【R6.5.25】葵Sの予想

【急に下がった京都のクッション値】

 この開催はかなりクッション値が高く、常に10前後をキープしていた京都芝ですが、金曜の発表はなんと9.3でかなり下がった。土曜の競馬を見てみないと分からないが、先週までが高クッション値の異質馬場、父・母父ともにサンデーフリーの日本らしくない血統の馬や極端の脚質が狙いやすかったが、そこからはガラッと傾向が変わってきてもおかしくない。

【それに加えて多すぎる逃げ馬】

 3歳世代にとっては初のスプリント重賞なので当然ですがこの世代のスピード自慢が集まりやすいのがこのレース。この時期までにスプリント戦線で結果を出してくるということは即ち高いスピードを持っているということなので逃げて結果を出してくる馬が多い。
 今回の出走馬もほとんどが前走3番手以内の逃げ先行、ペースが速くなることは必至でしょう。
 基本的にはクッション値が高いほうが逃げ馬が残りやすい馬場になりますが、金曜発表で一気に下がった京都のクッション値。前走クッション値の高い馬場で走った馬(前走比でクッション値が下がる馬)よりは前走低いクッション値で走った馬の方を高く評価していきたいところ。
 前走のクッション値が金曜発表の9.3より高いのは
・橘S:クッション値9.9
・中山1勝C(エリカカリーナ):クッション値10.4
 前走クッション値が低かったのは
・マーガレットS:阪神重8.4
・ファルコンS:中京良9.1
・雪うさぎ賞:福島良8.8
・ゆきつばき賞:新潟良9.0
 橘S組は時計も良かった上に短縮ローテで今回評価されそうなところだが、今回急にクッション値が下がってどうなるか。

【逃げが楽なコースではない】

 京都1200重賞の度に気にしていることではあるが、逃げが楽なコースではない。というのもスタートして最もポジション争いが激しく、足を使わなければならない2F目の前半が上りになっているのが大きい。ここで足を使ってしまうと3F目の後半から下りがあるせいで息を入れる間がないままにラストスパートに入ってしまい終い持たず、中団から足を使える差馬に屈するパターンが多くなる。
 逃げ先行馬はここを如何に自分のペースで走りながらポジションをとるかが重要。無理に足を使いたくないからと飛ばして逃げる馬を自由に差せると下りで息を入れられてそのまま平坦捕まえられないが、追いかけすぎると苦しくなる難しい判断が求められる。
 今回のメンバーだとスタートの良いオーキッドロマンスが内目に入ったが外から強烈なスピードを持ったピューロマジックが主張してくる可能性が高い。この2頭のハナ争いを他の馬がどう見ながら進めるかが重要になって来そう。

【予想印】

◎6オーキッドロマンス
〇1ナムラアトム
▲10エトヴプレ
△9アウェイキング、17ピューロマジック
×5アスクワンタイム、8モズトキキ、15クリスアーサー
 こんな感じで行きたいと思います。

