【R6.3.17】スプリングSの予想

【全頭短評】

 10頭しかいないのでね、ざっくり前頭の評価を書いていきたいと思います。

・ジュンゴールド
 今回は買いません。
 一番の理由はエピファネイア産駒の前走2000→中山1800ローテだから。基本的に前走より早い追走スピードが求められると力を発揮しにくいエピファネイア産駒、しかも中山1800はコースレイアウト的にも展開が流れやすく、今回のメンバー的にも大人しい流れにはならなさそう。
 この馬の実績としても新馬戦と紫菊賞はいずれもスローからの上がり勝負となっており、タイトな流れに対応して強いパフォーマンスを見せたことは無い。
 前走は道中で前にいたダノンデサイルからダノンミサイルをかけられるなど不運なところもあったが、今回相性の悪いローテでパフォーマンスを上げてくるとは思えない。最内を引いてしまったので馬場の荒れたところを走らざるを得ないのもマイナス。

・ルカランフィースト
 今回は買いません。
 前走の若竹賞は同舞台で勝利しているものの、展開と適性がハマった感否めない。
 不良馬場とタフな条件ながらレースラップは流れて前半1000mは1.01.1、コーナーで息が入った分最後は持ち直して加速ラップにはなっているが前には相当苦しい展開。それを後方待機から多少は走りやすいであろう外まで出して直線でとらえきった。
 走り方としても状態起き気味で前肢を遠くに出しながら時間をかけて加速していくタイプ、直線が長い大箱競馬場の方が合っており、前走はその点でも中山にしては時間をかけて加速することが許される展開がハマった。
 良馬場に変わる今回はやはり小回りを上手く立ち回る器用さが求められる、内枠に入ったとなればなおさら。ちょっと上手くハマらないんじゃないかな。

・ウォーターリヒト
 今回は抑えまで。
 ここ2走重賞で連続馬券内と力を見せてはいるもののどちらハマった感じがある。
 2走前はのシンザン記念はタフな馬場でのハイペース、かなりスタミナや基礎スピードが求められる中で追い込んでの3着、メンバー内で唯一前走距離が2000でありスタミナ的に優位、前走先行→ポジション下げて強烈な差しはドレフォンの激走パターンでもある。
 前走は馬場状態。開催が進んで内がタフになってきた馬場を血統的な適性で他馬との比較で苦にせずこなすことが出来た。本来内で揉まれるのはあまりいいタイプではないと思うが、直線は他の馬が内を開けた分、最内を通しているのに内側にスペースがあり楽に走れた。
 じゃあ今回はどうなのと言われると、最内が荒れているとはいえ極端に荒れているのは4角のみでアドバンテージと考えるには薄い。内枠に入った分揉まれながらの追走になる可能性も高く、京都外回りで良い上がりを使って好走してきたところから小回りの中山になるのも嬉しくはない。マイナス要素多そうなのに今回は流石に人気になる。馬券としては飛んでくれる方に期待するタイミング。

・シックスペンス
 今回は対抗で評価……だけど理由は消去法。他に買いたい馬があまりに見当たらなかったので結果的に対抗。
 デビューから中山1600で2連勝、初戦はスローペースでイン前をロスなく立ち回り、一度外の馬が抜け出したと思ったところを内からするっと抜け出して勝利。小回り適性とレースセンスの高さを見せた。
 前走のひいらぎ賞はスタートから前につけ、コーナーでは早めに抜け出し危なげなく押切。初戦からの順調な上積み、安定して結果を出せるセンスの良さを見せた。2着に下したポッド手重既に2勝目を挙げており倒した相手が弱いということもない。
 能力はあると思うが、経験がかなり浅いというか、この2走はレースラップ、タイムともにかなり平凡。正直レース内容的には一人気に推されるのは納得感が無く馬券的には妙味が無い。でも他に良い馬が……

・チャンネルトンネル
 今回は買いません。
 新馬戦は僅差の差し切り、下した中に勝ち上がっている馬もいるのでレベルが低かったわけではないがそこまで評価する内容ではない。
 2走目のジュニアCは年明けのクッション値が高い馬場で、坦々と逃げたキャプテンシーがそのまま好タイムで勝ち切り、それを見る位置で坦々と進めたこの馬がポジションなりにそのまま2着。展開に恵まれた感もある。
 前走は東京マイルに舞台が変わり新馬戦みたいなレース内容でどスローからの瞬発力勝負。直線の前半で進路が開かず追い出しが遅れての差し遅れと敗因はあるが、他の馬の足色を見るに進路どりがスムーズだったとしても怪しいところ、映像を見ても前にいるソニックラインに引き離されるシーンもあり、直線で不利があったこと、それまでの2戦の内容が悪くないことで変に穴人気しており狙う利点が無い。
 また良い競馬ができた初戦と2走目はどちらもクッション値が高い高速馬場であり、今の9前半のクッション値しかない芝とはかなり異なる。グレーターロンドン産駒自体極端なクッション値でのパフォーマンスが高く、ここは評価をあげるタイミングとは感じない。

