなかった。
「そやん!俺って子供のときから、もともとそういうやつやん。ほとんどスベってたやん。今は時々ウケるようになってきたから調子に乗ってるか知らんけど!」と初心に帰れて良かった。
うのまんと奥さんの結婚式は本当に雰囲気がよく、幸せをお裾分けしてもらえた。末長くお幸せに。


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