【R5.12.17】朝日杯FSの予想

【予想印】

 まず予想印から行きたいと思います。
◎10バンドシェル
〇2ミルテンベルク
▲6セットアップ
△8ダノンマッキンリー
 4サトミノキラリ
☆14ジューンテイク
 かなり穴目に重心を置きましたが、これで勝負していきたいと思います。

【まず馬場読み】

 土曜日は終日稍重での競馬。朝の時点でのクッション値は8.7で、日中も小雨がぱらつくタイミングがあったので、低めの状態で5レース行われました。
 土曜日の開始時点では内外でほぼ差はなかったと思いますが、馬場が緩い中競馬が行われたのでそれなりに内が掘れており”内から3頭目くらいまで”はこの一日で荒れが進んだなという印象です。
 明日良馬場に回復するにつれて、致命的に影響するほどではないが若干外の方がいいくらいの内外差は生じてくるのではないかなと思っています。
 良馬場に回復したとしても、明日は一気に冷え込んでしまうので晴れたとしても乾きは遅そうで、若干稍重残りの良馬場でのレースになりそう
 まとめると
・雨の影響で内が若干荒れることで、直線では少しだけ外の方が伸びそう。
・稍重残りの良馬場での開催になれば、全体にトップスピードが削がれてトップスピードの絶対値が削がれそう

 →極端に後方からの追い込みでは物理的に届かない可能性がある
 →ポジションはある程度前目の方が良い
・内を通すにしろ、外を回すにしろタフな馬場への適性が全くないと厳しい
 こんな感じと想定して予想を進めていきたいと思います。
 風が強いのも気になりますが、レースの瞬間に吹くかは運次第なので、そこは重視せずに行きます。

【展開想定】

 これまでの競馬を考えるに逃げの候補は内から
1エコロヴァルツ
6セットアップ
17シュトラウス
 の人気どころのどれかかと思いますが、エコロヴァルツはキャリア2戦ともやや伸びあがり気味のスタートで決して一歩目は早くないので、スタートの良いセットアップとのハナ争いに勝つのは中々難しく、これまでもハナにこだわる競馬をしてきていないのでセットアップが逃げる可能性が高いかと思います。
 前走1800組が前目に構えることで前半は早くならないと思いますが、だからと言ってスローからの瞬発力勝負にはならない。セットアップのこれまでの逃げ方がポイント
 連勝した2走とも意図的に早いタイミングからスパートをかけており、マイルへの短縮となる今回切れ味勝負に持ち込みたくはないと思うので、4コーナーの入りである残り4F地点から積極的にスピードを上げてくるのではないかと推測。そうなった場合想定のラップとしてはやや厳し目に見積もって
 12.4-11.0-11.5-11.8-11.8-11.6-11.4-12.0(46.7-46.8 1.33.5)
 くらいになりそう。何が言いたいかというと”12秒台が無く明確に息を入れるタイミングが無いレース”になるのではないかということ。
 このラップになった場合に向くのは
・距離短縮でスタミナがある逃げ先行馬
・前走タフで早いレースを経験した距離延長の差馬

 このどちらかに該当する馬。
 距離短縮=
 タフなラップでも前走より距離が短いので耐えやすい
 距離延長=
 マイルとしてはタフなラップだとしても前走比ではペースが遅くなるので、前走よりポジションを下げる競馬になれば足を溜めることが出来る
 これはセットアップがハナを取り切らずに、シュトラウスが外から主張しきった場合でもそこまで差の無いラップが想定され、逃げ先行に有力な距離短縮馬が偏ったことで”マイル戦なのに前走で平均的なマイル戦を戦った馬に不向きな展開となる、特殊なラップが想定される”これが今回の予想の肝です。

※各馬の追切評価についてはこちらをご覧いただければと思います。

【各馬の評価】

◎バンドシェル
 距離延長で、前走ある程度先行の位置にいた馬です。
 京王杯2歳Sはかなりレベルの高い内容、快速スプリンターのジャスパーノワールが軽快に飛ばして12.3-10.6-11.3-11.5-11.6-11.8-11.5のレースラップ。離れた位置での追走ではあったが、3Fあたりからは間隔をキープしながらの追走だったので刻んだラップは厳しかった。デビュー戦を渋った馬場で後方から差しきった次走で早いペースを先行しており、本来であれば足が溜まらず直線止まって大敗となってもおかしくないところを4着に残したのはかなり評価できる。
 走破時計の1.21.2も年によっては勝ち時計レベルの速さであり、前走先着された馬はこのレースに出てきていない。”前走4着”これが主因で人気をここまで落とすのであれば積極的に狙いたいと思う。
 追切からの上昇度合いも強烈であり、一週前は坂路から51.5から12.1-11.9の猛時計。最終追切も気配良く、輸送のあった前走から関西圏に戻る今回、上昇に期待できる。
 G1での池添騎手への乗り替わりも心強く、有力馬をマークしやすい中枠の偶数番を取ることが出来たのは非常に大きい。理想的にはダノンマッキンリーの後ろで足を溜めながら直線を向きたい。
 初戦重馬場を強烈な差し脚で勝利していることも評価をあげられる要素であり、買いたい要素がかなり多い。ここから勝負します。

