【R6.8.4】エルムSの予想

【展開想定】

 流石に前が楽な流れにはならないと見たい。
 逃げ候補が内からミトノオー、テーオードレフォン、プロミストウォリアの順で入りましたがいずれも真ん中から外。内に切れ込みながらの逃げ争いになるので直線だけで隊列は落ち着かなさそうで勢いがついたままコーナーに入っていくことになりそう。逃げ候補3頭だけでもややあわただしい展開になりそうなのに、前走かなり引っかかっていたことを考えても揉まれたくないであろうユティタムが内の2番、これが揉まれないために少し張り出してきた場合は更に展開は流れそう。
 2列目に入りたいであろう馬がペイシャエス、ドゥラエレーデ。そのもう一列後ろにフルム、ヴィクティファルス、ナチュラルハイ、サヴァ、シルトプレ、タガノクリスタル、ベルダーイメルがそれぞれ枠なりに、あとはホウオウアマゾンがどこに納まるかというイメージなのですが、1列目のポジション争いが激しそうな上に、タフなレースの経験豊富、戦ってきた相手も強いペイシャエスとドゥラエレーデが2列目に居るプレッシャーはありそうで1列目の馬がそのまま馬券内に残すのは結構厳しいのではないかなと。
 であれば素直に考えれば狙いたいのは決め手のある差馬なのですが……という発想で馬を選んでいきたいと思います。

【各馬の短評】

 展開想定を踏まえたうえで各馬の短評を書きたいと思います。
・フルム(B+)
 1400mの流れにも対応できる追走力を持っており、決め手もメンバー内では上位。前走は進路どりがスムーズでないながらも上がりを使って5着には来ており1700への対応を見せた。
 馬郡の中での競馬も苦にしないタイプではあるものの最内枠はマイナス。末脚を伸ばす際も馬郡を起用に捌いて伸びるよりは外まで持ち出して差し切るのが得意。馬郡を捌けずに沈むリスクは大きい。

・ユティタム(B-)
 素質的には勝ち負けの水準のモノを持っているとは思うが内枠と逃げ馬多いメンバー構成が嬉しくない。これまでのレースを見ても、多少内に入った場合でも砂を被らない外まで持ち出して追走させているレースもあり、内からまともに競馬ができるか…揉まれないために出して行ったらハイペースの餌食になってしまうので、勝ち筋が見えない。逃げ勢が過剰に飛ばして、離れた馬郡の先頭みたいな隊列になったときだけチャンスあり。

・ヴィクティファルス(C)
 重馬場どスローだった東海Sで3着してからは2走続けて大敗。
 ダートの上級クラスで戦うにはハイペースへの耐性が足りないように見えており、良馬場でこのペースが流れそうなメンバーだとやはり厳しい。

・ナチュラルハイ(B)
 前走でOP勝利と着実に力をつけてきているが、過剰人気な感が強い。
 2走前の大沼Sでは1㎏斤量で有利だったサヴァに負けており、その次走マリンSでは斤量が僅かながら減ったことと、大沼Sと比較してややペースが楽になったのが大きかったように見える感じで順当に着順を上げて勝利。そこから一気の相手強化と斤量増。隊列的にも理想からは一列後ろになりそうで頭で来るイメージがあまり沸かない。大きなマイナスもないので嫌う理由もないのだが…

・ホウオウアマゾン(C)
 昨年一度根岸Sでダート重賞をつかっているが、あまりダート適正高そうに見えず。ここで走られたら仕方ないで割り切ってもいいかなと。

・サヴァ(A-)
 前走は大沼Sで勝利。内目の枠からスタートを決めてインの好位に納まることが出来たのがかなり大きかったとはいえ、ハイペースを苦にせず追走、直線でも馬郡を捌いて伸びることが出来たのは大きい。
 今回も枠は良く前走くらいのスタートを決めることが出来ればチャンスあるがあまり信用はしづらい。
 前走から斤量減でレースができる上に、前走で倒したナチュラルハイよりもオッズが甘めなのは魅力。

・ミトノオー(C)
 まず恵まれる展開にはならなさそう。
 3走前がかなり前に苦しいハイペース、そこから単騎逃げ叶ってハイペースでも自分のリズムで走ることが出来たマーチSは最後差されるも2着。更に溜めながらペースを落として逃げられた前走で勝利。
 徐々に楽なペースになることで結果が出ているので、前走比でペースがきつく、マイペースにならなさそうな今回は割り引きたい。前走から斤量増も大きなマイナス。

・シルトプレ(C)
 例年のエルムSと比べてもレベルの高いメンバー構成、流石に地方からの挑戦で好走は厳しいと見る。

・ペイシャエス(A)
 2走前のボルックスSで60㎏を背負いながら力を見せたところから58㎏になった前走で3着好走。大外からミトノオーについて行く形でハイペース対応。4角では手ごたえやや厳しかった中で地力を見せての粘り込み。
 今回前走と比べれば枠は上昇。逃げが多いのでその一列後ろにつけるのはそこまでハードルが高くなさそうで、内目の良いポジションに納まることが出来そう。休みを挟んでの1戦にはなるが調教の動きも悪くなく、引き続きの58㎏ならば前の馬が沈んで来ればそれを躱す形で馬券内は十分あり得る。

