【R5.12.10】カペラSの予想

【流れやすいレースではありますが】

 JRA唯一のダート1200重賞ということで、ダートのスピード自慢が集まるレース。大体前半33.0前後の超ハイペースとなることが多いですが、今年はどうだろうか。
 逃げの候補になりそうなのは最近のレースでの位置取りからすると内から
・ピンシャン
・メタマックス
・テイエムトッキュウ
・ラプタス
 あたりかと思うが意外と少ない。内の森厩舎2頭は行けるなら行きたいレベルでありどうしてもハナにこだわることもなく、基本的にはテイエムトッキュウが積極的に前に出て、それを見るあたりでラプタス、更に内枠2頭が続いてあとは先行したい馬がその後ろにと、先行で良いポジションに入りたい馬は多けれど、ハナを取りたい馬が少ないので案外レースのラップ自体は流れない可能性も高いのではないだろうか。
 とは言え外枠の馬は枠なりに回してしまうとロスが大きくなってしまいそうなので、外枠から好走するためには「直線で前に迫れるだけの決め手」「ポジション争いで一度前に行って何とか外から2.3頭目までに入れる」このどちらかは求められそう。
 芝スタートで基本的には外の方が勢いをつけてポジション取りがしやすいコースではあるが、テンに勝る馬が内に固まってしまった今回、外の馬たちはその優位性を活かしづらく、かなりシビアな立ち回りが求められる可能性が高い。

【前走のテン3Fが早い馬がいない】

 文字通り前走比較的スローなレースを走ってきた馬が多い。
 最も出走が多い前走室町S組はテイエムトッキュウが逃げて前半34.7。JBCは正確なラップ分からないがそこまで早くは見えない。前半33秒台で走っているのは8か月の休み明けとなるがスズカコテキタイの京葉Sが33.7でいっているのみ。
 テイエムトッキュウは基本的には33秒前半で逃げる馬ではあるので、前走がたまたま遅かっただけで、今回重賞ということを踏まえて気合を入れた逃げを打った場合は、ほぼすべての馬が前走比較で早いペースを追走することが求められる。そうなった場合に恵まれるのは”距離短縮”と”斤量減”。今回のレースだと
〇斤量減
・ピンシャン(57kg -2)
・メタマックス(56kg -1)
・デュアリスト(57kg -2)
・スズカコテキタイ(57kg -1)
・タガノクリステル(55kg -1)
・オメガレインボー(57kg -1.5)
〇距離短縮
・ピンシャン(前走1400)
・メタマックス(前走1400)
・オーロラテソーロ(前走1400)
・ベルダーイメル(前走1600)
 内の森厩舎2頭が両方に該当、近3走60kg.59kg.59kgと重い斤量を背負い続けてきたデュアリストが久々の57㎏という斤量。メンバー内で持ち時計が最も早いタガノクリステルが牝馬ということでー1kgの55kg。この辺りは臨戦過程として注目したい。

【予想印】

◎11アティード
〇4デュアリスト
▲10タガノクリステル
△12ベルダーイメル
 8オーロラテソーロ
☆9オールアットワンス
 これで行きたいと思います。

【各馬の評価】

◎11アティード
 予想の前段を書いている中で一切出て来ませんでしたが本命はこの大穴から狙っていきたいと思います。
 重視した要素としては”スローになれば前目で競馬ができる””流れて差さる展開になった場合、上がりを使って差してくることが出来る”これを両立していることを高めに評価しての本命です。
 実績としては今年の1月に同舞台のジャニュアリーSを良馬場で1.10.0と悪くない時計で勝ち切り。好位に構えて36.1の上り3位で勝ち切っており評価できる内容。3勝クラスも同舞台で勝ち上がっており上がり最速の35.3を出して後方から差しきり。脚質の幅が広く、この中山1200という舞台に非常に適性が高い。
 ここ最近は結果が出ていないが、菱田騎手への乗り替わりでポジションとらずにそのまま後方で見せ場が無かった松風月Sを除いては稍重か重馬場のみ。良馬場で3勝しているだけに水を含んだ馬場が続いて人気落ちのこのタイミングで適性ある中山の良馬場というのは非常に良い。
 手があっている田辺騎手に手が戻るのも大きな追い風であり、追切も良く動けていることを考えると。オッズでの期待値を含めて、この馬から狙っていきたい。
 もう一つ付け加えるならば、かなり含水率が低く、パサパサのタフダートになっている今の馬場状態だと、展開が流れて前つぶれになった時に、後方から米国のナスルーラ系を持っている馬が強烈な勢いで突っ込んでくる傾向にあるというのも狙いたいポイント。今回の出走馬だとかなり少なく、ラプタス、オーロラテソーロとアティードの3頭のみ。その中で最も早い差足をつかえるならばこの馬であり、どちらかというと、先行馬が気合を入れて逃げて、前走スローだったのもあって耐えられずに潰れたところを差してくるような展開を期待したい。

