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東京リベンジャーズの面白い話

東京リベンジャーズ、これはスゴイ、というお話。

僕は東京リベンジャーズにそこまでドハマりはしていないのだけど、確実に売れるお話であり、売れる作り方をした物語であり、ワンチャン、今のジャンプでは届かない位置にいるお話じゃないかな、というアレがあり、非常に注目している。

僕の加齢もあるんだろうけど、

荒唐無稽に熱を足してブッ飛ぶジャンプ

に対して、マガジンは

地に足つけながらブッ飛ぶマガジン

になっている気がする。秋田書店は脳がぶっ壊れる、サンデーはまぁ・・・。うん。。。

というのも、マガジンだよな?進撃を見出したの。進撃を捉え損ねたジャンプ集英社は本当にご愁傷様だ、ただ、ジャンプで進撃は絶対に連載されなかった、と確信できる。あの重厚な物語、「地に足をつけた」「現実を見据えた」「恐ろしく冷徹な」ストーリーテリングはジャンプでは無理だ。

夢と希望。努力友情勝利(余談だが裏ジャンプテーマは セックス 暴力 恐怖)に空想科学をぶつけて、ブーストかけてトンでしまうと、

努力のクソさと友情の同調圧力と勝利の空虚さを書けなくなってしまう

その意味でも、「自由に」あの物語を書けるマガジンに行ったのは正しい。

何度もいうが、進撃は今後50年は語られる物語になった。理由は差別を書いたから。石田スイや、ONEも「差別」を書いたけれども、諌山創が如く、現実の問題と完全にリンクさせた物語は書けなかった。東京グールはいい線いってたと思う。ONEの本質は差別ではなく悟りなので、ONEが描くべき問題じゃない。現実とリンクしていく物語は基本的に素晴らしい。

何故なら作者が、「空想の中だけではなく、しっかりと現実を見ている

証左だからだ。

さて、その上で語るべきが「東京リベンジャーズ」これはスゴいよ。

和久井健、デビュー作というか、最初の連載が新宿スワン。つまり、彼は「徹底した取材」をまず敢行する。

物語の在り方として、必要なのが「空想力」と「取材力

僕の尊敬する先生が仰ってた、「物語というのは構築する上で8割が調べもの、取材、によってなりたつ。あとの数パーセントを空想で埋める」

この取材力がそもそも段違いに高い作者なんだろう、という予感がする。つまり取材が終わった時点で物語は8割成っている。あとを空想で埋めていけばいい。

僕はずっと東京リベンジャーズが、何故か90年代から00年代を推している事に違和感を持ってた。何故今、昔の話をするのか。10年代にラップシーンが登場し、ストリートという概念が生まれた。今の若い世代を掴むのなら、ラップは外せないだろう、と。

ここですよね、東京リベンジャーズは雑誌「実話ナックルズ」の漫画化だ。


僕も取材として良く読んでた。所謂裏社会系のタブロイドではある。中には現役の反社会勢力、山口組の誰それさんとか、襲名の色々だとか。実は反社会勢力にはガチガチのインテリが混ざっており、特に幹部に多い。非常に読ませる文体を持っており、面白い。余談だが、大きな組の幹部にいらっしゃる方々は恐ろしく紳士で柔和である。

その昔、場末のスナックでとある幹部の方とお話した事があるけど、とても優しくスマートな方だった。スーツに嫌味がなく、清潔で、8割の女は誘われたら応じるだろう、とそういう雰囲気を持っていた。あとで「とある有名な団体の幹部(所謂山〇組系傘下)」と知って驚いた。あの余裕をカマされたら、若い女の子は落ちるだろうと思う。

そして、その方に感じた妙な色気、余裕、スーツの着こなしの全てが、こいつに詰まっていた。

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20年前の反社会勢力、その中にいた人達の雰囲気。これは知っている人でしか気づかないし、気づけない。

そして何よりも重要な彼の立ち位置。

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僕がこれで連想するのはただ一つ。平成史上恐らく最悪の半グレ集団。

日本の暴力団と唯一真っ向から勝負した、愚連隊の一つ。

関東連合 である。

全てがことごとくリンクする、このうぃきをごらんよ。うぃきは所詮うぃきなので、本気で調べてみたかったらそれこそ、ライターの本を買うといい。

そして、関東連合、という名前で最速で僕の脳内リンクに登場するサジェストは、うしじま君、である。

恐らくうしじま君のモデルは居た。だからこそのあのリアリティ。そう、これからの漫画はリアリティが全てを制する。

前も言ったように、

東京リベンジャーズは「イケメン関東連合」「少女漫画化したうしじま君」の物語だ。

恐らく、だが、これから主人公のタケミッチは、薬物とかかわりをもつ。絶対に持つ。あの頃のクラブで、薬物を取り扱わないなんておかしな話、そしてもしかしたら、うしじま君の様な人、或いは、ガクト三兄弟が登場してしまうのかな?という予想だけ立てておく。

作者の和久井先生はきっと、その後の取材で関東連合の行く末を知っている。恐らく当時所属した人たちにも取材を行っているはずで、栄光と挫折の美しさを目の当たりにしているはずだ。だからこそ、

セックスと暴力と恐怖に輝いた人たちが今や、貧困と苦痛と後悔に慄ているのを知るはずだ。そうならないためにはどうすべきだったか。どうなるべきだったか。

やりなおし。酷いテーマだな、と僕は思うけれど、それは必要なものではある。それはある種、今の氷河期世代にぶつけられている言葉だろう。でもやりなおしなんてできないんだよ?だからそのテーマは、若い世代にも意味を持つ。

東京リベンジャーズにハマっている友人が

「そもそもタケミッチが死んで、慎ちゃんを助ければすべては上手くいくんだから、それでいい」

と言ってて流石腐女子、と感嘆した。当たったら面白いな、と一応書いておく。

以下、リンク。調べると面白いよ?

びっくりした。ドラケン かと思った。

あと、マイキーがフィリピン逃亡って悪意感じる、とツイートされていたノンフィクション作家の方がいてらして、ついーと掘ったら猫組長出てきたw山〇組ィー!!!www

特に人物についてうぃきは嘘が多いので信じないように。

この見立真一さん、鑑別所でのIQ測定のさい、145を超えるスコアを叩き出し、判定不能にされたそうです。

やばい、関東連合、調べれば調べるほど面白いわw

何より、クソの様な考察を行う人が少なくていい。今タグを観たら、考察に関するハッシュタグがほぼなくて、とても健やかな気持ちになれた。

考察が悪いわけでもないです。アニメ漫画の考察の貌をしながら、自分の主張のみを押し付けようとする多様性が散見せられて、うんざりしているんです。

自分の世界を周りに押し付けて、それを真実だ、と吹聴する人間のいうことは八割嘘なので、信じなくていいです。英語を知っている事が世界の全てではないし、英語で表せない日本語など山ほどある。日本にあるものは全てが誤訳である、と断じる傲慢、それはつまり西洋式、英語への信仰と大して変わりがなく、それが結果、聖書への帰依になるんですが、其れゆえ日本文化は全て間違っている、と断定するのはパラノイアのたわごとであり、シナプスが上手く働いていない、少し脳の機能に障害を抱えているが故の症状の一つです。

多様性ですよね・・・。





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