【R6.9.28】シリウスSの予想

【狙いはシンプルに】

 中京1900という条件を意識するならば、狙うべきはインで我慢しながら終いを伸ばせる馬。
 最終的にコーナーの途中から外に持ち出して差してくる分には問題ないが、外を回すのはかなり厳しコース。
 中京1800とはスタート位置が100m変わるだけではあるが、スタートが上り坂の途中からであり、1コーナーの入りまでの距離が上る分先行争いが激しくなりやすい。先行馬はそこで外を回さなくていい位置につけることが出来れば何とかなるが、ポジションを取りに行った上で外々になってしまった場合先行馬はその時点で終了となりやすい。外枠の先行馬にはかなり苦しいコース。
 ペースが流れやすいというか先行馬が苦しい展開になりやすいコースなだけに差馬が恵まれやすく、内を回しながらじっくり溜めて、直線で末脚を爆発させれば後ろからでも十分届いてしまう。
 2年前にジュンライトボルトが勝った年も、ペースはまずまず流れ、内でじっくり我慢しながら外回しで差し脚を伸ばしたジュンライトボルトが勝利し、内のからするするの伸びてきたハピが2着ラチ沿いで先行していたオーヴェルニュが粘って3着と道中は内目を通した馬が恵まれた。
 馬郡で我慢できる内枠の差馬。ここから狙いましょう。

【展開想定】
 今回明確な逃げ馬がいないメンバー構成なだけに、先行したいサンライズアリオン、サンマルレジェンド、カフジオクタゴンはサンデーファンデー、オメガギネスあたりを制して前に行こうと勢いをつけて出していきそうだし、昨年大外の不利を覆してレモンポップで逃げ切った坂井騎手が騎乗するハピがただただ外を回して撃沈するとも考えづらいだけに、このメンバーでも案外ペースは流れそう。
 最近ハイペース戦をこなしまくっているサンデーファンデーがペースの基準になるとすると1000m通過が61秒台くらいになるので、まともに付き合うと先行勢はかなり苦しい。
 やや流れ気味のペースになれば向こう正面では特に動きが無さそうで、あとは3.4コーナーの途中からピッチが上がってどこまで差が決まるかという戦い。
 終いどれだけ足を伸ばせばいいかという点でもサンデーファンデーが基準になりそうで、1800ではあるが前走ハイペースに離れた馬郡の先頭で付き合って、直線垂れてきた逃げ馬たちを躱すために外を回しながら直線粘って終い38.0でまとめる優秀な内容。逆算すると溜めて差すには36秒台後半くらいを出す必要があり、これまでのキャリアでこれぐらいの切れを発揮できているかが取捨のポイントになるか。
 ここら辺を気にしつつ斤量面なども考慮して印を回していきたい。

【予想印】

 ということで予想印は
◎4ロコポルティ
〇2オメガギネス
▲9ビヨンドザファザー
△5ヴァンヤール
 これで行きたいと思います。

【各馬の評価】

◎ロコポルティ
 連勝中の上り馬、初重賞挑戦で人気を背負うタイミングというのは定石で言えば嫌っておくべき条件ですが、今回狙いたい条件にぴったり合う競馬をしてきているだけにここは期待を込めて本命。
 前走の平城京Sの内容が非常に優秀。テーオーリカードとロードヴァレンチが競って逃げたことでレースラップで1000通過が60.7のハイペース。それを中団のインでじっと我慢。コーナーの途中で勢いよく外に持ち出して一気の差し脚。一頭だけ全く勢いが違い、終い加速して勝利。ちょっとレベルが違う内容だった。
 前走の平城京Sの走破時計はオメガギネスと同タイムであり、4コーナーで大外を回したロコポルティと最内をスルスルと抜けていったオメガギネスならばこちらに期待したい。
 2走前には同舞台で重馬場だったとは言え35.9の上り最速で快勝。終いのキレも申し分ない。
 丸山騎手に乗り替わってから無理せず馬のリズムで内を通しながら我慢して、終いに賭けるという競馬を意識しているような感じで、内枠を取れた今回、その競馬がばっちりハマる舞台で成果が出ても良いのではないかなと思う。

