ラフターナイト

先週は第8回マイナビラフターナイトチャンピオンライブがあった。
僕たちは3回目のチャンピオンライブということもあり、かなり古参ぶった。

どのように古参ぶったかというと、初出場のモシモシのあきちゃんにはその週の月曜日のライブで会ったとき、

「モシモシのあきちゃんはチャンピオンライブは初めてかな?(^^)ということは、楽屋にマイナビラフターナイトの刻印が刻まれたどら焼きがあることも知らないか?(^^)楽屋にはマイナビラフターナイトの刻印が刻まれたどら焼きがあるから、お腹を空かせて会場に行くといいよん(^^)」

と、かなりチャンピオンライブのいろはを知っている感を演出したりした。
モシモシのあきちゃんはなんでも知っている俺に対して心から怯えているように見え、実際に言ってはいないが、「私らモシモシは勝てるなんてとても思えません。檜原さんという高すぎる壁の前ではひれ伏すのみ。まずは生きて帰るのが目標です。」と言いたそうにしていた。

会場入りしてからも、3回もチャンピオンライブに出ていることを幾度となくアピール。

大きなモニターに映し出されるオープニング映像は、場当たりのタイミングで撮影しておかないと2度と見ることはできず、思い出として振り返れなくなることを知っている僕は出演者で唯一、ディレクターの越崎さんの説明を聞かずにモニターを必死にiPhoneで追っていた。

しかしあまりに古参ぶるのよくないかと、喫煙所を求めて外の建物に行こうとするみんなに対して「昔はこの楽屋でタバコが吸えたんですよ」とかを言うのは控えた。あと一歩で仲間はずれにされてしまうと踏んだからだ。

仲間はずれにされてしまうのは最悪仕方ないとしても、その雰囲気をお客さんに察知され、「さっきからあの人がなんか言ったとき誰も笑ってないし笑おうともしてない、、もしかしてあの人はいじめられてる...?」と余計な考察をさせてしまうと申し訳ないので。

あっという間に開演時間になり、古参の俺だけが知っている隙間からオープニングトークを見ていた。

MCの山里さんが、会場に着いてからWi-Fiを検索してみると候補に「margome」という名前のWi-Fiがあったので肥満が近くにいる気配に気づいたという話でウケてくださり、続いてトイレで個室の方にいると、小便器の方に誰かが入ってきて、「フゥ!!フゥ!!」と荒い鼻息が聞こえてきたので確認したら大鶴肥満だったという話でも会場を盛り上げてくださった。

これは優勝いただきましたな、とボルテージが上がり、2017年からお世話になっているディレクターの越崎さんに出番直前、「今までお世話になりました。」とお辞儀をしてしまった。

口にしてすぐ、その言葉は去年のM-1でオズワルドの伊藤さんが2本目のネタの前に密着ディレクターの鈴木さんに言った、敗北を確定させる縁起の悪いセリフということに気づいた肥満が、「お前!なんて言葉を口にする!」という顔をしていた。

その後全組のネタが終わり、案の定僕たちは優勝を逃してしまった。
あれから1週間がたち、「優勝したら越崎さんにはもっとお世話になる」ことにもあとから気づいた。

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