FileMaker アップグレードにおけるライセンスの更新

環境:
・VMware vSphere Hypervisor 7.0U3g(英語環境)
・Ubuntu Server 20.04.6 LTS
・Docker 24.0.6
・FileMaker Server 20.1.2.207

FileMaker Server の調子がおかしいため、ホストサーバーを移行して新たに FileMaker Server をゼロから立て直したと書いた。

このときは同時に FileMaker Server のバージョンもアップグレードした。

しかし無事に FileMaker Server を立てたが、データベースをアップロードしてもファイルが開かない。FileMaker Server における「開く」とは、そのデータベースへアクセスできる状態になることだ。

アップロードと同時にデータベースを開くようにしていたが開かないし、改めて Admin Console 上からデータベースを個別に選んで開こうとしても開かない。前サーバーでは問題なく開けていたデータベースなのに。アクセス権の設定も問題ないようだ。

そこで /opt/FileMaker/FileMaker Server/Logs/Event.log を見てみて原因が分かった。"FileMaker Server license information is invalid or missing. FileMaker Server will not open any databases, but will allow updating the license key in the Admin Console." とエラーが表示されている。つまり、ライセンスに問題があるようだ。

しかし FileMaker Server のインストール時にライセンスは読み込んだし、Admin Console で確認してもちゃんと現在のライセンスは認識されている。

ウェブ検索するうちに、海外の掲示板で答えを見つけた。

僕はライセンスファイルの LicenseCert.fmcert を前のバージョンのものを使っていたのだ。FileMaker のライセンスは、アップグレードによって LicenseCert.fmcert のファイル内容が変わるらしく、新しいバージョンのインストーラーと一緒にダウンロードできる LicenseCert.fmcert を使わなければいけないようなのだ。たしかに、LicenseCert.fmcert の中身を確認するとバージョンごとに一部変わっていた。

そもそも間違った LicenseCert.fmcert を設定しても、正しく認識されたように見えるからややこしい。

さて、そういうわけで LicenseCert.fmcert を今回インストールしたバージョンに対応するものに差し替えることで無事にデータベースが開くようになった。

なお、Admin Console 上からは LicenseCert.fmcert のインポートをしようとしても License certificate import failed. と表示sれて読み込めなかった。その場合、/opt/FileMaker/FileMaker Server/CStore/LicenseFile の中に LicenseCert.fmcert を直接入れて、FileMaker Server を再起動すればいい。僕は Docker で FileMaker Server を動かしているので以下のコマンドでコンテナを再起動した。

$ sudo docker restart fms-docker


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