【R5.12.10】阪神JFの予想

【変な馬場コンディション】

 先週から引き続いての状況ではありますが、通常の阪神よりもかなり低めに設定されたクッション値、土曜日は9.0で含水率も稍重に近いレベルになっており、良馬場ではあるもののややタフな状況と考えてよさそう。
 タフ故に、レースレベルの高くない条件戦などでは差さりづらい状況にあり、イン前の好位から上がりを使った馬に有利な傾向にある。
 時計は平均的なレベルであり、タフではあるけれど時計が出ないわけではないというのも分かりづらいポイント。変に低いクッション値で行われていた9月中山に近い印象。
 タフな状況故に前走どのような経験をしているかというのはかなり重要になって来そうであり、前走軽い馬場でペースも緩い楽な競馬をしてきたような馬は中々力を発揮しづらい状況かもしれない。前走の舞台や馬場状況、時計などは重視したい。

【厄介な枠並び】

 タフな馬場であっても、開幕2週目なのでイン前を取れるに越したことはない。そんな状況で恵まれそうな内には比較的人気薄で前にいける馬が集まった。しかし、クイックバイオ、キャットファイト、ニュージェネラル、スプリングノヴァの4頭は米国要素の強い血統で、スタミナが求められるタフな馬場コンディションよりは、スピードが活きるような条件の方が適性がある。各馬ともに中山や阪神の内回り、新潟の内回りなど、直線が短くポジション優位とワンペースでの持続力が活かしやすい舞台で実績を上げてきており、長く足をつかうことが求められる阪神の外回りへの適性はやや疑問。唯一キャットファイトは能力差もあったとは思うが新潟外回りで勝利しているので、こなせるかもしれないがベストとは考えづらい。
 適性的にやや疑問な馬がインに多めに入ったことで、逆に血統や実績から狙いやすいと思っていた馬が比較的外に固まってしまい、タフなコンディションで出来るだけロスを抑えながら競馬をしたいのに、ポジション取りで多少無理をしなければ好ポジションは取れないが、工夫の無い競馬をすると外々を回さざるを得ない難しくなってしまった。
 京都が改修中だった影響で、開催が進んでインが荒れ気味だった近年でさえも、外枠の成績は良いとは言えず、基本的には厳しい枠になってもある程度人気になるほどの能力上位馬しか馬券にはなっていない。
 今年でいうならば外枠で狙うならばサフィラ、ルシフェルあたりが現実的。内目で穴をねらうならば血統的にも実績的にも今の馬場に適性がありそうなコスモディナーあたりが注目か。

【追切評価】

S:アスコリピチェーノ
A+:シカゴスティング、コラソンビート、ドナベティ
A:カルチャーデイ、サフィラ、キャットファイト、テリオスルル
 良く見えたのは上記のとおり。
 詳しくは「阪神JFの追切評価」を参照いただければと思いますが、アスコリピチェーノの動きが目立ってよく見えたのと、穴ではシカゴスティング、カルチャーデイあたりに注目したいです。
 ドナベティも内枠取れれば狙いたかった……。

【予想印】

◎7アスコリピチェーノ
〇14サフィラ
▲12シカゴスティング
△3キャットファイト、13カルチャーデイ
穴1コスモディナー
 これで行きたいと思います。

【各馬の評価】

◎アスコリピチェーノ
 事前の考察から追切でもずっと好評価してきたので、当然という感じの本命評価。枠としても「4枠が理想かな~~」と思っていたところ希望通りの4枠7番という好枠をゲットできたので文句なし。
 この枠並びであれば、前目に構えたい各馬の後ろあたりに無理なく潜り込むことが出来、インの好ポジションで足を溜めやすい。
 血統的にもやはりダイワメジャーに母父Danehillというのは想定よりややソフトな今の馬場状態でもベスト。また今回のメンバーを見渡した時にかなり小柄な馬多い中で、前走時472kgとそこそこ馬格があるのも推せるポイント。
 追切の動き含めて割り引く要素無し。ここは自信をもってこの馬から勝負したい。

〇サフィラ
 いやー外すぎる。ここまで外にならなければ何も悩むことなくこの本命とこの馬で2頭軸まで絞れたが流石にここまで外になってしまうと信用しづらい。
 救いとしては内のシカゴスティング、カルチャーデイのテンが早いのでそれに着いていく形でポジションを取りに行けばそこまで無理せずに内の方まで行ける。無理せず控えて直線勝負を狙いに行った場合でも、内に先行したい馬が多いので自然に内へもぐりこんでいけそうで、前走よりややアクセルを緩めながら直線まで足を溜めるという戦略も取れそう。
 経験している前走の質としては、やはりアルテミスSの評価は高く、外々を回しながらチェルヴィニアと戦えたことを考えれば、今回のメンバー相手であればこの枠を加味しても乗り方次第で十分勝ち負けのチャンスはある。
 外枠の難しさを割り引いたとしても本命以外に上に評価したい馬はいなかったので、対抗に。ただ自信をもって2頭軸で行くにはやや不安がよぎるくらいにはなってしまった。

