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天井埋込蛍光灯をLEDへ

球を交換しても点灯しない器具

オフィスなどでよく使用する40W×2灯用の照明器具の交換依頼がありました。
蛍光灯を交換してもチラついたり、消えてしまったりする症状。
原因はほとんどの場合、蛍光灯の心臓部である安定器の故障です。
安定器とは蛍光灯を発光、明かりを安定化させるための装置です。

この機会に、直管蛍光灯を使用する照明器具が不点灯になった場合の選択肢をいくつか取り上げてみます。

① 安定器を交換する

安定器

一番安上がりだと思うかもしれませんが、器具が古いと安定器の在庫がもうメーカーにない場合もあります。在庫があった場合、安定器本体の費用が5千~1万円、プラス交換工賃で、それなりに費用がかかってしまいます。電気代もLEDと比べると2倍ほど高くなります。

そして、蛍光灯の価格が2023年10月から異常に高くなります。
現在蛍光灯を製造しているのはパナソニック、東芝ライテック、ホタルクスのたった3社のみです。
パナソニックは最大約 80%、東芝ライテックは最大 90%値上げです!
なので、この①はイニシャルコストもランニングコストも費用のかかる選択肢となります。

ちなみに、蛍光管はそのままで取り付けられるLED仕様のものがアマゾンなどでも売っています。これは電気屋目線でおすすめしません。リスクや危険要素が多々あります。
いずれ説明させて頂きます。

② バイパス工事の伴う電子安定器への交換

この方法は、器具の台数がある程度ある場合、そして器具をリニューアルするほどお金をかけたくない場合に有効です。また作業的にも、既存の器具を取り外さなくても良いというメリットがありますので時間の短縮になります。電子安定器に交換し、バイパス工事つまり配線をやり替えます。

③ 器具そのものを交換する

今回はこの選択肢でした。
まずは、どのように取りつけてあるかを確認する必要があります。
例えば今回は埋め込み型でした。

取り外すとこのように穴が開きますので、同サイズの埋め込み器具が必要です。
また、吊りボルトで取り付けてありましたが、新しい器具ではボルトが干渉してしまいます。なので、ボルトを短く切るなどして調整が必要でした。

取付完了
点灯OK

無事取り付け完了です。
やはりLEDは明るいですね。

以前、神奈川県の郵便局で6000灯の蛍光管の照明器具を2人でLEDの器具に交換しました。流石に飽きましたが(笑)、広いエリアでお仕事をされている局員の方々からは、「明るくなった!」と喜んでいただきました。

直管蛍光管2灯の器具は、吊りボルトで取り付けるだけあって重さを感じます。
でもLEDの器具は圧倒的に軽いです!
この軽さは、本当に施工者にとってありがたいです。
器具メーカーも、取り付けやすい仕様になるように工夫してくれている物もあり、これもありがたいです。
願わくば、照明器具や様々な電気材料の価格の高騰が止まってくれればと思います。

おしまい

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