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ドイツ語上級クラス終了+起きつつある色々な変化。

もう気づいたらそろそろ5月も後半。あっという間に3月から受講していたドイツ語上級クラスも終了し、 約2年の間、休みなくずっと続けてきたドイツ語学校もこれでいよいよひと段落となる。

ベルリンといえば英語のみで生活できる、というのは嘘ではないけれど、お役所や税金、保険、銀行など諸々の手続きにおいてはドイツ語は必須。ベルリンに長年住んでいながらドイツ語を一言も話せない、という外国人に今でもたまに出会うが、やはりそういった人を見る周りの目は厳しい。私個人の考えでもあるけれど、やはりその国に住むのであれば、その国の言語はある程度習得するというのが、社会に対する尊敬にあたるのではないかとつくづく思う。

ベルリンでは、フリーランスとして仕事にありつくのも、部屋を見つけるのも、あるいはどこかの会社に雇われるにあたっても、結局は全て「コネ」、つまり人とのつながりが一番重要だ。そして、人とつながるには、やはりドイツ語ができるに越したことはないと言い切れる。招かれたパーティーでドイツ人と会話を嗜むのはドイツ語学習者にとっては至難の技だけれど、ずばり目標はそこに尽きる。何気ない小話からコネにつながるのだ。これをベルリンでは「ビタミンB」(Beziehung、「関係」の意味の単語の頭文字をとったもの」を呼ぶ。そして、私も過去12ヶ月間において、5社ほどフルタイム勤務の話を持ちかけられたが、それも殆どが、「ビタミンB」経由のオファーであり、公式には出ていない求人情報が殆どだった。ベルリンの就職事情といえば、ずばりコネなのだ。あらゆるポジションも、まずは周辺の推薦や知人やクライアント経由で人材を探し始めるものなのである。

私が終了したC.1.1のクラスはドイツの大学入学を目指す外国人や就職活動中の人が集まったクラスで、(特にイタリア人が多かった。そして彼らは、きまってオーヒーブレイクが他の人より長かった。笑)そのうちの殆どがUDKと呼ばれる美大志望者。皆、ドイツ語の会話は非常に流暢だ。その中でも特に綺麗なドイツ語を話すイタリア人男性が「UDK、ダメだった。。。」と先日こぼしていた。ドイツの大学の外国人枠に入り込むのは、もはや超難関のようだ。人気の大学やプログラムであればなおさらである。

C.1.1レベルまで行くと、いわゆる会話というよりは、論文対策とも言えるような文法事項が増えていく。単語に関しては、かなりバリエーションが豊かになるようなカリキュラムで、これは興味深かった。ただ、文法に関しては、もうこれで十分かな、という感想だ。あとは会話や本、新聞などを通して生きたドイツ語を得るしかないのである。

これまで2年間、ドイツ語学校に行きながらフリーランスとしての本業をこなすのはなかなかのチャレンジであったと言える。私の場合、本業においてもいわゆる「言語脳」を使うことが殆どなので、一日中脳の同じ部分を酷使していたことになる。仕事と学校をこなすので精一杯で、平日は殆ど遊びになど出かけていない。脳を酷使するととにかくお腹もすく。2年間よくやったなーと自分でも思う。今週最後のクラスを終えて、クラスメイトに別れを告げるときは、自分の時代の中で一つの幕が降りていくのを体感した。

さて、これから先、もっと仕事やプライベートに割く時間が増えていくはずなのだが、残りの2019年をどう過ごそうと考え始めていた時に、いろいろと面白い展開が起き始めた。まだここでは書くつもりはないのだけれど、2019年後半には大きな変化が起きるかもしれない。

そして2019年もそろそろ折り返しということで、一つ目標を新たにあげるとしたら、次の通りだ。それは、「ベルリンでドイツ人の友人をつくること」。ベルリンに滞在すること2年、私の良き友人たちといえば皆ラテン系の国の出身者ばかりなのである。イタリア、メキシコ、ベネズエラ、ブラジル等。さらには、ドイツ語をA.1.1.という超初心者クラスから共に勉強してきた、戦友とも言える日本人の唯一の友人が先日日本に帰国してしまったこともあり、私の周りはなぜかラテン一色。スペイン語がここで役に立つとは意外であったが、スペイン語が話せる日本人というのは未だに結構珍しいらしく、この切り札一枚でずいぶんと簡単にラテンコミュニティに入ることができるのだ。

また、このスペイン語という切り札はフリーランスとして仕事を獲得する場合においてもかなり有効だ。ヨーロッパはやはり他言語社会。正直、2カ国語だけでは足りない。私は、やっと「ドイツ語わかります」と堂々と言えるレベルまで到達できたこともあり、4ヶ国語者というプロフィールを実現できたことは、自分でも誇りに思う点だ。今年後半は、スペイン語をさらに強化することも目標だ。

そんな今、過去の自分(特に2014年頃)を振り返ってみると、もはや同じ自分とは思えない。5年間での自分の進化とその道筋は、思った以上に濃厚だった。2019年後半以降は、どうなるだろうか。今周りで起きつつあることを観察していると、まだまだ冒険が続きそうだ。









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