〇デュアリスト
 諸々考えるとこの馬を本命でも良かったが、オッズ妙味含めてアティードのほうが魅力的に見えたので対抗まで。
 内目の好枠を取れたうえに、前走からー2kgで臨めるというのは流石に大きく、特に近3走で酷量を背負いながらも好走してきた経験が実っていいタイミング。それを意識してかかなり気合の入った時計で仕上げられており、映像が無くて動きを確認できないのはもどかしい限りだが、最終追切の坂路53.6(14.8-14.3-12.7-11.8)は今回のメンバーでも光るものがある。
 枠を活かして前前の競馬、他の馬が苦しくなる中、前走からの斤量減を活かして粘り込みというの理想だが、ちょっと控えめの位置からじわっとラスト36秒前半で差し込むと好位差しも狙えるのは魅力。
 アティードと同様に、前残り、差決着の両方に対応できることを評価。

▲タガノクリステル
 ここはシンプルに持ち時計が一番早いこと、動きやすい5枠10番という好枠を手に入れられたこと、前走から斤量減で臨めること、中山ダートで戸崎騎手に乗り替わり等々、買える要素が多いなということで素直に評価。
 この馬もある程度の好位から末脚を伸ばすことが出来るタイプなので対応できる展開の幅が広く、馬券の相手としては選びやすい。
 シンプルに力を出し切ることが出来ればこのメンバーでも十分戦える。

△12ベルダーイメル、8オーロラテソーロ
 オーバーペースの差決着になった時に差し込んでくることが出来そうな馬ということで2頭チョイス。唯一の2F短縮ローテのベルダーイメルと、1F短縮かつナスルーラ持ちでタフで差し込みに期待できるオーロラテソーロ。
 オーロラテソーロの前走から+2kgは気になるところではあるが、3走前に+2.5kgの58.5で勝ち切っているのであまり気にしないこととして評価。

☆オールアットワンス
 新潟1000直に適性がある馬は中山1200にも通じるという持論のもと注目馬。追切の動きが良く、併せ馬の真ん中で接触がありながらもどっしりとした安定感のある走りで末脚を伸ばしており、タフなダートに向けてしっかり調整されているのが好感。
 案外流れないこともあり得るかなと思いつつ、できれば例年通り流れて前走遅かった分前がつぶれるという展開希望なので、差決着になった時に末脚のキレが光る可能性もあると踏んで馬券には抑えておきたい。

【まとめ】

 中山ダート1200の重賞なんて難しすぎるよ!というのが正直なところ。
 なのでそこまでシビアに詰めて考える予想というよりは、臨戦的に狙えそうなところを中心に、絞って当てに行くというのがテーマ。
 逃げ先行の各馬が前走並のペースで走りつつ、隊列もあっさり決まった場合は結局馬郡凝縮で決め手比べになるので、上がりを使える馬を重視。前走比でハイペースで逃げた場合は前崩れになりやすいので、タフな展開に対応できそうな差馬を重視。ということで、どっちのパターンでも決め手の無い先行馬は狙いづらい。ピンシャン、メタマックス、テイエムトッキュウ、ラプタスはその理由で無印。(メタマックスは悩んだが、相手強化のタイミングで内枠逃げは流石にハードルが高いと見て無印。)
 そしてどっちのパターンでも外枠からの競馬は差し脚がよっぽど適性が高く、差し脚も鋭い馬じゃないと難しいので、7枠から外はばっさり。圧倒的な安定感を誇るリュウノユキナは前走のJBCのが状態的にはピークという印象で、追切を見る限りは少し下がるかなという印象。それで大外枠58㎏は流石に厳しく崩れるならばこのタイミングと見て逆らいたい。
 あげなかったアイスリアン、スズカコテキタイは無印だけど紐で抑えます。

 馬券としては
〇アティード 単勝
〇ワイド 11-4.8.10
〇3連複フォーメーション 4.11-4.11.10-4.6.7.8.9.10.12

 どれが来てもかなり高いので、明日の勝負は阪神JFを重視して、これをベースに3000円くらいで楽しみたいと思います。

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