▲シカゴスティング
 前走ファンタジーS組には注目していたが改めてレースを見直すとかなり評価できる内容。掲示板内が一桁馬番で占められるなか、唯一11番と二桁馬番から好走。内に潜り込んで馬郡を捌きながら位置を上げて最後も荒れた内を通しながら上がりをつかえたのはかなりの操縦性が無ければできない芸当。
 今回も内のテリオスルルあたりが前に行ってくれるのであればそれを目標に進出しつつ、前走同様無理のないところで内目に納まることが出来れば。
 血統的にもタフな舞台には適性が高そうであり、操縦性の高さからもう1F伸びても何とかこなしてくれそう。
 追切の動きも前走以上の状態に期待できそうで、ここまで人気をしないのであれば積極的に狙いたい。

△キャットファイト
 前述のとおり、下りも相まって長くいい脚を求められる阪神外回りでクッション値的にもややタフという状況で適性が合うかどうか。例年通りの9.5くらいのクッション値であれば強気に行けたが、今年のこの馬場では悩ましい。
 内枠を取れたのは僥倖ではあるが、現時点での完成度の高さ、ポジション優位でどこまでやれるか。能力的に馬券からは外しがたいが……消極的な抑え。

△カルチャーデイ
 こっちも外すぎる。評価としてはシカゴスティングとそう差はないが、一つ外枠なのと、追切での上昇度で見ればシカゴスティングの方が上に見えた分この評価まで。
 テンの速さと操縦性の高さが魅力なので、外から無理せずに好位につけて、直線足を伸ばすことが出来れば全然チャンスはある。血統的にもタフな馬場苦にしなさそうであり、無敗の重賞馬がここまで舐められるならば積極的に。

穴コスモディナー
 ほぼ枠だけでの評価。
 かなりタフな馬場状態にあった札幌で大外をぶん回しながらの上がり最速差しきりはかなりスタミナが無いとできない。
 昨年穴で好走したドゥアイズに近いものがあり、スタミナが求められる展開になったとしても、インでロスなく回して、ポジションも悪くないところを取れていれば、他の馬の崩れ方次第では馬券内ワンチャンス。

【無印で抑えておきたい馬】
・テリオスルル
 前走牡馬を相手に東京1800は流石に厳しく、逃げたこの馬は早めに目標にされてしまって展開も向かなかった。
 前走メンツを考えると今回はG1でもそこまでの相手強化にならないのは大きく、スタートからの行き足がギリギリ活かせるレベルの枠に納まることが出来たのも大きい。
 コンスタントに3戦使われてきたが、出来落ちはなく、最終追切でもいい動きを見せてくれていたので、距離短縮ローテが活きるようなことがあれば面白い。

・コラソンビート
 印をまわすかかなり悩んだが、初輸送とクッション値の低い阪神への適性を考えて無印で。
 スワーヴリチャード産駒の傾向自体をまだいまいちつかみかねているが、基本的には東京コースや京都コースなど最後に急坂の無い、エンジンをふかしたままトップスピードの持続力で伸ばしきれるコースがベストと考えており、最後に坂のある阪神コースで最後伸び負けないかなというのはかなり不安。小柄でコンパクトにまとまった馬体でもあり、距離もやや不安がある中延長ローテでタフな馬場、こなしきれるか疑問が残る中下手したら1人気を背負いそうな状況。流石に積極的には買いづらい。
 とはいえこれまでのパフォーマンスは高く、今回動きやすい枠も取れたので3連系を買うことを考えるとなかなか軽視はしづらい。ということで抑えまで。

 あとはパドックがよっぽど良ければスプリングノヴァ、スウィープフィート、ルシフェルあたりは考えようかなと思いますが基本的には上記の馬で絞って馬券を考えたいと思います。

【まとめ】

 かなりオッズが割れそうで、最終的にアスコリピチェーノがどれだけついてくれるか次第ではありますが、現状通り6倍前後つくならば単勝中心で勝負していきたいですね。
 馬券としては
〇単勝 アスコリピチェーノ
〇馬連 7-14
〇ワイド 7-12
〇3連単 頭固定 7-12.14-1.3.12.13.14(9.10) ()内は抑え程度で
 このあたりを中心にオッズを見ながら考えていきたいと思います。

 ボンドガール、チェルヴィニアは回避してしまいましたが、かなりハイレベルなメンバーが揃ったレースだと思います。確実に今後につながるレースになるはずなので、是非ここは本命のアスコリピチェーノに勝ってもらって、来年のクラシックにつなげて欲しいです。

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