【予想印の概要】

 今回は馬の個性で買いたいというよりは展開が極端になりそうなので恵まれそうなポジションに納まりそうな馬を中心に、ローテを踏まえてざっくりとした買い方で行きたい。
 前段で書いた通りスタート直後のスピードがあるのはオーキッドロマンスとピューロマジック。そこに続く形でナムラアトム、モンシュマン、ジョーローリット、モズトキキ、エトヴプレ、クリスアーサーあたりが早いと思うが枠の兼ね合いでオーキッドロマンスがピューロマジックを活かせる形で2列目のラチ沿いは取れそう。
 そこのポジションさえとることが出来ればこの馬の基礎スピードの高さとしぶとい粘りが光る展開になりそうで、これまで重賞級の馬とも互角に渡り合ってきた実績、前走比クッション値プラスかつ距離短縮で臨めるローテのよさ、好枠を引いたことなどを評価して馬券内軸としてオーキッドロマンスを◎評価にしたい。スプリントに出走するに向けて坂路好時計仕上げに切り替えてきたのも好感。
 対抗には前走同じくファルコンSからの臨戦となるナムラアトム。リアルインパクト産駒ということで前走比でクッション値が上がること、内枠を引けたことはプラス。前走は6枠11番から極力ロスは抑えようと努めたものの枠なりに外を回して中京コースとしては厳しい競馬。それでも好位から早めに仕掛けて見せ場あり。最後は内を上手く立ち回った1人気のソンシに差されて4着も評価できる内容。
 2走前の京都1400が展開、馬場のバイアス無視の脚力だけでねじ伏せる強い内容。しっかり足を溜めることが出来た時の平坦切れ味は目を見張るものがありこのメンバーでも十分上位の能力有。坂路爆速仕上げも良さそうで、この血統、この厩舎と浜中騎手はやはり期待したくなる。
 エトヴプレはまあ無難に抑えておいた方がいいでしょうということで▲に、テンの脚もあるし、溜めた時の切れ味も強烈で総合力が高い。前走は桜花賞でも5着好走と距離の壁を感じたものの素晴らしい結果と言える。今回距離短縮で展開を考えるとローテも有利で、これまで戦ってきた相手を考えても無理に逆らいすぎる必要は薄そう。
 そして展開次第で前と後ろから期待したい穴馬を一頭ずつ。
 アウェイキングはどのレースを見ても終いの脚の迫力が凄まじい。前走のゆきつばき賞はかなりタフな馬場傾向だった新潟で外回しを苦にせず馬場の横幅を大きく使って突き放す一方の快勝。前が33.3で飛ばすペースを中団追走から早めスパートで34.6-34.5のほぼイーブンラップは優秀。前走比で走りやすい足元になって更にパフォーマンスをあげる可能性は高く、血統的にも合う。
 ピューロマジックはとにかく早い逃げを打つので、番手の動き次第では一発があってもおかしくない。2歳時のさざんか賞では前半32.6の超ハイペースを演出したこともあり、極端なハイペースで行ったときに後ろが物理的に追いつかない可能性も。前走重馬場→良馬場でクッション値上昇のアジアエクスプレス産駒は狙いたいところであり、母父のディープインパクトもスタミナを要する上に中距離質の伸びも求められるこのコースと相性がいい。
 ×で抑えたいのは3頭
 アスクワンタイムは前走58㎏でも上がり最速の33.2を見せられたのはかなり状態が上がってきている。今回唯一の斤量-1㎏ローテは大きなアドバンテージであり、短縮ローテも良し。血統的には高すぎるクッション値よりも9前半くらいの方がマッチ。
 モズトキキはスタートの出次第ではかなり恵まれる位置につけられそう。前走はイン有利だった福島だったとしても直線突き放しての勝利は評価できる。終い11秒台加速ラップで仕上げられているのも良い。
 クリスアーサーはシンプルに能力高い。前走は血統的にも厳しい1400mで先行したものの加速したいタイミングで良い進路を取れずそこで足が上がって最後は沈んだ。今回距離短縮でベストの1200。良い時計も出ておりここは巻き返しに期待したい。

【まとめ】

 前日発売が無いのでオッズも分からず、ざっくりとした予想を立てたうえでパドックを見ながら馬券は組み立てたいと思います。
 馬券の軸はオーキッドロマンスにしておきたいが、恐らく単勝を買うほどの魅力は無い。一発頭までありそうなのは△に評価した2頭でここはオッズ次第で単勝を握りたい。
 ワイド1-6が本線、3連複6-1.10-1.5.8.9.10.15.17が当たったら嬉しいという感じで狙っていくことになりそう。
 ここまでは距離適性的に怪しくても能力のある馬がマイル路線で戦っていましたが、葵S以降はスプリンターは路線を絞って戦っていく、ある意味始まりのレースという感じで結構好きなレースなのでしっかり当てたいですねぇ。

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