・ペッレグリーニ
 今回は買いません。
 前走はセントポーリア賞でスローからの瞬発力戦を制して未勝利から連勝と力を見せているが、今回評価しづらいのは中山適性への疑問。
 ここのところ重賞の調教映像でレイデオロ牡馬の走りを見ることが多いが前肢の出が窮屈な馬が多い印象。加速する際はその窮屈さがいい方向に出てピッチの速さや地面を力強くとらえられることで瞬発力戦への強さを見せるが、流れるペースに対応したり、長く足を使う展開などでは持続力にマイナスの影響が出る。
 今回のメンバーだとある程度タイトな流れへの追走力は求められそうだと想定しており、東京で連勝してきたような瞬発力勝負は想定しづらい。
 タイトなペース×、最後の急坂も良くなさそうで中山へのコース替わりが全く合いそうに思えない。

・アレグロブリランテ
 本命です。というか気持ちよく買いたいと思える馬がこの馬しかない。
 まず週頭の記事で概ね注目する理由は書いているので再掲。

 本当に全く人気をしないならば買いたい一頭。
 この馬の魅力はスタミナと底力。
 前走の若竹賞は同舞台で不良馬場とかなりタフな条件だったが、スタートよく先団につけて内内を立ち回り、前が苦しくなる展開をただ一頭しぶとく粘って最後は後方から一気に差してきたルカランフィーストに躱されてしまったが、展開無視の走りで0.2差2着。
 ただ粘ったわけではなく、内からロスなく持ち出したものの苦しくなって沈んでいきそうになったところから勝ち馬に並びかけられて再加速。レースラップが12.8-12.7-12.3と加速しており、ラスト1Fで見せた根性は相当なもの。
 新馬戦でも福島1800でタフな展開からコーナーで逆手前になって一回失速してしまったところから再点火して抜き返して勝利しており、どんな状況からでも最後まで頑張ってくれるというのは相当な魅力。
 問題はこの馬が重馬場特化の馬なのか、それとも良馬場でもスピードが足りるのかというところかと思うが、前走で休み明け+22㎏して成長した場合ならば良馬場でもスピード足りるんじゃないかと思う。
 2走前の荻Sでは完全にスローからのよーいドンでキレ負けしてしまっているが、その時点では448㎏で見るからに華奢。そこから+22㎏した前走のパドックでは背も伸びて馬体にも厚み増し、筋肉量も増えていた。
 一週前追切では映像は無いものの、CWで6F83.0から終い11.8-11.1と目立つキレ味を見せており、前走の一週前が終い11.9-11.4だったところから更に一段上げてきている。
 現状netkeibaでは鞍上空欄になっているが、一週前追切に騎乗してコンタクトを取っている和生騎手が本番でも乗ってくれるならば、穴ならかなり魅力的な一頭かと思う。
 連日の雨開催でインが荒れてきている中山というのもかなり魅力的な条件なので、タフ馬場への高い適性を活かしてイン先行から最短距離で粘り込みができれば、あっと驚く一発があってもいいんじゃないかと思う。

 できれば内枠が欲しかったが、出走馬自体が少なくなって外目につけたとしてもマイナスが少なく、むしろ揉まれずに楽に追走できる分アドまである。
 1週前から引き続き最終追切にも和生騎手が騎乗してテン乗りではあるが綿密にコンタクトを取れているのはかなりプラス。一週前である程度仕上がっていますよという感じで最終追切では負荷はそこまでかけず、すぐに抜け出せそうな良い手ごたえを維持しながらじっくり併せて併入。続けてコンタクトを取った分もあってかコントロールが効いており、馬体的にも前走で増やした+22kgがしっかり身になっている感じで状態の良さ目に付く。
 前走でかなり厳しい競馬をこなしているのも今回プラスに働きそうで、他の馬が締まったペースで苦しくなったり、荒れ気味の馬場に足を取られて切れが削がれたりしたところをじわじわと伸びて頭まで狙えるポテンシャルはあると思う。本当に休みを挟んでの+22㎏で別馬のように能力が上昇しているのに、前走不良馬場への適性を見せただけと舐められるならば買わない手はない。

