【R5.12.28】ホープフルSの予想

【予想印】

 2歳戦ですから、細かいことは言わずに予想印から
◎2ヴェロキラプトル
〇10シリウスコルト
▲6シンエンペラー
△9タリフライン
△12ディスペランツァ
 これで行きたいと思います。

【各馬の評価】

◎ヴェロキラプトル
 事前の考察で本命候補筆頭としていましたが、初志貫徹でこの馬から行きたいと思います。
 1枠2番は正直そこまで嬉しくない。枠の利を活かしてしっかりポジションを取らなければ逆に包まれやすい枠であり、これまでの2走もスタートから一歩目が早いわけではなかったのでどのような位置取りになるかは非常に不安。理想は逃げ馬を見る位置だが、少し後手を踏んだとしても内でロスなく進められるのは確実な枠なので、前走からポジションが下がる分足を溜められる可能性が高いとポジティブに行きたい。
 本命評価の決め手は前走内容がホープフルSに活きやすい好内容であることと血統的な適性の高さ。そして先週の有馬でも重視した東京実績。
 野路菊Sのレースラップは12.6-11.3-11.6-12.0-11.8-11.5-11.2-11.5-12.5と早めスパートからの失速戦と非常にタフな内容、走破時計の1.46.0はかなり優秀でありこれを外回しから上がり最速で押し切ったのは価値がある。このレースの出走馬がその後全く好走できていないことから、非常にレースレベルが低くみられているが、出走メンバーは全体的にトップスピードに劣るが2歳の時期としてはスタミナやパワーに優れているメンツが多く、現状平均的な2歳戦では好走が難しい馬が多かったので、その後適性が合わないレースで凡走が続いていることで評価を下げる必要はない。
 血統的にはスワーヴリチャード×ジャイアンツコーズウェイ。ジャイアンツコーズウェイを母父に持っているとタフな馬場への適性を助けてくれるので2歳にはタフな条件であるこのレースと非常に相性が良い。米国系のノーザンダンサー系というのも仕上がりを早くしてくれる傾向にある。今回本命にするか非常に悩んだ一つである”4月生まれと比較的遅生まれ”という点もこの血統適正と相殺してくれるんじゃないかと思いたい。
 次に東京実績。初戦はかなり楽な展開だったとはいえ上がり33.8としっかり早い決め手を使って勝ち切っており、メンバー内の比較でもトップスピードでは見劣りしない。
 最後の不安要素は鞍上だが、もうここは変に控えて詰まられたら仕方ないと割り切るしかない。有馬でもライラックを本命にして最後方からぶん回しの競馬となったが、あれは枠並び的にもディープボンドを目標にしたポジション取りは当然であり、正確にディープボンドを見る位置につけたのにもかかわらずそのディープボンドが最後方まで下げてきたのは想定外以外の何物でもない、決め手がある馬だからその位置から無理に動かずに腹をくくって決め手に賭けるのも当然、結果は残念だったが自分の中で戸崎騎手を責める気にはならない騎乗だった。
 今回のこの枠だと、これまでのこの馬のレースぶりからもやるべきことははっきりしているので、得意の中山競馬場で好枠からしっかりやるべきことをやってくれると信じたい。むしろ鞍上も相まってこのオッズに納まってくれるならば積極的に狙いたい。
 以上、不安な要素は多々あるが、その不安要素を解消できるだけの買い要素も十分。メンバーを見渡しても全馬それぞれに不安要素は抱えているので、ここはこの馬を信じたい。