〇ミルテンベルク
 前走京王杯2歳S組を高く評価。
 前走は距離延長ローテで折り合いに苦慮、足があまりたまらずに直線を向くバンドシェルと似たような内容。こちらもそんな厳しい展開で足が止まらず、最後まで競り合っての5着は能力の証明、人気落ちの今回は狙っていきたいところ。
 前走外枠から折り合いに苦労したので、前に馬を置きやすい内の偶数枠は嬉しい。前走初めて抑えられる経験をしたので折り合いを欠いたが、今回2度目の距離延長ローテということで折り合いをつけるということに慣れが出てくると上昇に期待できる。追切にも変化が出ており、内容としては評価をあげられるものではないが、前走単走での仕上げだったところから、今回は併せ馬に切り替えることが出来ており、難しい面を見せていたものの、最後まで指示に従って並走できていたというのは大きな進歩。
 初戦稍重で圧勝しているので内の馬場があれてきたことは全く気にしなくてよく、血統的にも切れ味勝負よりも持続力戦の方が良い。ムルザバエフ騎手への乗り替わりで上手く折り合いをつけることが出来れば十分能力的にチャンスがある。

▲セットアップ
 とにかくスタートが上手いので3枠6番はあまりにも絶好。本来の適性的にはマイルはやや短いのではないかなとは思うが、幸いなことにマイル以下の距離に適性のある逃げ馬が出てきておらず、自分の展開に持ち込むことが出来そうなので当初の予定よりも評価をあげた。
 荒れた馬場は全く苦にしないタイプなので、多少なりとも雨の影響で内がタフなコンディションになってくれたのは追い風。距離短縮でペースを握れるというのはアドバンテージとして大きく、同型となるシュトラウスとの比較でも枠の差で優位に立ち回ることが出来る。
 初戦から安定して高いパフォーマンスをムラなく発揮している安定感も評価できるポイントであり、思った以上にオッズも付きそうなので積極的に抑えたい。
 追切からは、夏から大きな上昇があるかと言われると微妙なところではあるが、乗り込み入念で順調に調整進められており、いい状態で出走できそう。早めに賞金を詰めたのでゆとりを持ったローテでここに出走出来ているというのも一つアドバンテージ。
 あと、鞍上の武史騎手は昨年の朝日杯から桜花賞、先週の阪神JFと阪神マイルの世代限定G1で3連続3着しており、今週も……というのは若干期待してしまう。

△ダノンマッキンリー
 前走の内容は強烈であり、能力が無ければできない勝ち方。レースラップは12.4-11.1-11.3-11.2-11.2-11.6-11.9と前に行った馬には息が入るタイミングが無く、展開向いた面もあるが一頭違う上がりを使っての差しきり。ゲート内での駐立悪く出遅れてこの内容なので、スムーズであればそれだけで上昇に期待できる。
 距離延長、スタートが課題ではあるものの、どちらにもプラスに働きやすい内目の偶数番を取れたというのは大きい。ルメール騎手への乗り替わりも折り合って末脚を発揮することを考えるとかなりプラスであり、能力さえ発揮できれば勝ち負け必至の一頭というのは人気があらわす通り。
 ただ、不安要素も大きい中でこれだけの人気を背負うのであれば、馬券としては飛ぶ可能性を踏まえて組むのが良いというのが自分の考え方なので、その分印を下げて△まで。能力はメンバー内でもトップクラス。

△サトミノキラリ
 前走東京1400で相手関係甘かったとはいえ、一頭能力の違いを見せて完勝。ラップ的には12.1-11.1-11.6-12.2-11.7-11.7-11.3-11.7と息が入るタイミングがあったので、今回に向けて理想からは一枚落ちるが、距離延長ローテでも足を溜められて、東京の長い直線を上がり最速で差しきることが出来たというのは今回に向けて一つ大きな収穫。
 血統的にも父ビッグアーサーはマイルを戦うにあたって一つ大きなハードルにはなるが、母父のディープインパクトがいい方向に働いており、平均的なビッグアーサー産駒に比べるとかなり走りに柔らかみがある印象。2歳の今であれば何とかマイルまでこなせそうであり、距離をこなすために欲しかった内枠をゲットできたのも非常に大きい。
 追切も文句が無い内容であり、しっかり能力だせる状態で出走できそう。好走に必要な条件は揃った。あとは結果につながるか。

