【R6.8.25】キーンランドCの予想
【予想の概要】
イン前キツイと見ました。
土曜日の10Rが1200mで結果としては先団から上がりを使ったクファシルの差し切り、前に居たコーティアスマナー、逃げたオックスリップの3頭で決着。これを見ると前有利にも見えますが勝ったクファシルで34.1-34.8、逃げたオックスリップで33.5-35.5と相当止まったが後ろが刺さってこなかったという内容。
オックスリップの33.5は馬場的にはオーバーペースのようで、メンバー的に末脚が鋭い馬がいなかったこともあって残っただけという感じ、重賞になればこのペースでは後ろ有利になりそう。
じゃあキーンランドCのペースがどうなるかと考えるとちょっと流れそうな枠並びになった。
明確な逃げ馬はシナモンスティックだけですが先行したいメンツが多い。先行の好ポジションから前走のような立ち回りをしたいプルパレイがシナモンスティックより内を取ったので、出していくプルパレイを制するのがシナモンスティック逃げの第一条件だが、人気のナムラクレアが内に入ったのが話をややこしくする。流石に内で包まれて後方になるのは苦しいと考えるならばプルパレイに前に入られるのは避けたいので近走よりも押して出していきそう、押して出てくるナムラクレアを制して前に出るプルパレイを制してシナモンスティックが逃げるという形になればそれだけで34秒前後のペースは固い。
この内の争いを外から更に被せていくスピードがあるのがエトヴプレ。前走は内で出遅れたから窮屈な立ち回りになったが、今回は外すぎないちょうどいい中枠。一歩目が出なかったとしてもすぐに被せられることはなく、外から軽斤量を武器に競りかけることが出来る立場。スピードに任せて逃げるようなことになれば33秒台中盤は濃厚。それにサトノレーヴが逃げ勢をマークするような仕掛け方をすれば楽な展開にはならない。
後ろの切れ味を考えればサトノレーヴが納まるであろう3.4番手の位置で34秒フラットくらいで通過したいがそれよりも気持ち早くなりそうな感じがする。
これはあくまで現時点の馬場で考えた時の想定であり、明日はキーンランドCまでに芝のレースが5Rある。使うたびにインが傷んでいっている状況で明日一日分使ったなりに更に傷むようであれば許容できるラップはもう少しシビアになりそう。
ここ2年が極端に馬場の傷みが進んだ状態で行われていたのでそこと比較すると今年はまだましだが、それでもこの時期なりにかなりインは見た目にも荒れている。土曜日もインを回して好走するには荒れ馬場適性がかなり重要。高速馬場向きの軽いフットワークの馬はインを走っただけで苦戦を強いられるか。基本的には外目の後ろすぎない位置から末脚を伸ばせるような馬が恵まれそうに思う。
走破時計が1.08.5~7くらいになることを想定してちょうどハマりそうな馬を探していきたい。
【予想印】
ということで今回の予想印は
◎12ビッグシーザー
〇10サトノレーヴ
▲6エイシンスポッター
△9エトヴプレ14ダノンマッキンリー
これで行きます。ナムラクレアには逆らってみましょう。
【各馬の評価】
◎ビッグシーザー
今回求められる位置取り、通過ラップにばっちりハマりそうなのがこの馬。
函館SSでは3着も枠とそれゆえに通った道の差が大きく、それで勝ち馬に0.2差に迫るのは外有利になりそうな今の馬場ならば逆転があってもいい。
ローテ的にも他馬との比較で上昇に期待しやすく、青函Sを挟んだおかげで今回-2㎏で臨むことが出来る。前走重斤量を背負いながらスタートで躓いても前に行ったことでかなり負荷の大きい先行を経験できており、今回枠並び的に無理せずにサトノレーヴをマークしやすい並び。ラップ的には34.3-34.2の1.08.5くらいの走破時計にハメることが出来そう。
WASJの影響で乗り替わり祭りなキーンランドCだが、坂井騎手は騎乗経験複数回あり。淀単距離、オーシャンSではこの馬のリズムで進めて足を溜めたうえでしっかり差しに行く競馬が出来ており、今回同様の立ち回りになれば恵まれる位置につけられる。
更なる推し要素として坂井騎手は馬場読みをかなり意識した立ち回りをしてくれる。開催終盤や雨が降った時のバイアスが強めに出るコンディションでは少しでも走りやすいところを通そうとする意識が見えるので、土曜の時点ではちょうど内から4頭目5頭目あたりが境目なので、枠なりに荒れているところと伸びるところのちょうどギリギリを攻めながら、サトノレーヴを荒れたところに押し込めながら最後一伸び躱すことが出来れば。