〇シリウスコルト
 騎手を重視している人だと、G1で◎戸崎〇三浦とは考えられない選択かと思う。それでも買いたいと思わされるのがこのシリウスコルト。
 基本的には開催が進んでタフな状況になってきたタイミングの短い距離で狙いたいマクフィ産駒。そのイメージの通りデビュー戦は福島のスプリントで勝利。その後距離延長で新潟2歳に進むも後方からの競馬で上がり2位の鋭い上がりを使うも届かずの5着、本来逆風であるはずの距離延長ローテながら掲示板はしっかり確保している。
 普通のマクフィ産駒ならば「マイルは長かったか……」と距離短縮してスプリント路線に戻っていきそうなものだが、その次走は三浦騎手の進言でまさかの芙蓉Sを選択、本来であればこなすのは非常に困難なローテーションだがスタートから操縦性良く逃げ先行を見るラチ沿いのポジションを確保。折り合って足を溜めながら勝負どころでは大外をぶん回して早々に先頭に並びかけ上がり最速で押切。非常に強い内容での快勝だった。
 今回同距離2走目で血統的に延長ローテよりも確実にプラス。開催が進んで荒れた馬場も苦にせず走ることが出来るので舞台適性も横の比較で悪くない。今回重視したい東京実績に通じる新潟の長い直線で上がり上位を記録しているというのも良い。
 三浦騎手は重賞だと決め打ち気味に強いポジションを取りに行く印象があるので、前走の成功体験を根拠に先行のラチ沿いを目指す競馬を選択してくれればそこはベストポジション。デビューから手綱をとってG1出走に漕ぎつけた今回思い入れも強いはず、ここは気合の入った騎乗に期待したい。
 直線で「最内からインをついてシリウスコルトと三浦皇成!!」の実況を聞かせて欲しい。

▲シンエンペラー
 粗削りで未完成だが初戦、前走と内容は優秀。前走不本意に後方からの競馬になってしまったのは気にかかるものの、京都2歳S自体タフな馬場状況ながらレースラップで1000m通過59.1と先行馬が崩れるのも納得のハードな内容。後方のこの馬でも1000m通過60秒台でありメンバー内の前走ラップを見渡しても早いほう、今回ポジションを取る競馬になったとしても十分対応できるだろう。
 父Siyouni、母父Galileoとソットサスの弟でまさに欧州血統、サンデーフリーでタフな条件に強い配合はこのレースと相性がいい。
 この馬も4月生まれで比較的遅生まれだが今回のメンバーはあまり早生まれの馬が少なくメンバー内産まれ最速はアンモシエラの2月3日。出走馬のうち6頭が4月生まれで、2月生まれが5頭、3月生まれが6頭と例年との比較でそこまで生まれの遅さを気にしなくて良さそうなので気にしないでおきたい。
 素質上位であり追切の動きも悪くなく、人気だがそこまで嫌う必要が無いと見て順当に上位評価としたい。

△タリフライン
 初戦の内容が強い。横を向いているタイミングでゲートが開いてしまったのでポジションは後ろから、スローからの決め手比べとなったレースラップ11..8-11.3-11.0を余裕の差しきり勝ちは能力が無ければできない芸当。
 サトノダイヤモンド産駒の牡馬は傾向としてはパワーが勝って切れに欠ける馬が多いが、サトノグランツなど末脚をしっかり使える馬は上位のクラスでも通用する傾向にある。
 3歳世代の産駒では京都競馬場、阪神競馬場などで坂を使いながら加速できるコースでならば上がりを使える馬がそれなりに居たが、初戦から東京コースで33.4の上り最速で勝利したこの馬は外れ値と言っていい、とんでもなく強い可能性を秘めている。
 レース傾向としてもタフな条件への適性を高めながらもしっかりスピードを担保してくれるサドラーズウェルズを持っているのは相性が良く、サトノダイヤモンドのニックスとしても相性がいい。
 初戦のポジションの悪さはスタートで横を向いていたこと起因であり、しっかり前を向いているタイミングでゲートが開けば改善の可能性は十分ある。決め手が活きる展開になれば十分チャンスがあり、この人気で買えるならば積極的に狙いたいということで△評価。

△ディスペランツァ
 結構忘れられている感じがするがファントムシーフの半弟。ルーラーシップ×メダグリアドーロとサンデーフリーかつ米国型ノーザンダンサー系持ちはこのレースと相性が良い、近2走で上がり最速を記録しており小回りでも上位の上りを使えるだけの決め手はありタフな条件への相性も良い。
 今回最も買いたいと思わせる要素は追切時計、吉岡厩舎と言えば通常の開催であれば土曜日に坂路で好時計を出して最終追切は坂路でさらっとが買い時というのは皆さんご存知のことと思いますが、平日開催の変則日程となった今回でもしっかり調整して20日水曜に坂路で51.1の猛時計、最終追切は日曜に坂路でさらっととしっかり厩舎の好走パターンに落とし込んできておりここに向けての勝負気配を感じる。モリス騎手確保でこの仕上げは侮れない。
 シンエンペラーのところでも触れたが京都2歳はタフなレース展開であり、後方からの競馬とはいえその流れに対応して足を溜めて終いはしっかり差し込んで6着まで来ているのは評価できる。前走の経験が今回に活きて好走というのは十分あり得る。
 かなりの人気薄な現状だが、このオッズで買えるならば期待値が勝つ。