・ログラール
 ▲評価で行きましょう。
 まずメンバー的に適性面で疑問符が付く馬が多い中でそこの不安はあまりないというのは大きい。
 キャリア3戦目での勝ち上がりと少し時間はかかったものの、初戦はあのクイーンズウォークでも取りこぼすほどうまく逃げがハマったレースを後方から捕まえきれずで敗因明確。2走目も直線の長い阪神外回りでポジション的にも優位だったジンセイと逃げ粘った2着馬を捕まえられずの3着。早い上がりが求められる展開に適性が乏しかったために取りこぼし、そこから小回りで上がりの早さが求められない小倉に変わって一発回答で勝ち上がりとなれば時間がかかったことは評価を落とす理由にならない。
 前走が時計の掛かっていた小倉でハイペースを前目でこなしてスタミナ優位で余裕の押切というのも内容としては良く、前走の前半1000mが12.4-11.1-12.2-11.9-11.8の59.4だったところからは今回確実に追走は楽になるので、どこに構えたとしても34秒中盤くらいの上りには期待できる。外目の枠に入ったので控え気味にポジションになる可能性もそれなりに高そうで、外差が決まるようになってきている今の中山ならば馬券内に刺さってくる可能性も十分ある。人気が無いならば抑え得でしょう。

・コスモブットレア
 今回は抑えまで。
 前走は京成杯で前から粘り込んでの3着だが今回の距離短縮ローテは嬉しくない。というのも私の予想の中ではエピファネイアの距離短縮はNGとよく言っているが、実はゴールドシップ産駒も同じくらい、というか数字としてはそれ以上に距離短縮ローテの成績が悪い。基本的に前走からペースが遅くなったり、相手関係が弱化したときに能力を発揮しやすいのがゴールドシップ産駒(メンバー関係が弱化しやすいローカル競馬場やペースが物理的に上がりづらい北海道の洋芝などで良績が目立つのはこの適性のため。)
 それを考えるとこの中山2000→中山1800というローテはかなりマイナス。前走のラップが12.3-10.7-12.6-12.1-13.0-12.6-12.4-11.9-11.3-11.6であり、向こう正面でかなり息が入った前には有利なラップ。土曜のフラワーCでも前半1000が59.9だったので同等のラップになっただけでも1秒近く前半のラップを詰めることになる。外から強引に前を取りに行ったら尚更タイトになる可能性は高く、ちょっと力は出しづらそう。前走のような粘り込みに期待すると裏切られる可能性はかなり高そう。

・スティンガーグラス
 △評価です。
 まず、ある程度締まったペースを想定しているので、距離短縮ローテというのはそれだけで良い。前走は新馬戦で内容としてはぬるいものの、インのある程度前目の方で競馬をしながら、残り3Fに差し掛かる前から促してポジションを少しずつ上げつつ、直線では楽に抜け出して3着以下を突き放しており能力の高さと持続的な末脚を使えることは示してくれている。
 大外枠に入ったのでポジション争いはせず馬郡の後方から差さるかどうかの勝負になるとは思うが、前の馬の止まり方次第では十分チャンスはある。
 調教が芝じゃなかったらもう少し高い評価にしたかったが、芝なんですよねぇ…基本的にCW・坂路以外で仕上げられた馬の成績は一部の厩舎や条件を除いてはすこぶる悪いので、本来ならば最終が芝だっただけで大きなマイナス、切る理由になるんですが……それ以上に他の馬に疑いたい要素が多く、消去法気味に△評価で。

【まとめ】

 ということで
◎7アレグロブリランテ
〇4シックスペンス
▲8ログラール
△10スティンガーグラス
 で行きます。
 一応印は打ちましたが、アレグロブリランテ以外は積極的に買いたいという感じではないですね。馬券としては
〇単・複 アレグロブリランテ
〇ワイド・馬連 7.8-4.7.8.10
〇3連単 7-4.8-4.8.10
 オッズとパドック次第で多少いじるかもしれませんが、本線はアレグロブリランテの単複です。
 アレグロブリランテはデビューしてから3戦続けて本命打ってますし、かなり素質を秘めた馬だと期待しているので、ここは是非結果を出してほしいです。
 馬名の意味は「快活に、輝かしく演奏するように」、是非明日の中山で1着に輝いてほしいです。

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