chocoZAP(チョコザップ)の店舗あたり損益イメージについて

4月8日付の日経MJ(紙媒体)にRIZAP瀬戸社長のインタビュー記事が載っていました。その冒頭に、「チョコザップがついに単月黒字化しました。一方で本当に収支が合うのか疑問との声があります。」とありました。

ホルダーならざっくりとした計算は済んでいると思いますが、一般的には気になる点だと思うので、これをネタに取り上げます。

瀬戸社長「1店舗あたりだいたい家賃が月40~50万円で、それ以外の経費は大きくはかかりません。店舗にもよりますが、だいたい1店あたり会員200人ぐらいでペイできるイメージです。」

月会費は税込み3278円なので会員200人だと約65万円です。

開示資料に2年目の店舗の損益が例として載っているので、これに当てはめてみます。

仮にこの店舗の家賃が40万円だとすると、

家賃40万円+水道光熱費8万円+減価償却費4万円+人件費12万円=64万円
200人の65万円にぴったり収まってますね。これが社長の頭の中のイメージなのでしょう。

このパーセンテージは「※2022年8月に出店した店舗の2023年8月~10月実績より当社算出」とありますが、売上高400万円だと会員数が多すぎる気がするので、この店舗は実際はもっと家賃が低いのかもしれません。あくまで金額はイメージという事で……

2月14日時点で店舗あたりの会員数は800人を超えているので、基本的には非常に儲かるビジネスだという事が分かります。

固定費が非常に低く抑えられているので、広告宣伝費を抑えると大きく利益が出る構造になっています。

広告、出店、経費削減、顧客満足度のバランスを取りながら、急拡大しつつ利益を出していくのは至難の業だと思いますが、ここまでは非常に上手く行っているように見えますね。

退会率は一番重要な指標です。顧客の支持を失うような事があり退会率が急上昇する兆しが見えたら危険信号です。現状はそのような兆候は見えていません。むしろ絶好調です。

という訳で、店舗あたりの損益イメージ的には出店すればする程儲かり余裕が生まれる訳で、そりゃ出店を急ぎますよね、という話です。そして急拡大のイメージから暴走が不安視されがちですが、実情は結構計算づくで、コントロールが効いているという事が分かると思います。

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