☆ジューンテイク
 マイル組から唯一買いたい一頭。
 前走はこうやまき賞、距離短縮ローテでも小頭数だったので前目にポジションを取ることが出来、12.0が一回挟まるだけの持続力戦を上がり最速で勝利。これは今回想定しているラップに近い内容であり、評価できる。
 前走は距離短縮ローテだったのが、好走につながった一因だと思うので同距離2戦目となる今回同様のパフォーマンスが出せるかは微妙とも思ったが、今回デムーロ騎手に乗り替わりで外枠というのは非常に大きい。
 こんなことを言っては何だが、恐らく出遅れる、というかむしろ出遅れて欲しい。前走はタフなラップを先行して勝ち切ったので、今回似たようなレースラップで後方からの競馬となった場合、非常に足を溜めやすい。
 これまでのレースでも安定して上位の上りを使ってきており、末脚には魅力がある。直線の長い阪神外回りで、やや外伸びの馬場をデムーロ騎手騎乗で思う存分追い込めれば、前の崩れ方次第では馬券内まで届く可能性はある。
 追切からもかなり状態の良さを感じられるので、使い詰めでも状態面に不安はない。単勝万馬券レベルのオッズであれば紐には入れておきたい魅力がある。

【無印の各馬】

・エコロヴァルツ、シュトラウス
 セットアップとの比較で見劣ったため印回らず。
 両者ともに能力高い馬とは思うが、エコロヴァルツはマイルは忙しそうで、スタートにも不安があるのに最内枠は安定感に欠ける。
 シュトラウスは馬個人としてみた場合大外は力発揮しやすいと思うが、コース形態を考えると有利とはいえない。サウジRCの負け方も一つ気になるところ。折り合い欠いて足が溜まらず差しきれなかったというのが好意的な解釈だが、使える上がりに限界があり、シンプルにトップスピード不足のキレ負けだった場合は今回のレースでも厳しい。
 来られたら仕方ないと割り切って、今回は切って勝負したい。

・タイキヴァンクール
 紐で抑えたい。
 勝ち上がりに3戦かかったものの、初戦は逃げるも到底粘り切れないラップの刻み方になってしまい失速、2戦目は枠と展開に恵まれずで前を捉えきれず、どちらも敗因のある内容であり力が劣っていたという感じはしない。
 追切からも素質を感じる動きであり、延長ローテなのは今回買いやすい。
 ただ、前走レースレベル的に横の比較で上位には評価できずということで無印。

・アスクワンタイム
 ここまでで唯一触れていない延長ローテだが流石に馬体的にも、これまでの走り的にもマイルは長いという中で大外枠。追切からも上昇に期待しづらくここでは手が出ない。

・他前走マイル組
 基本は前頭軽視したいと思います。
 デイリー杯2歳Sは稍重だったとはいえ
 12.3-11.0-11.7-12.4-12.1-11.9-11.2-11.9という明確にコーナーで息が入るタイミングがある平均的なマイル戦。
 今回持続的なラップとなった場合かなりかみ合いが悪く、今回好走するにはかなりハードルが高い。

 ベゴニア賞と未勝利戦は更に緩いラップであり、かなり買いづらく、唯一対応できそうなのはタガノエルピーダの新馬戦。前半ゆったりした流れから後半4F11秒台でラストは強烈な瞬発力戦。今回もインで足を溜めながら競馬ができれば対応の可能性はある。タガノエルピーダだけはパドック次第で抑えたい。

【まとめ】

 かなり穴狙いにはなりましたが、自分なりに筋の通った印の回し方にはなっていると思います。
 狙った通りの展開になればどでかい配当にありつけそうな今回、思い切って勝負したいと思います。馬券としては
・バンドシェル 単複
・ワイド 10-2.6
・3連複フォーメーション 10-2.6.8-2.4.6.11.14
 当たった場合の配当がえぐすぎるので、3連単までは狙わずにこれをベースにして狙っていきたいと思います。ワイドでも余裕の万馬券ですね。
 正直的中の確率はかなり低いとは思いますが、自分を信じて買います。
 買えっこないを買うしかない。
 荒れろ!!

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