このレースに向けての勝負気配という視点で見た時に「ナムラクレアは前哨戦仕上げ」「サトノレーヴはサマースプリントがかかっているから勝負気配高い」などに目がいきがちだが、ビッグシーザーはここを勝たなければスプリンターズSへの出走が危うい賞金状況なので、秋に向けてここを勝たなければならないのはこの馬も同じである。
〇サトノレーヴ
人気の2頭では今回展開や馬場状態考えれば流石にこっちか。
前走の函館SSは開幕週でインを完璧に立ち回っての快勝だが今回も開催が進んだ中で前をマークしやすい中枠と前走に負けず劣らずの良い枠に入ることが出来た。
ただ、最もいいところよりは一つ荒れたところを通すことにはなりそうであること、ビッグシーザーがローテ的に一つ魅力的に映ることから対抗まで。
前走の函館SSが33.8-34.6のでの勝利。今回は逃げを見る位置で34.2-34.4くらいで行きたいが……
▲エイシンスポッター
穴目で狙いたいのはここ。狙いたい理由についてはXでもポストしているので再掲。
前走キャリアの中でも最速レベルの早い追走を経験しており、今回前半34.5くらいで中団に納まることができれば前走比較でかなり楽な追走になる。内目の枠に入ってしまったがタフ馬場適性の高いこの馬にしては好都合、外に入った馬が枠なりに外を回していく中でモレイラ騎手が馬郡を割って内のギリギリをついてくれればローテ、適性、展開全てがハマって勝ち切る可能性も。
調教の動きも好調そうで、このままあまり人気しないようであれば魅力的な穴馬。
△エトヴプレ・ダノンマッキンリー
どちらも勝ちうるだけのポテンシャルを秘めていると思うがこれまでの内容含めて安定感がない。
エトヴプレは前走内で出遅れて窮屈になったまま巻き返せず悔しい4着。好スタートを決めれば逃げられるだけのスピードあり、控えても差しに行けるキレありと脚質自在も人気ならば積極的には信用しづらい。
ダノンマッキンリーも前走初スプリント、積極的に先行したがペース速すぎたか終い伸ばせずの近差6着。今回折り合いながら足を溜めて終いに賭ければハマり得るとは思うが信用はしづらい。
(抑え)
・マテンロウオリオン、ゾンニッヒ
差さる展開になった時に突っ込んでくる可能性がありそうなのはこのへんか。マテンロウオリオンはスプリントを続けて使って今回の追切では少しピッチ早めなスプリントっぽい走り方に変わってきた。
ゾンニッヒも前走開幕週の札幌で差し切っており昨年より力付けている。
・オタルエバー
前走函館SS5着でこの人気の無さは何故?
上手く立ち回れば枠なりに外目好位に取りつける可能性もあり、状態面からも十分馬券内のチャンスありそうだが?
内枠は厳しいと見て1~5に入った馬は思い切って消します。
的中率を求めるならばナムラクレアはもちろん抑えたほうがいいとは思いますが12-10-2とかで3連複を当てても配当がつかないのでここは回収率を上げるために馬券構成の都合で切ります。
【まとめ】
ビッグシーザー、正直3歳時はスプリントにこだわって使われたことでスタミナを要する条件の経験が少なく、3歳前半で桜花賞路線やNHKマイルに挑戦していた馬と比べると一枚落ちるかなという印象ですが、使われて使われてスペシャリストとして完成に近づいてきたと思います。
タフで時計がかかる、決め手が求められない追走力とパワーが重要になるこの条件はドンピシャ。ここは重賞制覇に期待したいです。
馬券としては
〇単勝 ビッグシーザー(エイシンスポッターも少々)
〇ワイド・馬連 12-6.10 (サトノレーヴ厚め)
〇3連複 12-6.10-6.9.10.14(7.8.15)
こんな感じで。単勝、ワイド、馬連が本線でナムラクレアが思惑通り飛んでくれた時に跳ねることを期待して3連複を添えるイメージ。
ナムラクレアが飛ぶパターンは最内に閉じ込められて通したい進路にサトノレーヴがいて外に出せない。苦し紛れにタフ馬場適性を活かして最内を突きに行っても外の良いところを伸ばした馬に届かずの4着。とかそういうイメージですね。今年に入ってからの2戦がいずれも前半35秒台のゆったりとした追走しかしていないので今回枠を考えて出そうとしてもプルパレイに前に入られてしまった場合かなり簡単に厳しい位置に押し込められそう。
ナムラクレアも2歳から重賞戦線で活躍してもう5歳の秋ですからね、世代交代がはじまるか、強豪が意地を見せるか。楽しみな一戦になりそうです。
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