〇オメガギネス
 ちょっと内枠過ぎるので、スタートがいまいち決まらず中団の動きづらいポジションに入ってしまうと捌けずに伸びきれずというのがあり得るかなと思ったのと、最後末脚の決め手比べになった時に2㎏差の分分が悪いかなと見て対抗まで。
 能力はこのメンバーで最上位。もちろん大目標はチャンピオンズCだと思うのでここはあくまで叩きとは思うが、まだ重賞未勝利なので賞金加算をするために今回も勝ちに来るはず。
 調教も好成績のパターンと同じで、59㎏さえこなせてしまえば問題ないかなと。2走前のオアシスSでは59㎏を背負って競り負けたものの上り36.9で走れているしそこまで大きな問題にはならないかと思う。
 前走も1Fの距離延長で勝利しており、折り合って息を作るのが上手な馬だけに前走から100m伸びるのは問題ない。今年のフェブラリーSのように適性外の超ハイペースが想定されない限り重い印を打ち続けて良いと思う。

▲ビヨンドザファザー
 末脚のキレはこのメンバーで最上位。前走はBSN賞で5着ではあるが直線の短い新潟ダートで外回しのロスを少しでも抑えるために追い出しをかなり待ったのが響いて差届かず。
 中京替わりで直線が伸びるのは大きなプラス。前走が斤量+3.5㎏のタイミングだっただけに、同斤量となる今回は上積みにも期待できる。
 脚質的に展開の助けは必要だが、差が決まる展開になればこっち、前がある程度粘れる展開ならばヴァンヤールかなということでこの印に。

△ヴァンヤール
 正直いいころから比べると一段落ちるかなという印象は否めないが、前走の内容含め前に行って粘り込む競馬ならばワンチャンスあると見てこの印に。
 前走のBSN賞は1000通過が60.1のハイペース戦。先団につけた馬は終いピタッと止まって大敗の前には厳しい競馬でありながら、少し離れた位置とは言え先行から外回しでポジションを上げ勝ち馬と僅差でまとめたのは評価できる内容。
 ハイレベル戦を多く使われてきたことで、ダートのベテランらしい風格とスタミナが出てきており、今のヴァンヤールならば上がりのかかりやすいこの条件の方が向きそう。馬券内に期待。

(抑え)
・サンデーファンデー
 先行でレース展開的に常にマークされ目標にされそうなだけに損な競馬になりそう。ということで印は回せず。前走の内容は優秀であり、武豊騎手への乗り替わりも魅力的ではあるが…前走休み明けで大きく馬体重を落としていたところからのローテというのも気になるところ。

・ヴィクティファルス
 正直内枠を取れていれば本命まで考えていたほど魅力的な存在。
 前走のエルムSではスタートで行き脚つかず後方からになったが、非常に長く足を使う展開でレースラップ6.9-11.5-12.5-12.4-11.9-11.9-11.9-12.3-12.7と稍重とは言え11秒台が連続する厳しいラップを捲った上で上がり3F36.8にまとめての6着はかなり優秀。
 調教時計の出し方もかなり気になるところで、ダート替わりの初戦で穴をあけた時以来のパターン。日曜にかなり早い時計を入れてから当該週は早い時計無しとかなり変わった調整方法。気性に難しいところがある馬だけに、このパターンがぴったりはまるのであればここでも激走があっても。
 今回外枠になってしまったので、コースロスを受け入れたうえで末脚をどこまで伸ばせるかという話になりそうなので上位の印は回せなかったが期待。

(軽視)
・ハギノアレグリアス
 ちょっと調教の動きから復調が感じられない。この動きで59.5背負ってこられたらお手上げということで。

・ハピ
 念のため抑えておきたいという気持ちはかなりあるんですが馬券を色々と考えていたら、印上位+ハピで決まった時にガミなので馬券構築の都合で泣く泣く。

【まとめ】

 いやー、悩ましいですね。
 正直能力的にはオメガギネスが一つ抜けていると思うんですが、斤量が響きそうな枠と舞台で人気ならば頭では狙いたくないかなと。そんな気持ちを馬券に反映して。
〇単勝 ロコポルティ
〇馬連 2.4-2.4.5.9 or 枠連2.3-3.5
〇3連複 2.4-2.4.5.9-2.4.5.8.9.11
 単勝が当たればよし、3連複は広めにとっても当たれば最低50倍以上つくので良しで高めも期待できる。馬連と枠連はオッズを見ながらではあるが枠連だと4点で最低の2-3が7倍近くあるので抑えとしては魅力的、5枠が絡めば15~20倍なのでこれが当たるだけでもトントンに持ち込めそう。
 資金を上手いこと配分していけばリスクを抑えつつ、高めも狙えるいい馬券になりそうなので、直前までオッズを見ながら考えたいと思います。
 いやー悩ましい。悩ましいレースですね。

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