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何度だって、歩き出していく

どんなに嫌なことも時が過ぎれば思い出になるし、代わり映えのないような毎日だって、誰もが少しずつ成長している。




今日は上の娘を歯医者さんに連れて行きました。

小2の娘は歯医者さんが大嫌い。

以前、恐怖のあまり大泣きして口を開けれず、治療ができなかったほど...。

とうとう歯医者さんも、何も言わずにまず麻酔してくれるようになりました。


いくつか虫歯ができてしまっていて、何度目かの歯医者さん。

今日の治療も、娘は前日からブルー。

なんと前夜、夢にまで見るほど。

(歯医者さん行ったけど痛くなかったー!よかったー!、という夢を見たらしく、目覚めて夢だと気づいてショックだったそうです 笑)


4歳の下の子も家に置いていけないので一緒に連れて行きます。

本当は小学生は1人で治療室に入ってよくて、親が付き添う必要はないのだけれど、うちの子は怖がりなのでまだ一緒に付き添います。

だけど、30分以上付き合っていると下の子が飽きてきます。
シールやら塗り絵やら与えておくのですが、飽きてきて「まだー?」とぐずりだすことも。


上の子も歯医者さんのキーンという音に耐えきれず泣き出した日には、治療室がカオスです。


右手で上の子の手を握り、
左手で下の子を宥め、
上の子を励まし、
先生に謝り、
ぐずる下の子の機嫌を取る。


ああ、私、聖徳太子が千手観音ならよかったのにー!
と思うような状態でした。


大袈裟に言えば、いや、大袈裟じゃなく、母の心の中は「地獄絵図」(笑)



いっつもいっつも、そんな感じでした。


だけど。


今日はなぜか違ったんです。


娘は、少し不安そうに私の手を握ってきたものの、
一度も泣くことなく治療を終えました。


いつもは泣きじゃくる娘に少々呆れ顔の先生も、今日は
「上手にできたね」
と声をかけてくれました。


いつもあんなに泣いていたのに。


泣きすぎて治療できずに帰った、半年くらい前のことが嘘みたい。


きっと、この子にとって歯医者さんって、
今は嫌でたまらないことだけれど、
将来は笑い話にできるようになるのかな。

なんて思いました。



なんだか感慨深くて、帰り道、ずっとそのことを考えていました。


こどもって、いきなり成長するのかな。


ううん、違う。


きっと、少しずつ少しずつ、
気が付かないくらいの成長をしているんだと思います。


それが徐々に積み重なって、ある日結果として現れてくる。


そういうことなんじゃないかな、と思いました。



帰り道、ほんの少し雨が降り出して。

赤信号で車が停まりました。


ほっと一息ついて道の向こうを眺めると、
そこはいつもより、
遠くへ続いているように見えました。



いつも通る道だけど。

このいつもの道は、家に帰る道ってだけではなくて。


行きたいと思えば、どこまででもいける道。

全ての道はローマに通ず、って諺があるけれど、
それは本当で。


人は、行こうと思えばどこへでもいける。


毎日毎日、立ち止まっては、また歩いて。
休んで、また立ち上がって。

何度だって歩き出して。


そんな日々を繰り返して、
気が付かぬうちに成長していく。


そして、いずれ、行きたい場所に辿り着く。


人生って、そういうものなのかな。


そんな気がした一日でした。





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