【無印の各馬】

(紐では抑えたい)
 ショウナンラプンタ、レガレイラ
 前走差し損ねて取りこぼした2頭ではあるがこれまでの2走の内容はどちらも悪くない。レース傾向とはかみ合いの悪い経験を重ねてきており、例年の傾向通りの結果となれば好走可能性はそこまで高くなくオッズと見比べても妙味が薄いので高くは評価できないが、素質は良いものを持っていると思うので無理に消すことはないかなということで抑えまで。

 インザモーメント
 動きやすい好枠をゲットできたのは大きい。血統的にも悪くなく前走内容もちぐはぐな競馬を選択しても能力で押し切ったという感じであり印象は悪くない。先行押切の競馬ならば鮫島騎手から佐々木騎手に乗り替わるのもマイナスには感じず、経験が薄い騎手であるが故に思い切って腹をくくった競馬をしてくれれば展開がハマる可能性はある。2月生まれでありメンバー内では早い時期に生まれているというアドバンテージもあり、ここまで人気が無いのであればダメ元で抑えたい。

(基本的には軽視)
 ゴンバデカーブース
 ブリックスアンドモルタル産駒の内枠がそもそもマイナス、揉まれない競馬をするためには極端な戦法を取らざるを得なく前に行ったとしても控えたとしても恵まれるとは思えない。前走は東京でクッション値9.6と高めのところを走っており、今回は前走比でクッション値が低くなりそう。ドレフォンやマインドユアビスケット産駒などストームバード系の種牡馬だと前走比でクッション値が急上昇したときに激走する傾向にもあり、前走から低くなってしまいそうな今回逆風強い。
 能力高いと思うが、このタイミングでホープフルを使うこと自体距離の融通がどこまできくかを試すという意味合いもありそうで、ここまで人気をしていることを考えると思い切って嫌ってもいいかなというタイミング、馬券構成を考えてここは軽視。

 アンモシエラ、サンライズジパング、テンエースワン
 能力的に大きく劣るとは思わないが、前走ダート組は今回思い切って嫌いたいと思う。

 アドミラルシップ
 前走新馬戦で走破時計2.05.4は流石に評価しづらい。牡馬のゴールドシップ産駒自体が上位クラスでは苦戦傾向であり、相手強化で能力を発揮しづらい。横の比較で上位に取れる要素が見当たらず。

 ホルトバージ、ウインマクシマム、センチュリボンド、ミスタージーティー
 外枠から好走するためには、如何にロスを抑えてたポジション取りに足をつかわないかが重要とは思うが、外から積極的にポジションを取りに行った場合コース形態的に急坂のタイミングで足をつかうことになってしまい、2歳のこの時期でその負荷は致命傷につながりかねない。控えた場合は苦しい最後のタイミングで外を回しながら追い込む必要がありよほど能力が抜けていないと好走は難しい。ホルトバージを除く3頭は外枠のディスアドバンテージを抱えながら割と人気しており、馬券的なことを考えるとちょっと評価できない。ここで好走されたら諦めると割り切って勝負したい。

【まとめ】

 今年最後のJRAG1、悔いのない馬券を買える様、理屈をつけながらも「買いたい馬」を重視した評価となりました。
 馬券としては
〇単勝 ヴェロキラプトル
〇ワイドBOX ヴェロキラプトル、シリウスコルト、シンエンペラー
〇3連複 2-6.9.10.12-6.8.9.10.11.12.13
 これに、事前の考察で言っていた通り「当日のパドックで一番ケツがでかい馬」を無条件で高めに評価して組み立てたいと思います。
 今回は全く穴狙いする予定無かったんですが、ふたを開けてみれば結構な馬券になってしまいました。「最後ぐらい置きに行ってでも当てたい」という気持ちもありましたが自分らしく攻めた馬券で悔いなく最後まで勝負したいと思います!!

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