【R5.12.16】ターコイズSの予想
【枠順を見て】
牝馬限定のハンデG3ながらなかなかに粒ぞろいなメンバーとなった今回、かなり枠次第で買いたい馬が変わってくるなと思っていましたが、枠順を見た時に、個人的には非常に嬉しい枠並びとなりました。
というのも、今回のメンバーだと逃げ候補としては内からライトクオンタム、サウンドビバーチェ、ウインピクシス、コナコーストの4頭かと思いますが、今回だと枠並び的にウインピクシスとコナコーストが極端に外目に寄ったので流石にハナを取り切るには難しく、まあ恐らくライトクオンタムが逃げるか、ライトクオンタムが大野騎手への乗り替わりで日和った場合はサウンドビバーチェが枠を活かして主導権を握りに行くんじゃないかなと思います。
何が嬉しかったかというと「コナコーストの逃げの可能性がかなり下がった」ことです。正確にはサメカツの逃げですが……
鮫島騎手が逃げた時に良くあるのが、思い切って逃げて主導権を握るという逃げではなく、とりあえず先手を取った上で出来るだけ最後まで足を溜めるためにスローで落として、結局ただの瞬発力勝負になるという逃げ。
まさに前走の秋華賞の逃げ方がこれ。スタートで内枠を活かして先手を取り、そのあとはとにかくスローに落とす。レースラップで言うと12.2-11.1-13.1-13.0-12.5-12.9-12.3-11.6-11.0-11.4。稍重だったとは言え、メンバーに絶対的な末脚を持つリバティアイランドがいるレースでスローからの瞬発力勝負に持ち込んで、ポジション取りに足をつかった分、キレ負けでの8着。
何が言いたいかというと、今回コナコーストの逃げでスローからの瞬発力勝負になってしまうと、瞬発力があって進路を上手く確保できた馬に有利なレースになる可能性が上がり、運要素が高まってしまうのでそれを避けたかったということです。
ライトクオンタムかサウンドビバーチェが逃げたとしても特にペースが流れるわけではないが、まあ常識的な範囲のスローになるかなというところ。そうなれば、馬場状況を踏まえてある程度ポジションを確保したうえである程度の末脚を使える馬に展開が向くはずなので、ロスなくポジションを取れる総合力高めの馬を中心に馬券を組み立てたい。
【予想印】
◎2フィールシンパシー
〇6フィアスプライド
▲7ルージュリナージュ
△4ルージュスティリア
△8ライトクオンタム
これで行きましょうか。
【概要】
前日に雨が少し降った分、金曜のクッション値は9.2だがそこから大して雨は降っておらず、土曜にも日中少し雨が降ることを考慮して散水されないとすると思いのほかクッション値が高めの9.5前後で極端な傾向は出てこないんじゃないかなと想定。血統はそこまで気にしません。
前述のとおり予想の軸はスローからの決め手勝負なので、前目にポジションが取れる馬、若しくはメンバーでも上位の上りが使える馬を重視。
中山1600mのコース形態上、第一コーナーまでにポジションを取らなければ外枠の馬は外々を回すことになってしまうため、人気サイドの内前目で行くであろうサウンドビバーチェ、コナコーストについては序盤で多少なり足をつかうことになる、そのため終いの末脚比べで横の比較でキレる脚使いづらいと想定して評価下げ(元々どちらもそこまで切れるタイプではない)。
サーマルウインドについては内目の良い枠を取れて、上手く先行の位置につけられそうだが距離延長ローテで前走から+1㎏な上に良馬場での決め手比べになった時にキレ負けの可能性高いと見て評価下げ。
ソーダズリングはハイレベルだったローズSから距離短縮ローテで前走高いパフォーマンス見せたものの、同距離のローテになる今回同等のパフォーマンス出せるか微妙な上に外目の枠で外を回ると厳しい。
ヒップホップソウルはこれまで決め手が全く求められないタフなレースで強い競馬をしてきており、決め手が求められそうな牝馬限定のマイルで評価をあげる理由がなかなかない。
ミスニューヨークは今回引退レースということもあってやや過剰に売れそうな感じがある上に、ポジションが後ろ目になった時今回のメンバーで末脚上位とも言いづらく、斤量を考えると買いづらい。
ということで、上位人気の各馬が今回のレースで求められる適性にあまりマッチしてこなさそうであり、強めに嫌いたい要素がある今回、買いたい要素がある人気薄から積極的に狙っていきましょうというのが今回の予想です。
【各馬の評価】
◎フィールシンパシー
ここから行きたいと思います。
前走で3勝クラスを突破して晴れてOP入り。前走の勝ち内容は優秀の一言であり、東京マイルを1.31.9の好時計で走破。ラスールがハナを切って有力2頭がそれに続く形で軽快に先行するのを離れた4番手で追走。外2頭目を終始回しながら直線から一気に加速、上がり33.4であっという間に前を捉えて迫るリサリサを凌いで勝ち切り。しまったペースを追走しながらも長く足をつかう必要がある総合力が求められる展開を制してのOP入りは勝ちが高く、時計が出やすかったと言っても評価せざるを得ないタイム。
