冷めシュート

先週はフットサルに行ってきた。
ワールドカップを見ていて「長友ばっかりサッカーやって羨ましい、俺もサッカーやってみたい」と思い、すぐさまサノライブに連絡。

サノライブにサッカー経験者を集めてもらったうえ、自分でも地道な声かけを実施。当日は僕が「お笑いサッカー」という団体名で予約した渋谷のフットサルコートに16人のファンタジスタが集まった。
(ファンタジスタて、ファンタを"じ"っくり飲み会の"スタ"ートから飲んでいる男という意味ではありませんよ。)

当日の朝、フットサルコートに入るには「え、このドアほんまに開けていいドア?」と思うほど職員専用な雰囲気のドアを経由しないとならず、半数近くが諦めてあやうく家に帰りそうになるも互いに励まし合い、ビルドアップしたことでなんとか全員集合できた。

サノライブの他にもフットサル経験者が何人かいたので「遊びのフットサルは1試合6分でやってますね」と教えてもらえた。
俺とか佐川ピン芸人みたいにフットサルをやったことのない人間だけで集まったら、うっかり1試合90分でやっていたので危なかった。
1試合6分なんて余裕やろと思っていたが、始まって2分くらいでしんどすぎて、世紀末リーダー伝たけしのドロップキックされた校長くらい血を吐きそうになった。

たけしにドロップキックされた校長


3チームに分かれてA対B、B対C、C対Aの3試合、それが終わるとすぐにチームを変えて同じことをし続けた。
1点決められたあと僕と佐川ピン芸人で2点取り返して勝った試合は日本対スペインみたいで興奮した。
とくに僕がおっそいドリブルで駆け上がり、さがぴんにおっそいパスを出して、さがぴんがおっそいシュートを打って決めたあの得点は忘れられることはないと思う。

経験者のサノライブは自分のチームが負けているとき、自陣の真ん中くらいから思いっきり矢のようなシュートを打って何点も決めていた。その姿はみんなを冷めさせるには十分で、「サノライブの冷めシュート」と呼ばれていた。サノライブの冷めシュートはどこからでも飛んできて、いつでも僕たちは冷めることができた。

そのうち僕はちょっと走ったらすぐにキーパーを代わってもらうようになり、適当にゴールを守っていたら飛んできたボールを取り損ねて突き指をした。

その日から僕の右手人差し指は使えなくなったが、人間というのはえらいもので、あっという間にその生活に慣れることができた。金曜日に突き指をして、日曜日の昼には食事も大喜利もシャンプーも皿洗いも指4本でできるようになっていて、9番街レトロの京極くんと喫茶店に行ったときには「もし人差し指治ったらやで、これいつ使うねんと思うやろな」と男らしいコメントを残した。

今日で突き指をしてから1週間経ったが人差し指はまだ少し痛く、でも前よりは痛くないので元々の習慣で普通に曲げてしまい、「イテ!」と1日に何回も叫んでしまっている。こんなに痛いのに、治ったら何に使うねんと思うなんて切ない。

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