【R5.9.10】セントウルSの事前予想

【土曜日は】

 開幕週らしい変な馬場だなぁという印象でした。
 時計は出るし、前は中々止まらないけれど、ちょっと柔らかめに仕上がっておりタフな馬場に強めな血統の好走が目立った。
 むしろ中山がこんな感じになる予定だったんだけど……という感じですが、開幕週だからと言って無条件で前を信用するのは上手くない感じがします。

【誰が逃げんの?】

 ジャングロじゃない???
 というのが世論かと思いますが、本当に?
 NZTを勝った時はマイルだったのでスピードの違いで逃げていますが、最後のスプリント戦だったマーガレットSでは抑えて番手からの競馬です。逃げに拘ってはいないというか、むしろスプリントで積極的に逃げたいとは思っていないんじゃないかな?と思います。
 積極的に行けるなら行きたいと思っていそうなのは、近走逃げてはいないけれど前走藤岡兄への乗り替わりで積極的に前に行った上に今回初ブリンカーをつけてきたヴァトレニ、テンの脚こそ抜群に早くはないがいつでもできれば逃げたそうにしているテイエムスパーダ、この2頭じゃないかなと。
 あと枠なりに行けそうなのはアグリですが、典さんが和生騎手の馬で逃げの競馬を差せるとは考えづらいので行くことはないでしょう。もしかしたらドルチェモアが初スプリントということで意識してスタートを促したら勢い余って行っちゃったというのもあり得るかもしれません。
 ジャングロの可能性もあるとは思いますが、ジャングロが控えた場合はどれが行ってもそこまで早いラップにはならなさそうかな。基本的には定石通りイン前有利になりそうだなという感じです。

【追切好時計祭り】
 今回はモリノドリームを除いて栗東馬なので多くの馬が坂路で調整してきています。
 皆時計が良すぎます。
 ほとんどの馬が全体時計をまとめながら12秒台まとめの加速ラップ、終い11秒台も何頭もいます。そんな中で気になる馬を挙げておきたいと思います。
(終い11秒台の加速ラップを刻んだ馬)
・ヴァトレニ・スマートクラージュ・ブトンドール
(坂路で減速ラップ)
・ビッグシーザー・ピクシーナイト・ボンボヤージ・ロンドンプラン
(坂路で4F50秒台)
・ドルチェモア・ピクシーナイト・ボンボヤージ

 ここには上げていない馬はほとんどラスト2F12秒台まとめの加速ラップである程度の全体時計を出しています。当然加速ラップのほうが成績が良いですがそんな中で人気想定のビッグシーザー、ピクシーナイトを含む4頭が減速ラップとなっています。
 ピクシーナイト、ボンボヤージはその下で全体時計50秒台にも該当しているのでラスト2F目がかなり早く、ちょっと物理的に加速するのは無理があるのでまだ情状酌量の余地があるけれど、ビッグシーザー、君はどうなんだ?
 これまで好走してきたときもビッグシーザーはしっかり加速ラップでした、今回減速ラップで1人気ですか?ちょっと嫌ですね。

【予想印と評価】

◎5ジャングロ
 色々書きましたが素直に行けばここからになるでしょう。
 スタートが決まるかどうかは重要ですが、そんなことはどの馬を選んだとしても同じこと。いざとなればスピードに任せて逃げることも可能、他の馬に行かせて番手からの競馬でも勝利経験あり。前走1000直を使ったことで早い流れに慣らしてから叩き2走目で斤量-1㎏。プラス要素が多すぎる。
 追切もきれいな加速ラップを刻めており、森厩舎の良いときのパターンで嫌う要素無し。ここでしっかり勝ち切って、次のスプリント王に名乗りを上げられるか。

〇8アグリ
 自然に行けばこの馬が一番人気でもおかしくなさそうだが、2人気に納まるならば嫌う必要もない。
 典さんへの乗り替わりが影響しているのかと思うが、和生騎手負傷で一時預かり的なこの馬で下手なことをするとは思えない。
 枠的にもいいところを取れたので、枠なりに先行すればいい位置が取れ、外から被せてくる馬もいなさそうなので、持ち前のコーナリングでの加速を存分に活かして直線は先頭争いをすることが出来そう。
 追切も休み明けなりに好時計で加速ラップ、動きも悪くない。
 もちろん勝負はスプリンターズSなので、ここへの勝負気配はそこまで高くないと思うが、飛ぶ姿もあまり想像できず。順当に対抗評価。