・ドゥラエレーデ(A-)
 非常に今回軸に選びやすいなと思うのがこの馬。
 先行力があり、タフなペースへの経験も豊富。前走も世界最高峰のレースで掲示板は確保しており、昨年はG1級で続けて3着と戦ってきた相手が違い、結果も出している。
 前が苦しくなる展開になったとしても、この馬は簡単に沈まないだろうし、ここまでの実力馬が57㎏というのは流石に軽視はできない。
 ただ、勝ち切れていないのも事実で、脚質を考えても、勝ち切るだけの武器というのは持っておらず、頭で来るのはホープフルの時のような、番手につけて決め手がなくとも逃げ馬さえ躱せば勝ちというようなパターンや、先行して、前が苦しくなって下がってきたところで先頭に立ちそのまま粘り込みくらいしか考えられない。頭では買いたくないけれど複系ならば無視できないという意味でA-

・タガノクリステル(C)
 昨年の9月にOPを勝利して以降馬券内無し。活路を求めて前走距離延長も行き脚つかずで着順ふるわず。同距離2走目で一変は期待しづらく、基本的にダートの重賞で牝馬は狙えないという定石からもここは軽視。

・テーオードレフォン(B+)
 基本的に札幌ダートでここまで外枠に入ると厳しいが極端な脚質ならばそこまで気にならない。
 近走を見るに「抵抗しないなら俺が逃げるよ?」くらいの勢いで主張しそうなので、この枠からでもそこまで外は回さなくて済みそう。
 前走も内から出鞭を入れて主張してくるリリーミニスターを制しての逃げで負荷強く、今回流れたとしてもミトノオーよりは残せる確率高そう。

・ベルダーイメル(A)
 人気薄だけどかなり面白そう。
 1600や1700で実績がありつつも近走は短い距離を使われていた。前走で久々に距離を伸ばしたが58㎏を背負って函館の7枠12番は厳しく、終始外々でタイトなペースこなしきれず8着まで。
 今回8枠から前走のように中途半端に位置を取りに行ってしまうと厳しいかもしれないが、割り切って控えて足を溜めれば恵まれる可能性は十分ある。
 単距離でも差し切れるだけの決め手を持っており、前が苦しくなる展開で差足を伸ばすことが出来れば突き抜けまであり得る。
 斤量減も良く、土曜日から嫌に父サンデー系が走っている札幌コースとも合う。血統的にも実績としてもコーナリングでの機動力は高く、一発あってもいい。急遽の乗り替わりでこの馬の良さを引き出すことが出来るか。

・プロミストウォリア(A)
 休み明けじゃなかったらドゥラエレーデと人気を分け合っての1倍台前半だと思うのですが、かなりオッズは舐められている。
 重賞2連勝の時、特にアンタレスSのラップは強烈。ハイペースでも緩めずに後ろの馬を振り落とすようなラップでつぶしての逃げ切り。
 逃げ争いが激しそうではあるが、決め手もあるので無理に逃げなければならないタイプでもなさそうで、一度主張してから無理なく逃げを見る位置につけられれば早めの仕掛けで前を潰して押切りという線もありえる。

 はい、以上前頭の短評です。
 つまるところペイシャエス、ベルダーイメル、プロミストウォリアのどれを本命にしようかなという話なのですが……

【予想印】

◎9ペイシャエス
〇14プロミストウォリア
▲10ドゥラエレーデ
△13ベルダーイメル、6サヴァ
 これで行きます。

【予想印の理由】

 ペイシャエスを本命にしたのは、やはり前走のマーチSがかなり厳しい競馬だったというのが大きいです。
 予想する際に前走での追走負荷と今回想定される負荷を比較して楽になりそうな馬を好評価するようにしているので、前走ミトノオーが1000mを60.9で飛ばしたのを離れた番手の外2頭目追走で上がりも37.6にまとめたというのはかなり力が無いとできない。テンの脚も早く、その気になれば逃げ争いに加われるスピードを持ちながら余裕をもって2列目を選択出来ればかなりらkに競馬が出来そうで、安定して37秒台前半くらいの上りでまとめられる脚力を持っているのはこのメンバーに入ってかなり魅力的。
 本命候補にした3頭の中でも、最近だと1年以上の休み明けの馬がいきなり好走しているが、なかなか頭では狙いづらいプロミストウォリア、爆発力はあるが好走にはいろいろと注文がつくベルダーイメルよりは可能性が高そうとみてここから。
 ドゥラを▲にしたのは、もしプロミストウォリアが休み明けを苦にせず残すようなレースになればドゥラが飛ぶ可能性も十分ありそうで、ペイシャエス+強い先行勢(ドゥラorプロミスト)+紐は少し広げてという馬券組にしたかったから。
 サヴァはスタートが決まった場合にペイシャエスと同じような立ち回りで来ることが出来そうだなと見て高評価。

【まとめ】

 前走ミトノオーに負けての重賞3着だし、今回は相手強化だしという感じで過剰になめられているペイシャエスから勝負したいと思います。
 馬券としては
〇単勝 ペイシャエス (ベルダーイメルをちょっとだけ)
〇枠連 6-6.8
〇3連複 9-10.14-6.10.13.14(1.4.12) ()内は抑え程度に
 というイメージで。印5頭中4頭が6.8枠なので枠連はかなり面白そう。
 前が案外残る展開でも、決め手が活きる展開になっても拾えそうな組み立てになっているかなと思うので上手くハマることを祈りたいと思います。
 ペイシャエスは好きな馬なので、そろそろ久々に中央の重賞勝利が見たいですね。古馬でもとれる力はあるはず!!

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