今回1枠2番とあまりにも絶好枠。開催進んできているとはいえ馬場はまだあまり傷んでおらず、ラチ沿いを通せるのは大きなアドバンテージ、先行馬が外目に固まったので、ポジション取りはそこまでシビアではなく前走並のスタートを切ることが出来れば2.3列目は確保できそう。前目に有力馬がそれなりに多い分、早めに逃げ馬が下がってきて不利を受けることもなさそうで、前が直線で広がってくれれば進路どりも苦慮しない可能性が高い。
中山コースは2-1-0-5ではあるが4着2回5着2回と掲示板を外したのは1回のみ。適性も高い。
追切についても、最終こそあっさり目ではあったが9日土曜に坂路で54.4から終い12秒台の加速ラップを坂路で刻むなど調整過程かなり意欲的であり、動きとしても前走からの好調をしっかりキープできている。
前走内容を考えればもっと人気してもおかしくないのに、人気薄で買えるのであれば積極的に狙っていきたいということでここから勝負。
〇フィアスプライド
前走はどスローからの決め手比べとなった府中牝馬で上がり最速でも差届かず4着。昨年3着のこのレースで鞍上にルメール騎手を確保してきているのは勝負気配。追切も映像は確認できないが時計は目立っており引き続き状態よさそう。
ポジション的には後ろからになってしまう可能性が高いが決め手はメンバー内でも上位であり、差しの名手が背中に居るのは非常に心強い。
ルメール騎手は差しに行くときの進路どりならば世界一であり、詰まる可能性も低い、しっかり末脚を活かすことが出来れば近走はもう一つ馬券まで届いていないところを差しきる可能性は十分。
距離短縮ローテも良く、早めに足をつかう展開になっても伸びきることに期待できる。
▲ルージュリナージュ
フィアスプライドに続いて差し脚上位枠。キャリア11戦の内8戦で上がり2位以内。近2走は33.1と目立つ足をつかって差し込んでおり、前走晴れてOP入り。
成績としても安定しており、キャリアで馬券を外したのは4回のみ。不利が無ければしっかりと追い込んで馬券内まで突っ込んでこれる差し脚がある。
今回やや外目になってしまったが、距離短縮ローテで前走からー3kgという好条件なので、思いっきり外を回して勢いよく差し込んでくることが出来るほうが力は出しやすそう。決め手を重視したときには悲観しなくても良い。
中山は一回しか経験がないものの、走りには安定感があり馬体重以上に力強いので適性は問題ないと思う。ある程度オッズも付きそうなので期待値込みで狙いたい。
△ルージュリナージュ
一気に人気を落とすタイミングだがそこまで嫌う理由がない。
2走前は着順としては7着と大きく負けたが0.3差、スローから究極の決め手勝負となったことで折り合いにも苦慮した分切れ負けしたのが敗因。
前走は1400mで忙しく、インを上手く活かした馬に向いたレースだった中、枠なりに外を回して届かずで度外視していい内容。
今回絶好枠から、舞台的にも追い風、斤量もー2kgは大きく、ある程度ポジションを取った上であれば切れ味少し劣っても凌ぎ切れそう。
△ライトクオンタム
クイーンSぶり4か月半の休み明け。
前走は逃げて9着に沈んだが、札幌コースで1000m通過59.9から残り4F11.7-11.7-11.7-11.7とロングスパート勝負となって凌ぎ切れずはまあ展開向かずと言っていいかと思う。
今回長めの休みを挟んだ分追切映像では体に一つ厚みが増しているような印象であり、元々素質があったところに馬体が付いてくるようになれば十分に期待できる。
枠的に前に行きたい馬の中では内目を取れたのも大きく、前走タフなロンスパ勝負を戦った分距離短縮で前目の競馬ができればローテ的には力を出しやすい。今回人気を大きく落とすのであれば妙味大きいと見てここは抑えたい。
【無印の各馬】
・ルージュエクレール
最内で人気薄眼の菅原騎手、末脚のキレもメンバー内で見劣りしないと魅力的な一頭も、調整過程でマイナスして印回らず。いつものことではあるが坂路なしの仕上げ、時計も目立たず全体時計かなり緩めから終いだけ伸ばす内容。いつも通りではあるが重賞挑戦のタイミングで変化が見られないというのも勝負気配感じられず、ここで強く買うこともないのかなと。
・アナザーリリック、キタウイング、ウインピクシス、クリノプレミアム
これは前場等しく、良馬場での決め手比べとなった時横の比較で見劣り。
前走タフな福島記念で先行から4着したウインピクシスと中山巧者のクリノプレミアムはここまでオッズが付くのであればパドック次第では紐で抑えたい。
人気上位想定馬は前述のとおり。
【まとめ】
レース実績的には外枠の好走が目立っているものの、コース形態としては内が恵まれやすい中山1600m
牝馬限定のハンデ戦で上位人気が決め手を欠く今回、折角だし決めて上位の穴馬から攻めてみましょうというのが今回の予想です。
最終的にどんなオッズになるかは読みづらいですが、基本的にはフィールシンパシーの単複が本線。
配当的にはワイドで十分なのでフィールシンパシーから印を回した4頭にワイド流し、当たれば大きいということで3連複フォーメーションで2-4.6.8-4.6.7.8.9.11あたりで軽めに勝負していこうかなと思います。