▲12ブトンドール
 内枠だったら本命まであったかもしれない。
 菱田騎手に乗り替わりで初騎乗というのはかなり不安ではありますが、今回条件としてはかなりマッチしそう。
 週中に想定していた以上に開幕週の馬場がタフ寄り。単純なスピード馬場ではない。前走久々のスプリント戦だったがハイペースの前つぶれだった函館SSで後ろからではなく中団から競馬が出来ていたのも良く、前走並に行き足がつけば今回も先団の後ろくらいにつけられる可能性がある。
 追切もいい時と同様にかなり良い時計を出しながら動けており、前走久々にスプリントを使ってから上積みがあれば、通用するだけの決め手はある。3歳牝馬で53㎏というのはアドバンテージとして大きく、先行勢のポジション争いでごちゃごちゃしている間に内に潜り込めれば好走のチャンスあり。

△14スマートクラージュ
 開幕週の早い馬場でディープ産駒か…と思っていたがこの馬場ならば。
 先行力もある馬なので、8枠からだがそこまで悪い位置にはならなさそう。
 前走のCBC賞は開幕週の中京ということでハイペースになりやすく、単純なスプリント力よりも中距離的な末脚の伸びが求められやすく、ディープ産駒の好走が多い重賞だが、今回も似たような状況になりそう。
 馬場は単純な高速馬場ではなくややタフ。スピードに任せて行き切ろうとすると止まる馬場であり、単純なスプリント質のスピードで行き切るという競馬が難しいコンディションは追い風。
 枠の分評価は割り引いたが、追切でも好時計を連発しており状態は抜群。望来騎手もスプリント戦ならば重賞でも好走が目立ってきているので、ここは2週連続の好走に期待。

穴2ヴァトレニ
 初ブリンカーを活かして内から行き切るようなことがあれば面白い。血統的にも実績的にも単純なスピード馬場よりも今のややタフよりな馬場は良く、前走の乗り方を見ると藤岡騎手もこの馬では前に行きたいという意識が強そう。コース形態的にもイン前をとるのが有利なのは間違いなく、一発穴があっても。

穴3レジェーロ
 実は前走前目で競馬をしている。ここが気になる。
 ジャスパークローネが前半3F32.9で逃げた北九州記念を通過順位5番手で競馬。本来ここまでポジションをとる馬ではないので、今回枠なりに内の中団に構えることになれば前走とのギャップで足が溜まる可能性はある。
 追切でもしっかり好時計で加速ラップを刻んでおり、動きも悪くない。状態は良さそう。全く人気をしそうにないが、馬券の端っこに添えてもいいタイミング。

穴13ディヴィナシオン
 内目の枠をとることが出来れば理想だったが仕方がない。良馬場だがややタフな馬場状況というのは過去の実績を見てもベスト条件。追切もきれいな加速ラップで状態よさそう。団野騎手も好走目立っており調子がよさそう。来たら儲けもんで抑えて損の無い人気状況であれば。

【無印の各馬】
・ロンドンプラン、ビッグシーザー、ボンボヤージ、ピクシーナイト
 減速ラップの皆さん。こんだけ良い追切の馬だらけの今回マイナス要素としては大きい。各馬の好走時の追切とも逆行しており、これだけを理由に逆らっても良いかと。ピクシーナイトだけはパドック次第では抑えたい。

・ドルチェモア
 初スプリント、気性的には向くかもしれないが、素質的にはマイルの方がいいと思う。追切も久々に好時計を出してきているが、内でポジションを取り切れなかった時点で終わる可能性も高く。

・エイシンスポッター
 どうしても後方からになる馬。コース形態としても馬場としても外を回して追い込めるとは思えず、インを突こうにも混雑しそうで。

・モリノドリーム
 一頭だけ関東馬。坂路使えず、大外枠も厳しい。素質だけでどこまで。

【まとめ】

 本命ジャングロから印3頭を2列目において、3列目は穴馬重視で広めにとって配当が跳ねることを狙う。そういう馬券になろうかなと。
 条件的にも枠的にもかなりジャングロに向いた感が強く、アグリもめったなことが無ければ飛ばなさそう。後の1枠に何が座るか。追切の逆風に逆らってビッグシーザーやピクシーナイトが入ってくると馬券的にはしょっぱくなるが、滑り込んできそうな穴馬もいるのでここに期待したい。

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